第10部 ブルー・スウェアー 第1章 別れの春 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

「・・・お母さんがなくなってとにかく負担ばかりをかけてきた。でもわがままも言わずにしっかりとした子に育ってきたんだ。まさに私にとっては何よりの宝物なんだ」

「・・・」愛那は少し感極まって黙り込んだ。

「・・・わかっています。僕も愛那とは中学の時に知り合ってから彼女をよくわかっているつもりです。彼女はとても家族想いです。お父さんのこともとても大切に思っていることも知っています!」

「・・・だからな、この子はそんな不遇な境遇の中でもすれることがなくて、すごくよいコなんだ。だから私にとっての一番の宝物の娘だからこそ、母親が早くに亡くなってしまっていろいろ負担をかけてしまったからこそ、娘にはどんなことがあっても幸せになって欲しいと思っているんだ!!だからそんな事情もあるからな、君にプレッシャーをかける訳ではないけれど、娘を・・・娘を・・・」健三はいいかけて、言葉をうしなった。

「わかってます。人一倍苦労されて大事に育てられたのですから!!」

「・・・」愛那は2人のやりとりをききながら胸が熱くなっていた。

「君なら俺は信用ができるよ!!さっき娘がいっていた。歳なんて関係ない。歳なんてただの数さ。娘の決断を信じるよ。卒業式と同時になんてな。なんて忘れられない日なんだ・・・」健三は目がウルウルと赤く充血していくようだった。

「俺も彼女の卒業と同時に気持ちを伝えようと前から決めていたものですから・・・」

「・・・どうか私とも約束をしてください!男同士の約束を交わそうじゃ、ないですか?どんな事があろうとも、娘を幸せにしてやってください!!お願いします!」健三は20歳そこそこの俊也に深々とお辞儀をした。

「・・・お父さん、辞めて下さい。こんな真似はしないで下さい!!」俊也は健三が頭をあげるように促した。

「この先、どんな事があっても娘を見捨てるようなことだけはしないでくれ!!」健三はこれだけは言わずにはいられないと言わんばかりにいった。

「俺は靴職人のまだまだ見習いです。けして裕福な暮らしができるとは言い難いですが、絶対に不幸にしたりしません!!ささやかながらも幸せにします!」

「・・・それでいいんだよ。あと君も娘と同じ歳の21・・だろ?」

「・・・はい!」

「いいのか?君も全然遊んだりしていないだろ?途中で遊ばれたりしても困るけれど・・」健三は俊也を試すような目でいった。

「・・・お父さん!!」愛那は不躾な質問をしている父親を牽制するようにいった。


p.s

何でもない動きの中で、言葉が降りてくる。前はまじめに書き留めていたのですが、最近は書き留めるクセが疎かになっていた。考えるということはそれだけでもエネルギーになってしまう。やなことは気にしないということは人は無意識にそれをエネルギーにしないで、嫌な方向にひっぱられないように自己防衛をしているのだと今日、気がついた。忘れる努力という言葉があるぐらいだ。無意識に自己防衛しているってすごくないですか?私はどうしても職業柄、「考える」ということが無意識にしてしまう。それがプラスにもマイナスにも作用してしまう。どうしてだろう?って考える事が、わからなかったことがわかることもあるし、気にしなくてもよいことをフォーカスしてしまうこともある、、けれど、無意識って奥が深くて、、ホントに奥が深いって思う。それは「設定」されていたので気がつく。そう、無意識さえ「設定」されていたのだと気がつくのです。ホントに奥が深い‼️深すぎる。。このシステムにこの歳で気がつきました。早いのか遅いのか?いつも思う。よいことは早くに気がつくべきだったと。よいことは早く始めるべきだったと。


きっと変えられるんだと思います!!


これをネガティヴに捉えたらいけない。

気がつけてよかった、と。


無意識の底にあるのは、「設定」だったのだと。

人生で大切なことは大切な事にいかに早く気がつけるかということ!!と気がついたのでした。。私は少し遅かった・・・かも💦