ローズマリーは血圧を上げるの?下げるの? | フランスの自然療法で美しいからだとこころを手に入れる Île des fleurs Paris イル・デ・フルール・パリ

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パリ在住19年のTomomiが、フランス本場アロマテラピーや自然療法のお話、日常生活をお届けします

こんにちは。アロマトローグのTomomiです。

 

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大阪会場 : 2月14日(金)10時30分〜12時00分
 

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東京会場 : 2月9日(日)13時00分〜16時10分(3時間)
大阪会場 : 2月14日(金)13時00分〜16時10分(3時間)
 

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突然ですが、ローズマリー・カンファー精油は

血圧を上げますか?下げますか?

 

私の答えは。。。。

 

下げます!

 

え????????????

と驚いた方も多いのではないでしょうか。

これ、私のレッスンでのみなさまのリアクションです。

日本では血圧上昇効果があるので、高血圧の人には❌なんですよね。

某フランス系アロマのスクールでも低血圧症の人にお勧めしているので

やっぱり、血圧を上げるんですね。

 

どうして日本で黒いものが、私には白く見えているのでしょうか。

ひねくれていて「白いんだもん!」と駄々こねているわけではありません(笑)。

 

まず、ローズマリー血圧上昇説は、私のもっている書籍でいうと

ジャン・ヴァルネさんの『アロマテラピー』が最初(それより古い本は持ってない)。

この頃はカンファーというケモタイプはまだないので、ローズマリーです。

しかも、ヴァルネさんの本のこの部分には

「血圧上昇作用 (Caujolle, Cazal)」とカッコ書きがしてあって

きっとそう主張しているお医者さんか研究者の名前です。

厳しくいってしまえばヴァルネさんの主張じゃないんですよね。

これが1964年の話。

 

そして、次に参照すべきは、1991年に出たピエール・フランコムさんの本。

ここには、ローズマリー・カンファーは(←ちゃんとケモタイプ)

「血圧上昇(少量で)、血圧降下(ちょっと多め)」という記述が!

つまり、「量によるよー!」ということ。

 

そして、2011年に出たミシェル・フォコンさんの本には(私のバイブル)

「血圧降下作用」とハッキリと書いてあるんですよ。

 

3種類の意見があり、どれが腑に落ちるか、によります。

私の場合、新しい情報がより信頼できると思ったわけなのです。

(3種類の本はどれも信頼できるものだけど、ヴァルネさんは古すぎ)

 

新しければいいという問題ではないかもしれませんが

2020年なのに、半世紀以上も前の情報のままというのはどうなの?

半世紀前、生まれていない人も多いんじゃないですか??

この半世紀でアロマテラピーがどれだけ進歩したのか、明らかですよね。

 

フランコムさんの主張もすごーくよくわかります。

植物って、お薬と違って、いろいろな成分がたくさん入っていて

「血圧下げる薬」「血圧上げる薬」と2分できるほど単純じゃありません。

(血圧のために開発されたわけじゃないし)

それよりも、なぜだかわからないけれど(←科学で解明することが正解じゃないと思う)

体を良い状態に導いてくれるのが、精油だったり、植物だったりします。

ホメオスターシスというやつですよ。

 

精油の使い方でも、少しだと「白」に、たくさんだと「黒」に働く。

同じ精油なのに、量によって、真反対の動きをする。

特にケトンとかエーテルとかにこの作用ありますよねー。

 

なので、私にとっては、高血圧にいいのか、低血圧にいいのか

白黒つけてー!という感じではないため、みなさんほど驚きません。

 

だから、高血圧で悩む母が「認知症アロマ」でローズマリーをとっていました!

禁忌だと知り、どうしたらいいでしょう????

という質問(昔調べた時にYahoo知恵袋などにたくさんありました)

そんなに焦らなくてもいいのになーと思っていました。

 

そもそも。1回や2回の皮膚塗布(しかも1%濃度のアロママッサージ)で

血圧がビュンと上がったり、下がったりしないと思うんです。

というか、血圧って、計るごとにかなり数値が変わりますよね?

なので、その変化はローズマリーカンファーによる影響であることは少ないんじゃない?と思います。

 

そして、フランコムさんの本を読めばわかりますが(フォコンさんも同様)

その本の情報は、医療的な症状の治癒を目指して精油を取った時の薬理作用なわけで

それこそ精油を毎日**mg朝昼晩飲用したり、というお薬的な投与をしなければ

劇的な薬理効果は得られないのではないでしょうか。

 

ちょこっと、時々、皮膚に塗るだけで、薬理効果を期待しすぎです!

もちろん「ちょこっと、時々、皮膚に塗るだけで」期待できる効果もあるんですけれど

薬理効果の羅列を読んで、「これはガッツリ摂らないとムリだろうなー系」

「これは、ちょこっとでも期待できるよね系」とざっくり判断できるようになっていただきたい。

薬理効果の強弱っていうんでしょうか。

 

日本の方に言いたいことは3つ。

①情報は意識的にアップデートしてください。

②精油の薬理作用のあいまいさを許容してください。

 (同じ精油なのに、量で反対の働きをすることとか)

③フランスの本にあるような「薬理作用」はほぼガッツリ摂らないと得られないと思ってください。

 

何度もいっていますが、検定や試験に合格するためだけに暗記をすると

やっぱりこういう罠にはまってしまうと思うんです。

血圧上昇作用と血圧効果作用は真反対ですが(だから「正しい方」を書かないと❌になる)

私だったら、こういう試験はそもそも出しませんよね。

論述で、どっちを書いても納得ができる理論が展開できればいいかな、と。

その上で、「私の立場は今は血圧を下げる」ですとお伝えします。

 


フランスのオーガニックブーケガルニ🇫🇷

タイムとローリエとローズマリー

お茶にしてもいいですよー🍵