池袋の夜:落語の奇跡を求めて | 翠色の部屋

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2016年6月24日(金)桂文雀独演会 18時半~20時45分くらい
池袋演芸場
開口一番 柳亭市若「金明竹」
桂文雀「噺家の夢」
鏡味仙成 太神楽曲芸
文雀「搗き屋幸兵衛」
~仲入り~ 
文雀「文違い」

ひさしぶりに拝する本寸法の文雀さんの高座。
この間、師匠は引越しをしたり、第70回文化庁芸術祭新人賞を受賞したり、父親になったり!、公私ともにご発展著しく、慶ばしい限り。

否応なく期待は高まるというものだ。

ここ1年私は、従妹言うところの「落語界のプロレス団体」(笑)立川流ばかり追いかけていた。
すっかりご無沙汰していた池袋演芸場の暗い階段を降り会場に入り、まず気がついたことは、年齢層が異様に高い。
これをいっちゃあおしまいなのだが、あと10年後、いや数年後、自分の足で歩いてここに来られる人たちは何人いるだろうか?
師匠、もっと、営業努力しないとダメですよ。

ここに引き合いに出すのもなんだが、こしらのようになりふり構わず、必死に(かといって、こしらはそのような状況自体楽しんでいるようにも見える。そこが好きなんだけど)営業しないところもまた、一見おっとりした師匠の魅力なのよね、きっと。
それはともかく、なんだかざわざわして落ち着かないオーディエンスだ。
これから落語を聴くアティチュードとは思えない。
立川流信者(笑)はもっとお行儀がいいぞ!

これは単に私の深読みかもしれないが、自分の日記なんだもん、好きなこと書いていいのよね?
1月にお子さんが産まれ、今一番育児も大変な時期であろう。
それにこの梅雨時、体調を維持するのって大変よね。
なんだかくたびれているようにお見受けした。
気のせいだといいのだが。
それとも、今日行われた落語協会総会とのかけもちのせい?
師匠が出席したかどうかは不確かだが、みなさん、昼飲みするのでしょう?(;´Д`)

何度も書くが、オーディエンスの笑いのツボがズレていて、関係のないところでバカ笑いするおばさまや、世間話をしているわけでないのに、マクラにいちいち反応し相槌を打ち、鸚鵡返しするおばちゃん(もう、おばさまと呼ぶのはやめる)や、ゆるーい空気が蔓延していたのは確かだ。
私は体調万全で臨んだ落語会だったのに、そんなこんなせいで集中できなかった。

いちばん期待した「文違い」
目を瞑って、耳を澄ますと、随所随所が馬石さんぽかったのよね。
と言うことは、お稽古は、雲助師匠からなのかしら?

ど素人の私がこういうことを質問するのはどうかとも思ったが、どうにもがまんできず、ご本人に聞いてみた。

そしたらね、意外や、馬吉(馬玉)さんからなんだって。
なので、当代馬生の型ということになります。

だそうだ。

そういったわけで、いつもの落語の聖地=池袋演芸場ではなかった。
客と噺家が一体となって生まれる寄席の奇跡、ケミストリー、グルーヴ感がなかった。
残念。

ちょっとあたし、久しぶりの落語に期待しすぎてた?(笑)

追記
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