第10部 ブルー・スウェアー 第5章 青い誓い | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー
   ーブッブー、ブッブー、ブッブーー
追い越された腹いせにまるでぶつかろうとするばかりにすれすれまで車は近寄ってくる。車内の空気は凍りついていた。
「・・・怖い、怖い」結衣は恐怖で涙目になりながら凍えていた。
「いいから止まりなさい!!何なの?」
「っるさいなぁー!!あー、ガタガタるさいんだよ。死ぬときは死ぬんだよ!!」奈緒の絶望的な言葉に貴美枝は思わず頭を叩いた。
「何すんだよー!!」普段の可愛らしい大人しい感じの奈緒からは想像もつかぬほどの獰猛な荒々しい感じの男のような唸り声を聞いた時、愛那の恐怖は絶頂に達した。
(だ、誰か、助けてー!!死んじゃう!)愛那の心臓は張り裂けそうな気持ちになった。
「てめぇ、なめんてのか?女のクセに!!」
オープンカーの男は窓越しの奈緒に向かって突き指を立てるが、奈緒は無表情で無視して、爆進していく。オープンカーの2人ぐみの男は更に上回るスピードで車一つ分つきんでるとワンボックスカーの前に立ちふさがろうとしたが、それを振り切ろうとして、車線を変えようとしたとき、対向車線からトラックがけたたましいクラクションを鳴らした。愛那はもう死を覚悟していた。
<絶望>という真っ暗思いが言葉ではなく、気持ちが限りなく広がっていた。
愛那の心も意識も一瞬にして奪われた。


「こちらは事故現場です。生々しい血痕が残されています!目撃者の証言です!」ニュースの時間でインタビュアーが目にモザイクをかけられた年配のおばさんにマイクを向けた。

「なんか、カーチェイスのように凄いスピードでなんかみてるこちらまでま何が起きているのかわからないくらい凄いスピードだったんです!」

「どちらの車がですか?トラックですか?それともワンボックスカーですか?」

「ワンボックスカー。なんかオープンカーのふたり組の男たちもまるで追従するようにおっかけていって<ふっざけんなー!!>って言ったりしていて、でも何振り構わずって感じで、もう怖かったですよね!」マイクを向けられた女性が怯えるような口調でいった。

「でもどうしてそんな猛スピードを出していたんでしょうか?」

「さぁ、わからないけれど、普通じゃないって感じでした。異常だった」急にインタビューを受けた女性は最後は涙声で訴えた。そして番組は再び、事件現場に映像が戻った。

「この3名の死者と3名の意識不明の重傷者をだしたこの忌まわしい事故が何故起きてしまったのか?トラックの運転手と、またその事故を引き起こすきっかけを作ったもう一台にのった2人にも容態が回復次第、事情を聞く方針です!以上、現場からお伝えしました!」レポーターは淡々とした口調で事故のあらましを伝えた。俊也は愛那の自宅で健三と呆然となりながらニュースのあらましをみていると、次のニュースに映った。俊也と健三は終始言葉を失っていた。

「嘘だろっ!!」俊也はニュースをみながら呟いた。

「・・・」健三は下をむいて言葉を返せなかった。

「愛那はまだ意識不明なんですよね?」

「・・あぁ・・」

「3人亡くなって、3人意識不明って。運転してた人は?」

「・・・亡くなった」

                              
p.s
今日も原稿がき、、歳と共に原稿をかく為に座っている時間がしんどくなるこのごろ・・・キャンドルが好きだったり、ケーキが好きだったり、、何がしたいのかわからないけれど、頑張って書き続けなきゃいけないのかな?と思ったり、、!!頑張るんだ、私❣️負けるなっ!!
エイ、ヤー✊