第10部 ブルー・スウェアー 第22章 早朝の遺言 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー
鈴華のあの無表情な顔を思い出すときっとこんな風になったことを誰より後悔しているのだろう。
ー考えすぎだったのよー
鈴華の言葉が気持ちに重なった。いろんな疑惑の渦に気持ちに飲まれてしまったのだろう。
ーごめんなさいー
鈴華も後悔したところでもう時間が戻らないことを本人が自分より100倍感じているのだろう。本人もその時の一時的な感情だったのだろうけれど、我に返ったとき、あまりにも取り返しのつかないことをしたことに気がついて、呆然としたのだろう・・。失ったものの大きさを悟ったのだろう。失望に沈んでいたけれど、これからのことを考えての言葉だったのだろう。
ずっと娘の側にいる。
鈴華は自分の不甲斐なさと情けなさを悔やんでいるのだろう。でもその遠因となる原因を作ったのは自分なのだろう・・・。それでもその更に遠因となったのは愛那と再会したことにあるのではないかと思うずっと自分をせめつづけていたけれど、ただ、それだけでもほんの少しだけ救われたような気がしたのは愛那との再会は運命的なものでしかないと思っていた。とても元気がなかった背中をみたときから、何とか平衡を保っていた運命の歯車が狂い始めていたのかもしれない。自分の運命とそして鈴華の運命と、そして幼くして母親を失った結衣の運命。
それでも、愛那のせいでも何でもなく自分の器量が悪いせいだったのだ。鈴華は何も気がついていないと思っていた。そんなに思い詰めていないとさえ思っていた。
過去のことに囚われて、どうして肝心な足元を見失っていたのだろうか?
見落としていたのだろう?
鈴華がそのことを知っているのだと告白していた昨日の夜は最初で最後だった。せめてもっとゆっくり話せるチャンスがあればよかったのに。苦しい胸のうちを告白した時が最期だなんて、あんまりじゃないか?そんなに悩んでいたのなら話せばいいだろうに・・。
俊也は次から次へと、言いたいことがあふれていたけれど、それさえも後の祭り。どれすることもできない。なんてことだ!!愛那も大切な存在だけれど、鈴華は結衣の母親でもあるというのに・・そのことを思うと俊也は結衣に対しても深い贖罪のような気持ちになっていた。それは死んでしまった鈴華は死んでも深い罪ぶかい意識なのだろう・・。死んでも尚も後悔なのだろう。
なんでそんなことになったのかわからないのは鈴華自身なのだろう・・。
(なんてこった・・)
愛那の心配ばかりしていたら、自分の足元もすくわれてしまうとは・・。
本末転倒だよ。何の心配などしていなかった家がそれ以上の地獄に見舞われるなんて・・。愛那のことに首をつっこまなかったらこんな風にならなかった。もっと他責にするなら、直美が自分に連絡などしてこなかったらこんな風にならなかったというのに・・。
愛那を助けるどころか、自分の家さえ守れなかった。
(俺は・・バカすぎる・・情けなさすぎる・・結衣を母親を知らない子にしてしまうなんて・・娘にとってもそれはとても残酷すぎる)
4歳の記憶はないに等しいだろう・・。これから母親を知らない子供として育っていくのだろう。俺が母親代わりにならなくてはいけないのか、そんな器じゃないよ・・あぁ、なんてツラい現実なのか・・死んでしまった人は生きかえることなどできない。これからのことを考えなくちゃいけない、答えはシンプルにそれだけなのに、やるせなさと後悔でいっぱいだった。あのとき、愛那に再会しなければこんな風にはならなかった・・と思いながも、これからどうしたらいいのか?今、ある家ももともとは鈴華の親の所有の一軒家であるから出ていかなくてはならないのだろうし、家を探さなくては・・。今ある健康食品の営業の仕事だって、鈴華の親が斡旋してくれた仕事でもあった。何から何まで鈴華の親が面倒みてくれたものを手放すことを考えると、また島に戻って靴職人の道に戻るしかそれしかないような気がしてきていた。
(妻は思いがけず死んでしまったけれど、愛那は元気になったのだろうか?愛那が元気でいてくれたら、妻は死なずに済んだのだろうか?)
愛那を恨みそうになり、俊也は慌ててそんな他責の念を打ち消そうとした。
彼女が悪い訳じゃない・・愛那からお願いされた訳でもないのだし・・。勝手に自分が・・。その結果・・。

p.s
今日、なんか怖いことがありました。
23章の「明かされる真実」という章をここ数日長々と書いていたのですが、この作品の核となる章だったのですが、すごく苦心して書いた長文の章がごそっり消えていて、びっくり‼️嘘でしょー🤯あんなに頑張って捻りだしながら考えていたのに、びっくりした‼️
何をした訳でもなく消えていて、びっくり‼️コピペを貼り付けをした訳でもない、選択した訳ではないのに、気がついたらごそっり消えていたのはびっくりガーンガーンガーン
こわ〜。ほらー。一番の核心的なところが、、おかげでまた書き直すハメに。
とてもショックすぎる。
これといじっていなかったし、保存されていた部分も消えていて、ホラーな気分。
これまでの読者も知らない新しい真実が出てきます。
それにしてもショックすぎる〜‼️


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これは怪奇現象でも何でもありません。よくみると・・・です。でも昔の写真は巨大な太陽を超えたもっとすごい写真があります。

闇夜に真っ赤な薔薇が浮かんでいる衝撃的な写真は、太陽を超えていると思う✨✨