第10部 ブルー・スウェアー 第22章 明かされていく真実 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー
「それは・・初めて聞く事実です」インタビュアーのアナウンサーはまるでカウンターパンチを受けたかのような衝撃的な告白に面食らっていた。
「そうなんですか?それは本当の話なのですか?」辛うじて言葉を返した。
「はい!」貴美恵はインタビュアーの目を見返してはっきりと返事をした。
「しばらくしてからあの事故を起こした車は奈緒さんの車ではなくレンタルされたものだとわかりました。それもあまり素性のよくない人が経営する車のものだということでした」
「・・・」インタビュアーは固唾を飲んで貴美恵の顔をみていた。
「あの車は過去に男女が駆け落ちの末に鍛錬自殺を起こしたのですが、不孝にも心中した女性だけが亡くなって男性だけが助かった事故車なんです。最初は衝突して心中を図ろうとして壁にぶつかったらしいのですが、結局は死にきれず、鍛錬自殺をはかったものらしいのですが、男性は助かったらしいんです。事故を起こす前の奈緒さんはまるで何かに取り憑かれたようでした」貴美恵はどこか遠いまなざしをしながら淡々した表情(かお)でいい放っていた。
ーうるさい!!ー
異変に気がつき騒然とする社内の中で凍てつくあの空気は悪夢でしかなかった。貴美恵のあの声はドスが効いている男の声そのものだった。いつもの彼女ではなかった。隣に座っていた者は恐怖に怯えながらブレーキを踏んでいたけれど、止まらずにいたことを思い出していた。恐怖で張り詰めた緊張感がただ寄っていたことを今でもリアルに思い出すと鳥肌が立つ思いだった。言葉では表せないあの張り詰めた空気を思うと貴美恵は話しながらも張り裂けそうな気持ちに襲われたりしていた。
「あの事故からしばらくして風の噂で聞いたんです。島の人から。男女の心中のあらましを。普通なら廃車にするところなのだろうと思うのですが、あまり素性のよくない、車の整備会社だったのだから、あの車を貸していたのだと思います。そういうことを何とも思わない人なのだと思います・・」
「・・・」インタビュアーは言葉が見つからずにいた。
「その命を落としてしまったその女性も一緒に死ぬ予定だった男性だけが助かって自分だけが騙されたように命を落としてしまったその人の恨みなのかもしれません。怨念みたいなものなのかもしれない。奈緒さんも同じ境遇だったから波長があったのかもしれないです」
「・・・そうなんですか?」
「それは憶測ですが、ブレーキがきかなかったのは本当のことだそうです。だから奈緒さんが精神的に病んでいたということで片付けられることはなんか大事なことが葬られていて、全て彼女が悪いみたくなることは可愛いそうです」
「そうだったんですね」
「あと・・」
「もう一つ気になることがあります」

p.s
私の小説や脚本には他のやり方ではない技法、トレースを出すというオリジナルで編み出した技法があります❤️今からたくさんのトレースを出すよ✨✨数年かけて編み出したオリジナル宝物的技法✨✨だからこれからいくらでもかけるの爆笑