「本当に何があったんですかね?」
「昔、ある女の人が亡くなったの。でもそれは息子がやった訳ではないの。ただ、何人かで追い詰めてしまったの。その事故の原因を作ってしまったのよ。でもあの子が率先してやった訳じゃないんだけれど、あの女の人が亡くなる少し前にあの子がマンションですれ違ったみたいで、あの子の中で良心の呵責が疼いていて、明るさがどんどんなくなっていった。ある日、警察がうちにきて、あそこのマンションで亡くなった人について聞きたいと訪ねてきたとき、息子は震えていた。ずっと震えが止まらずにいた。私たちは逃げるようにそのマンションを引っ越したのよ」舞子は懺悔をするように脱力したようにふいいるようにいった。
「あの人って・・誰ですか?」愛歩は核心をつくようにきいた。
「それは・・・墓場までもっていかなくてはならない秘密よ」舞子は冷たい口調でいった。
「藤本・・・真広さんという人ですか?」愛歩は答えを確かめるように舞子の顔をじっーとみつめた。
「あなた・・ご存知だったのですね」舞子は噛みしめるようにいった。
「でも松永さんはすごく後悔をしているようでした。もっと後悔すべき人がいるのではないのでしょうか?松永さん一人だけの責任なのでしょうか?ひょっとしたら彼は人間であったことの証明なのかもしれない」愛歩の口から思いもよらない言葉が出てきて、愛歩自身も驚いた。
「えっ?」舞子はふいに顔をあげた。
「あっ、いや・・罪を犯さない人って世の中にはいないと思うんです。大なり小なり人を傷つけたり、どんなにいい人だって言われている人だって、知らぬ間に傷つけていることだっていっぱいあると思うんです!でも松永さんはいい人だと思うんですよ。彼だけが責められるのは正義ではないと思うんです。他の人もきちんと裁かれるべきだと思うんでよ。なんでこんな風に彼だけがこんな目にあわなければいけないの?こんなのあんまりです」愛歩は舞子に懇願するようにいった。
「そうね。あの子はまだ意識が戻らないということはまだ、天罰を決めかねているのかしら。まだ、望みはあるのかしら?」舞子は不安げに呟いた。
「ええっ、きっと、意識が戻りますよ。だってあんなにいい人なんですから。きっと許してくれるはずですよっ!彼はいろいろ悔やんで、後悔して、罪を悔い改めようとしたら、それをよく思わない悪友たちにやられたんだと思います。あの日、車が突っ込んできて引き返そうとした時、車の中からいい人ずらするなよって、許さないからなって大声で言葉を吐き捨てるようにいって去っていった人たちがいました」
「・・・そう。そうなのね」
「警察にいうべきですよね。私も事情がわからないから怖くて、何も言えなかったけれど、言うべきですよね。こんなの普通じゃないですよ」愛歩は不安げな面持ちでいった。
「待って、警察にはいわないで。まだ言わないで欲しいの。その前にしなければいけないことがあるの。少しだけ待って」舞子は愛歩のしようとする行動を意外にも慌てて牽制してきて、愛歩は思わず首をかしげた。
10月は比較的ゆとりがあり、石鹸作りとかいろいろやっていましたが、11月はプライベートがとても忙しく、、乗り切れるかが不安です。体調面で。10月は少し気持ちがぼやーっとして少し不安げでしたが11月は体調面が不安なので、、ビタミン&ミネラルのサプリメントで乗り切りますっ!