「いやだよ!」あずさは泣きべそをかくようにいった。
「好きじゃないんですか?」
「好きとかじゃなくて、45と22なんて遊びみたいなものじゃない?!しかも子供1人いるのよ」あずさは嫌悪感たっぷりにいった。
「でも先輩を選ぶなんてすごくないですか?」
「私にとっては重たすぎるのよ!しかもなんかロボットみたいなのよ。あの人・・」
「ロボット?!」
「なんか人間っぽくないのよ」
「宇宙人みたいなんだ!!」
「宇宙人👽!!」あずさはクスッと笑った。
「どうするんですか?」
「わからないわよ」直美に問い詰められ、あずさは少しムカッ💢とした声を一瞬震わせた。
「私なんて選ばれたりもしないんですがね!!選ばれて困るなんてね!」
「当たり前じゃない?!子持ちの45の男なんて誰が真剣に将来を考えていると思ってんのよ!!どう考えても遊びに決まっているじゃない!!」
「・・・」直美は気まづい感じで黙り込んだ。
「はぁ、気が重たい。私はもっと前に前に進みたいだけなのに、こんな障害が現れるなんて!!」あずさはヤケクソになっていった。
「遊ばれて捨てられるパターンが多いのに、先輩はその逆なんですね!!やっぱりすごい引き寄せる何かがあったんですね!すべてを投げ打ってでも先輩と一緒になりたいなんて、夢中なんですね!!先輩の引力もすごいですね!」ヤケクソなあずさと対象的に直美は羨望の眼差しをむけた。
「良くないわよ。子持ちの男と一緒になって私までが十字架を背負って生きていくなんてまっぴらよ!!」あずさはむしゃくしゃしながらいった。
「先輩は迷惑かもしれないけれど、ある意味、ドラマみたいな展開ですね!」直美は手を組みながら上気したような顔でいった。
「直美ちゃんは、何もわかっていないわ!」あずさは呆れたようにいった。
「多分、私は一生かけてもそんな場面に遭遇することは絶対にないと思うんです。先輩、確かめんどくさいし、遊びのつもりかもしれませんが、よくよく考えてみてくださいよ。遊ばれて捨てられる女性が世の中には実に多いんですよ。男がそこまで真剣になるって不倫とか考えずに単純に考えたら凄いことですよ!!先輩ってやっぱり凄いんですよね!そんな悩みにぶつかってみたい!!まず、相手にされないからなぁ、私の場合」直美は急にしょげてみせた。
「・・・直美ちゃんって・・・バカじゃないよね!?」
「いや私はそんな場面にこれからもでくわすことがないんです。そんな経験ができる先輩が羨ましいんです」
「そんな経験いらないよ・・・」あずさは完全に病んでいる人にみえた。
チャリリーン
「いらっしゃいませ!!」ボーイが律儀にお辞儀をすると1人のスーツ姿の男がやってきた。あずさが顔を上げるとあずさの顔が凍りついた。
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