こんにちは！
うずめカフェ・巡禮記の松本育子です。
閻魔大王のじょうはり【浄玻璃】 の 鏡
浄玻璃の鏡を国語辞典で調べると
こんな風に解説が出てきます。
① 仏語。地獄の閻魔庁にあって、死者の生前の善悪の所業を映し出すという鏡。
② ごまかすことのできない澄みきった眼識。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について
↑『閻魔と地獄太夫図』（河鍋暁斎）亡者の生前の所業を映し出した浄玻璃鏡を覗き込む閻魔の姿。wikiより引用。
また、有名な地獄の絵本、
『じごくのそうべえ』(田島征彦 作／上方落語 地獄八景より)の中でも、閻魔様の後ろにドーンと控えているのが、浄玻璃の鏡です。
絵本の中ではこんな会話が。
「あれが閻魔大王や」
「あれが閻魔大王や」
「えらい顔しとんのう」
「後ろにあるのが浄玻璃の鏡や。
あの鏡に今までやった悪いことが
全部映ってしまうんやさかい嘘言えへんで。
嘘言うたら舌抜かれるぞ」
「ほんまに生きとる間に、
もうちっと善いことしといたらよかったな」
こんな、そうべいたちのように、
人は死んだら、57日目に閻魔大王さまに
会うことになり、浄玻璃の鏡の前に立って
ここでいいことも悪いことも
生き様全部が映し出されるのを見て
客観的に自分の人生を振り返り、
自分と自分の関わった人たちの心の中まで
そのまんまを観ながら色々感じるのだそう。
閻魔大王さまは、地蔵菩薩さまと同じ方で、
地蔵菩薩の化身といわれます。
天国or地獄行き、を一方的に
裁かれるのではなく、
人に、自分の生きた（生きている）世界
そのままを、大きな広い視点から
テレビのように客観的に観せることで、
自発的な魂の気づきや学びを促す仏さまです。
自分のことは見えている。
わかっている！と
思ってても、
生老病死などの肉体の変化や、
心が迷子になるような悩み苦しみ不安で、
人の視点は簡単に狭く暗くなったりして
光を忘れてしまいます。
光というのは「今を味わい集中して生きる」
という有難さや喜びや面白さの視点です。
真っ暗な闇の中の小さな丸い穴からだけ、
見える世界を「自分の世界」と思い込んで
判断していることも、たくさんあると思います。
過去の延長で未来を限定して決めつけていたり
未来の理想だけで地に足がついてなかったり。。
そんな風に視界が狭くなること、
時に、ありませんか？
でもそんな時でも、
小さな穴の少し外側には、
"私"に向けられた様々な周りの人の
支えや愛や助けがあったり、
ニアミスの危険から実は護られていたり、
逆に
知らず識らず誰かを傷つけていたりします。
閻魔大王さまが死者だけでなく、
祈りに来るすべての人に
浄玻璃の鏡を見せられるのは、
それに一つずつ
正誤や善悪をつけるためではなくて、
わたしたちの観える「今の」世界を拡げるため。
【現実ちゃんと見いゃ！】っていう愛です。
光明、は神仏のお智慧のことですが、
自分を生きていると思い込んでいる、
その「今の」世界に
少しでも光を明るく当てて、
もっと大きく広く、あるいは深く
自分をとりまく周りを見渡せる目を養い
この肉体と心と魂で
おもしろい旅ができるようサポートするため。
芋虫の視点から見えることと、
蝶の視点から見えることが違うように、
同じあなたのいのち（魂）を生きながら、
この世で肉体ある間に
色んな「今」の見方ができるんだよ、と
教えてくださるため。
浄玻璃の鏡は、
あなたの世界に出てくる
すべての存在であり、
その関わりのなかで
映し出されるものを、
目をつぶらずに観なさいよ、と
映してくれます。
「今の生きている時間」を【現実】を
しっかり観なさいよ、と
このいのち生きる勇気を思い出させるために。
閻魔大王さまは、色んな仏閣で祀られて
いますから、ときどき、手を合わせに行って
浄玻璃の鏡を観せていただくのも
いいですね！
閻魔大王さまです。京都西陣ではおしょらいさんと呼ぶ先祖霊をお盆などの供養の節目に迎えに行きます。
東京の高野山東京別院にもおられますし
京都では千本ゑんま堂や、七条閻魔堂、
六道珍皇寺など
探せばいろんなところにおられます。
閻魔大王さまと浄玻璃の鏡の前で
光明の光の当たった丸裸の人生を振り返り、
「今生きる時間」にいろんな見方があるよ、
ここからできること、選び直せることがあるよ！
そんなお知恵を感得して、
明日からのいのちを生きる糧になる祈りを
して行きましょう！
巡禮記 松本育子
うずめカフェのお地蔵さま受注製作、
個人カウンセリング付きのお参りや
カードによる個人セッション、
リュウジュセラピーによるリラックス施術、
暮らしに使えるレイキ伝授などしています。
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●私がお参り先達をチームで
させていただいている
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