人が手を合わせる姿って
美しいなと思う。
彼女の祈りは
多くの猫にも人にも居場所を与え
関わる命を大事に支えながら
きっと社会を変えていくものだ。
大切にされるという経験
自分も役に立てるという経験
社会を生きて経験し合う場を創る祈りだ。
大切にされた人は大切にする力を学べる。
安心安全な居場所があれば
落ち着いて発揮できる才能もある。
「本当はこんな施設が
無くてもいい社会にしたい」
泣きながら手を合わせる志に
大事にされてきた猫たちが寄り添う。
祈りを叶えた先までがまっすぐに
神仏に届いていた。
とても、美しいなと思った。
どんな祈りも、自分の欲がど真ん中に
あったっていい。
その欲の中にはきっと
伸び代のある願いへと育っていけるものがあり
その願いの中にはきっと、
人も社会も巻き込んでみんなが面白くなり
幸せにしかならないような祈りに
育まれるものがあるから。
だからどうか焦らないで
自分を責めたり溺れたりしないで
人が手を合わせる姿は
本当に誰だって美しいから
その時間は今まで生きてきた中で
いちばん素直にいられるように
大切にしよう。
巡禮記のお遍路ツアーのひとこま。
お松大権現にて。
巡禮記 松本育子