第11部 ブルー・スウェアー 第17章 悪魔の子 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー
愛那は自分が妊娠3ヶ月であることを告げると気持ちはせいせいしていた。これで真一は逃げられないと思うと今、付き合っているかもしれない女と今頃、手をきる理由を一生懸命に考えているのかもしれないとか、別れ話をしているのかもしれないとか勝手に考えていると、なんだか勝ったような気さえしてきていた。少し勝ち誇ったような気持ちになりながらも、それでも一抹の不安を隠せずにいた。
それはあの呆然とした顔をみたとき、やはり自分とは本意ではなかったのだと思うと、他に思う人がいたことが推察されるとそれはそれで失望した。それでも愛那はそんなこと今さら言っても仕方がないのだから、このお腹の子の為にも立て直さなきゃと、こないだの暗闇の中を彷徨っているかのような気持ちとは真逆の、こうも変われるものかというぐらい逞しくなっていた。
どんなことがあろうともこの子の為ににも代わって、立て直そうと愛那は決めていた。

友希は一人で朝忙しそうに支度をしていると、不意打ちにあずさがふらっと、でもどこか顔色が悪そうにやってきた。
「おはよう」あずさが後ろから声をかけると、友希は少し意外そうな顔をしてみた。
「おはよう御座います。大丈夫ですか?店長・・・」友希はどこか不安なまなざしをむけた。
「うん、大丈夫・・・」あずさはそういうと真ん中の棚の商品が少し乱れていたから畳み直しているとふいに思い浮かんだ事があった。
「あっ!?」
「えっ?」あずさが素っ頓狂に声を発すると友希はビクッとしたようにあずさをみた。
「あなた、言ったのね!あの人に・・いわないって約束したはず!」あずさに言われると友希はやばいといわんばかりに、降参するように下をみた。
「ありがとう!」あずさはくぐるもるようにいった。
「えっ!?」友希は思いがけない言葉に顔をあげた。
「告げ口をしてくれてありがとう」

p.s
なんか今日は頭が痛かった。
偏頭痛。
最近はモノづくりの熱がおさまり、比較的心は平和。次はプリンタルトを作ろうと決めたのでした😍