第10部 ブルー・スウェアー 第10章 巧妙な罠 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

「終わったことは仕方ないじゃないか?薬を飲んでいるっていった所で君が変な噂を流したって言われたらたまったもんじゃないじゃないか!?君は助かったんだから、精一杯生きていけばいいんだ!」

「・・・はい!」

「おらさ、通り魔に女房やられたんだ。あと10分で戻るっていう最中に帰らぬ人になった。今思っても悪夢だよ。家のすぐ近くまできていたのにだよ。空白の10分だよ。まさに魔の時間だよ。ようやく俺は神隠しの意味がわかり始めているよ。でも君はいつもの家に戻ってこれたんだ。それだけでもよかったと思うよ」

「・・・」

「なんか平凡な毎日が退屈だっていう人もいるけれど、毎日朝がきて、家に戻れるって幸せなことよ〜」

「本当にそうだと思います!」愛那は共感できる部分があり、深々とうなづいた。

「君の願いってなんだい!?折角助かった君の願いってなんだい?」真一は愛那に唐突に尋ねた。

「私の願い・・・ですか!?」

「そう!!」真一の突然の問いかけにも愛那は真剣に考えていた。

「ん〜・・・」愛那は終始真剣に考えていた。真一はそんな愛那の姿を真剣な目でみていた。

「そう、折角授かった命だ。今度は君が望むように生きるべきだ!!」真一はまるで愛那を洗脳するように急に陽気になりながらいった。

「・・・」愛那は病院で感じていたこれからの余生というものについて感じていた思いが再び胸の中で再燃し始めていた。

「君の願いを私が出来る範囲であれば微力ながら応援したい」

「えっ・・・!?」愛那は真一の思いがけない申し出にとまどいを隠せないでいた。

「どうして・・・ですか?私の為に!?」

「さっきもいっただろ・・・。俺は女房が通り魔にあって死んでしまったって!!本当は女房は俺が極貧時代から一緒に支えてくれた本当に辛抱強いヤツだった。あいつにも願いがあったはずなのに、俺は見て見ぬふりをした。そのことを今ではすごく後悔していて、何かを頑張っている人を邪魔するのではなくて、応援できる人間になりたいと思っていた。そう思っていたけれど、俺の気持ちはあの子には届かなかったみたいだ・・」真一は急にしょげるようにいった。

「あの子ってあずさ先輩のことですか!?」愛那はあずさの本心を真一はまさか知っていたのかと思ったら急に怖くなってきた。

「そ、そんなことはないと思いますよ」愛那は少し張り詰めたような緊張感が身体を駆け巡った。

「いいんだ。あの子に入りあげた俺がバカだった。よくよく考えたら相手にされる訳がないんだよな・・」真一は少し寂しそうにいった。

「そんなことはないです。先輩もすごくいい人だって言っていたんですから」愛那は精一杯の労いの言葉をかけた。

「俺もよくなかったんだ。まだ子供みたいな子を相手にさ。大人じゃなかった。でも頑張っている人を応援したいさ!純粋に頑張っている人を!」真一は大らかな笑顔を愛那にむけた。愛那はその笑顔をみると、とても人の良さげでまっすぐそうな真一は裏のない人だと思えた。実直で優しい感じがして愛那の中で好感度がぐぅーんと上がっていた。愛那は病室であずさをみていたとき、しんどくて、重たい身体の細胞がまるで新しい細胞に生まれていくかのように身体中に新しいエネルギーが流れこんでいくかのようだった。

私も全てを投げ捨てて、新しい自分になりたいと渇望していたあの病室での出来事を思い出していた。戦争後に白血病で入院して、見舞いにきて自由に楽しげに帰っていく友人らを病室から眩しげな羨望の眼差しでみていく主人公のいつかのドラマを思い出していて、まさにあの時、あの主人公の気持ちというものと自分の境遇を重ね合わせていた。あの子の気持ちは自分の気持ちそのものだった。


p.s

なんか今日はつらかった💦

脱力感が半端じゃない。歩くのもイヤになるほど体力がない。手に力が入らない。頭がぼっーとする。。集中力がないし、、肩に何が乗っかっているかのように肩が超痛いし、、、つらかった。

コロナじゃないよな!?って思ったりしたけれど、熱はないし、味覚にも異常はなかった。


ただの夏バテだと思うけれど、2日前も外にいたら曇り☁️天気がガンガン照りになり、ふらふらになった記憶があり、、、その疲れが回ってきたのか、、今日、全てがダメだった。脱力感と気が散漫だし、肩に何かが乗っているかのように肩が痛い。五十肩になったかのようだった。夏バテだと思うけれど、つらいねぇ。ホント。コロナも渦巻きているけれど、夏バテも辛いよ。頭が尋常じゃなくてぼっーとしていた。肩が痛い💦