第9部 幻(フレア) 第21章 運命 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

「今日はお仕事だったの?」みずほが聞くと悠人は苦笑いを浮かべた。

「今、お茶を入れるね!疲れているでしょう?」みずほは冷蔵庫からお茶を取り出そうとすると悠人はみずほを後ろから抱きしめた。みずほは凍りついた。

「・・・もうどこにもいくな。勝手に部屋に戻ったりもするな。もう動くな」悠人は優しい声でいった。

「・・・うん」みずほはぎこちなくうなづいた。

「おまえ、ずっとここにいろ、しばらくと言わず、ここにいろっ!!」悠人は低い声ではっきりといった。

「それって・・・」

「俺と一緒にいよう!」

「あなたには相手の方がいるのでは・・・」

「気にするな。なんとかするし、相手も君の存在を薄々気づいているはずだ。君は何も気にしなくてもいい」悠人は最後の<気にしなくていい>という言葉を強調するようにいった。

「・・・本当に信じてもいいの?」みずほは涙ぐむようにいった。

「本当さ」悠人が強い口調でいうと、みずほはゆっくりと振り返った。悠人はみずほのうっすらと目尻に微かに残っている涙を拭いてあげた。そしてゆっくり口づけをした。みずほも抵抗することもなく悠人をゆっくりと受け入れた。悠人は一旦顔を離すと、みずほの気持ちを確認するように再び、みずほに口づけを交わし、抱きしめた。みずほをソファーに押し倒した。


夜明けが近くなるとカーテンの向こうはうっすらと明るくなっていた。ソファーにもたれて悠人とみずほはぼっーとしていた。

「なんかこんな風にまた会えるなんてなんか現実でないかのようだ。夢の世界のお話のようだな。生きていると不思議なことがあるものだ!」悠人はどこか近くて遠い所を見つめるような表情(かお)でいった。距離では推し量ることができない深遠な何かをみているようだった。

「ホントに私でよかったの?」

「あぁ、君しかいないんだ!それ以外、何もなかったんだ!」

「うん・・私もかも。何もなかったというより、あなたが現れたことが何よりもだった」

「何もなかったというのは嘘だ。俺が拐われた事件があった。君と出会ったのは窓越しだった」

「そうだね。それからだったね。私もいろいろあったから。窓越しにあなたをみた・・。それが出会いだなんて、とっても不思議」みずほはしみじみといった。

「君を探すほどに君が遠くにいってしまう。もう探すことができないと諦めてたら、君が突然、現れた」

「私はあなたのことはとうの昔に忘れていた。あの事件の事はよく覚えていたけれど、仕方ないことだと思っていた。あなたの顔も埋もれて本当は忘れてしまっていた。でも唯一おぼろげな記憶の中であなたの名前を覚えていたの。あなたの父親がうちにきた時に名前を呼んでいたことを覚えていた。うちのユウトって・・・」みずほも遠い目をしながらいった。

「出会いとも呼べない、ほんの一瞬(ひととき)のことだったのに。会話すらないのに・・運命に言葉は必要はないのかもしれない」悠人は何か悟るようにいった。

「そうね、すれ違うぐらいのものだったのかもしれないのに。でもそれは語弊があるわ。私とあなたをつないだのすれ違いのものではないわ。誘拐事件なのよ。私達は誘拐事件から始まったのよ」みずほは誘拐事件の単語を語気を強めていった。

「・・・そうだね。君がとても幸せそうに見えていた」

「ただそういう風に見えてただけなのよ」

「君をみていたら別に死ぬことなど怖くない気がしていた。君を探す度にすれ違っていくような気がしていた。でもこうやって会えたのだから、きっとずっと一緒にいられるんだと思う。これからはね・・・」

「もうすれ違うことはないよね?」みずほは少し不安そうにいった。

「うん、そう願いたい。でもこうやって一緒にいられる以上きっと一緒にいられるだろう。大丈夫さ」悠人はみずほの心をいたわるように優しくいった。

「もう、俺たちを引き離すものなんて、きっと、何もないさ」

「・・・うん」みずほはそういうと悠人の肩にそっと顔を下ろした。


p.s

疲れたぁ。今日は晴れていて暖かい1日でしたね。なんか人生疲れたぁって、遠い昔から口ぐせのように言っていたけれど、人生疲れたって意味を噛み砕いてみると、「人として生きていくのが疲れた」という人間そのものを否定する発言であることに気がついた。ならば動物や宇宙人なら良かったというのか?と我ながら思うと何なら良かったというのか?と自問自答してみると「楽な人生なら良かった!」という結論になってしまった。そして、もう一つ、世の中の矛盾で「人らしく生きる」とか「人として」などいう言葉があるけれど、人らしくってポスターにあるけれど、まるで元々人じゃなかったかのような言い回しに聞こえてしまう。人らしくって、言葉はまるで人間でなかったかのような発言に捉えられてしまうのです。なんてそんなことを考えると人生疲れたという発言は自分だけでなく人間そのものを否定する発言に気がついた。人生疲れたじゃなくて「もっと楽に生きたい」と思うようにします。



p.ps
12月に入ってからまた更に創作活動に・・・変化が。。とある、雑誌に、、、「これって・・・?・・・まさか・・」と思うような記事があり、、、思わず読んでしまったけれど、、具体的には書かないけれど、、、ひょっとして、ひょっとして・・・よく捉えるべきか悪く捉えるべきか考えてみて、、、よく捉えてみたら、よく読まれていると捉えるべきだろう。

直感的に次の小説は頑張らないといけないと思っていたのですが、尚更、頑張るべきだと思ったのでした。
人生は楽に生きたーい!