奈緒と紗耶は二人で食卓で夕飯を食べている。テーブルの上には奈緒が精一杯作った食事が並んでいる。
「折角、奈緒さんが作ってくれたものなのに何考えているのかしら?あの子は!!」
「大丈夫です」奈緒は愛想笑いを浮かべている。
「ったく無神経なんだから。ほんとごめんなさいね。奈緒さんの気持ちも知らないで!!」
「あのぉ・・・お母様・・・」おそるおそる奈緒は切り出した。
「どうしたの?」
「ひとつお伺いしたいのですが・・・」
「ん?」
「宇佐見千広さんってご存知ですか?」
「宇佐見千広・・・・さぁ・・・聞いたことないわね。誰なの?」
「いえ・・・何でもないです・・・・すみません・・・突拍子もないこと聞いて」
「恭一の周りにちらついている子なの?」見透かしたように呟く紗耶。
「・・・・・」黙り込む奈緒。
「あの子・・・あっちゃこっちゃ・・親の私がいうのも恥ずかしいけどいろんな女の子と遊んでいるみたいなの。でもね、あの子が一番好きなのはあなたよ。親の私に紹介してくれたのはあなたが初めてだったから。女の子と真摯に付き合おうって思う子じゃないのよ。あなたを大切にしたいって思う気持ちは本当なのよ。あの子なりにあなたを精一杯好きなんだと思う。甘やかされて育ったから常識のないところがあるけど時期がくればきちんとあなたに向き合うと思うわ。ちゃんとあなたのところに帰ってくると思うから許してあげて」紗耶は奈緒に微笑み手を握った。奈緒は力なく微笑み返した。。
つづく、、