第8部 悲しみの雨 第3章 一途な愛だけを信じて | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

「あなた債権の返済も出来ていないのに、養育費どころの話じゃないんじゃないの?この1000万の債権、連帯保証人が私になっているけれど押し付けるつもりじゃないわよね?」直未は誠一に問い詰めるように言った。

「いや、俺が払うさ」

「どうやってよ?」直未は鋭い目つきで誠一を睨みつけた。

「・・会社で利益を出すさ」

「それはあくまで望みでしょう?ちゃんと現実を見据えているの?希望的観測でそんな話は聞きたくないわ。離婚して私に債務を押し付けてとんずらするつもりでいるの?」

「そんなことはしないよ。必ず自分が支払うし、君に押し付けるようなことはしないから、それだけは安心して」

「口先ばかりね。はぁ、ひょっとしてあなたの借金を肩代わりできる女でも現れたの?」

「そんな人いないよ。いる訳ないだろっ?」

「じゃあ、どうしてそんな断言が出来るの?おかしいわ」直未の腕組みをして誠一を下から見上げるように睨みつけた。

「別に断言はしていないけれど、責任をもつと言ったまでさ」

「あなたに借金を押し付けられたりしたら、たまったもんじゃないわ。とってもじゃないけれど、恐ろしいわ。養育費どころじゃない!離婚は当分お預けだわっ」

「いくらなんでもそれはないだろう。君と別れるためにこんなにダンボールに荷物を詰め込んだんだから!」

「そんなこと知ったことではないわ」直未はあざ笑うようにいった。

「ゆくゆくは遅かれ早かれ別れるんだからいいじゃないのよ!借金をかぶせられるなんてごめんだわっ!」直未は鋭い視線で誠一を睨みつけた。

「いや・・・」

「隠さなくてもいいわよ!別にいたっていいわよ。でもあれね、あなたってつくづくズルイ男だと思うわ。私と娘には借金を残して、自分は別の女と一緒になろうだなんて、恐ろしい男だわ。あなたは私と結婚する時、物凄い勢いで口説いてきて結婚したけれど、いざ蓋を開ければ、借金を作るわ、身勝手すぎる男だわ。簡単に私だって別れないわ。借金が綺麗になって口先だけでないことを見届けるまでは」直未はそういうと誠一の部屋を後にした。誠一は溜息をついた。

「なんてこった」誠一の脳裏に真広の顔が浮かんだ。

「真広になんて言えばいいんだ?」誠一は放心状態で呟いた。


誠一は直未が連帯保証人になっていても借金を押し付けるつもりはなくあくまでも、真広と会社と共同経営しながら、真広にお願いをして返済するつもりだった。だからといって真広を愛していない訳ではなく、真広がいつも心の奥底にいたことは真実であり、変わらぬ想いでもあった。でもそんな都合のいい話を直未も真広も信じることはないであろう。でも真広には愛もあるし、この債務から解放してくれるかもしれない救世主でもあった。

ー真広は僕にとっての唯一の救世主ー

誠一はそんなことを考えていた。


p.s

年末もブログ更新中ウインク実は今、この小説のテーマを大きく変えようと考えていますっ!!

この小説は本当に大変すぎて、四苦八苦中ですが、、なんか混乱しているんですよね~。

でも私は来年から今年以上にさらなる創作を頑張ろうと思っていますっ!今日アップしたこともその決意の現れですっ!創作に限らずどんな場面でも光と影があるなら、影には負けないようにまっすぐに生きていきますわっ!でもなんでか、来年が何かすごく楽しみなのっ★申年だからかなのか?良いことしかいわれなかったからなのか?わからないけれど、時には傷つけられたり、欺かれてもまっすぐにに生きていれば、本当にそれ以上に素敵なことがあるよってこないだ学んだ気がするっ!ファインテン!