廣野助産師の中学校での講演 | 医療法人社団 晴晃会 育良クリニック

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中目黒アトラスタワーにある産科・婦人科・生殖医療科の病院です。
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 区内の中学校に助産師さんに「命の大切さ」を語る講演を頼まれたので、以前にも講演し好評を得た廣野助産師に再度お願いした。


廣野さんは二人目のお子さんを産んだばかりなので、難しいかなとも思ったのですがこころよく引き受けてくれました。


講演の内容は講演を聞いた生徒さん達の感想文を読むと、彼女が青年海外協力隊でインドネシアに行った時のその地でのお産事情や当院で日々働く上での気づきを通して命の大切さやいかに日本の産婦が恵まれているかなどをお話しした様です。


インドネシアではお産で病院に行ける人は限られた人たちで多くの人たちが自宅で日本では考えられないような衛生上好ましいとは言えない環境でお産せざるを得ないそうです


彼女が行くところは山間部が多く、水道も電気もないところで村のそばを流れる川で洗濯もし体も洗いさらには排せつもするそうです。

6人ぐらいの家族でも8畳一間ぐらいの小屋に住んでいるそうです。


妊婦健診などは受けられないことのほうが多く、いざお産になっても村に一人か二人いる以前にお産に立ち会ってことがある人(もちろん有資格者などではありません。女性だけでなく、男性の人もいるそうです)が立ち会うそうです。

当然何か不測の事態が起きても対応は不可能で、その時点でも病院に行くこともないそうです。


彼女の話は説得力があり、「命の大切さ」は強く若い生徒さんたちの心に浸みこんだようです。


同じ「命」でありながら生まれた時と場所によりその軽重が異なることの理不尽さまで感じ取ってくれていたらうれしいなと思いました。