これからしばらく私の結婚式の思い出話を書いて行こうと思います。
長いので、興味のある方だけどうぞ。
もしかしたら、ブログを読んでくださっている皆さんには、私が韓国生活にうまく適応しているように見えるかもしれません。
確かに今現在は、「韓国だから」という理由のストレスはほとんどありません。
今あるのは、仕事やら子育てやら夫のことやら、日本で結婚していてもありそうな悩みだけです。
しかしながら、私も渡韓して3年ほどは暗黒期でした。
理解できない韓国文化へのストレスがすごくて。
そのストレスが詰まっているのが、まさに
結婚式。
これは2009年の話でありますが、韓国は日本より約3倍ほどのスピードで、文化も人の考え方も進化していますので(イクラの個人的体感)、30~40年ほど前の出来事だと思っていただければ・・・・
(今現在はだいぶ変わっていると思うので、これから日韓国際結婚をされる方、引かないでください!)
2009年4月。
私とマグロさんは、明洞にあるロイヤルホテルで結婚式を挙げました。
去年の春に撮った写真。
非常に当たり前のことですが、結婚式といったら、結婚する二人が主役ですよね?
二人で式場を見に行ったり、招待客を考えたり。
式について二人で考えるのが一般的。
私もマグロさんも結婚式には興味がなく。
結婚式はやらなくていいんじゃないか?
もし、やるのなら両家の家族だけでこじんまりとやったらどうかと考えまして。
それを義両親に伝えたら、
ブチギレ。
マジもんのブチギレされました。
その後数年間、義父が
「あの時、イクラが結婚式はやらなくてもいいと言ったことを思い出すと、いまだに怒りがわいてくる」
と言っていたほど。
相当、根に持っていらっしゃいました。
韓国では「入籍」よりも「結婚式」が重要。
入籍をしていても、結婚式をしていないと夫婦と認めてもらえず。
私とマグロさんは先に入籍をしていましたが、結婚式をするまでは嫁として親戚に紹介できないと言われていました。
当時の韓国社会では、結婚式をするのが当たり前で、しない夫婦は「ワケアリ」扱いをされていたそう。
(今現在は、結婚式をしない夫婦や「スモールウェディング」といって家族だけでこじんまりとする人も多いそうです)
そして、別れる可能性があるからと、結婚式はしても入籍は1年後とか、ずっと後になってからする夫婦がたくさんいます。
それが私には不思議で不思議で。
戸籍は人目に触れることが滅多にないけど、結婚式の方が周りに大々的に知らせるから別れにくくないか?
と、私は疑問に思っていますが、異文化なので仕方ありません。
とにかく、韓国で結婚式というのは日本以上に必須なことだったようです。(その割に内容は日本より簡素)
そんな重要な結婚式なのに、「しなくてもいい」なんていったものですから、ブチギレした義両親。
義父から
お前らの結婚式は俺たちが考える!お前らは俺が決めたことに「アルゲッスムニダ(分かりました)」だけ言え!!!
と、一方的に通告されました。
私たちの結婚式なのに・・・?
なぜ義両親が全てを決めてくの・・・?
マジで理解不可能。
その後、本当に義両親が結婚式場やらウェディング撮影のスタジオやらを勝手に決め、一方的に知らされる始末。
ただでさえ乗り気じゃないのに、勝手にどんどん決められていくのが、
嫌で嫌で。
ドレス選びの時には、察した義妹がついて来てくれました。
お義母さんが、
親戚・義両親の友人達からどう見えるか
を基準に勝手にどんどん選んでいくので、義妹がこっそり私の意見を聞き、それを
「私はオンニ(私)にはこっちの方が似合うと思う!」
と言ってくれ、間に入って私の意見を通してくれました。
私が義妹を愛している理由がこういうところにあります。
新婦の私は式の前にエステにも行かないのに、お義母さんは私たちの結婚式のために、
目を整形しました。
次男夫婦と義両親の結婚式に対するテンションの違いがここに表れています。
そして、結婚式の招待客も日本とは違います。
日本のように新郎新婦の人間関係だけではありません。
親の人間関係がわんさか来るのです。
そのため、義両親は招待客について結婚式前から心配していました。
義両親が自己破産してから離れていった人間も多かったようで。
自分たちのためにどれだけ来てくれるのか、緊張していたようです。
韓国は招待状をもらっても出欠は自由ですからね。
当日にならないと何人ほど来るのか正確には分かりません。
で、私たちの結婚式当日。
500~600人来ました。
イクラ家からは、20~30人ほどしかおらず。(まだ韓国に友達も多くなかった)
マグロさん関係も数十人。あとは全て義両親関係です。
ブッフェスタイルではなく、一人一人席が必要なコース料理だったため、借りていた大きな式場では入りきらず、隣りの部屋も貸し切り。それでも足りなくなり、急遽ホテル1階にあるレストランまで使いました。
義両親は、まだ自分たちのために結婚式に来てくれる人がたくさんいたことを確認し、それはそれは大喜びしていました。
義両親にとって、私たちの結婚式は感動的で、とってもいいものだったようです。
でも・・・・
私にとっては?
一生に一度の(たぶん)自分の結婚式なのに!!
こじんまりとやりたいと思っていたのに!!
知らない人約500人に祝われてさ。
もともと韓国の結婚式は、新郎新婦が言葉を発する機会はなく、無言で行われるんですけども。
義両親のためのお飾り人形になったような気持ちでした。
友人達に囲まれて楽しそうな日本の結婚式の様子を見ると、いまだに羨ましくて仕方ありません。
これは序章。まだまだ愚痴は続く!