698-1冊の本 | ikoma-gun(フリムン徳さん)のブログ

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(モンタナ州の田舎町で)

 「一冊の本」     

 親よりも、学校の先生よりも、私の人生を大きく教育してくれたのは、一冊の本のような気がする。 

 

いつも手帳のように持ち歩きたい、聖書を読むように読みたい本だった。それは人に好かれる方法を書いた本である。私はこんな本を中学校1年から、3年の終わりまで故郷喜界島で、心の中で求めていた。探す事が出来なかったから、求めていたのであった。1955年から1957年の頃の事である。

 

その当時、喜界島には本屋さんがなかった。

 私がこの本を見つけたのは大阪駅前の大きな本屋さんだった。確か、旭屋書店だった様な気がする。南の小さな島喜界島から大阪西区の西中学校に転向した中学3年生の終わり。

 

小学生の時はイジメをし、中学生になってからはしっぺ返しでイジメに会い、3年間苦しみぬいた。イジメをし、イジメにあう、両方を経験したから、人一倍「人に好かれる」方法を考え続けていた。

 

とうとう見つけたか、やっと見つけたかである。真っ暗い頭の中に明るい100ワットの電灯が付いたようであった。店員の目を気にしながら、長い間立ち読みした。フンフンとうなずく事がいっぱい書いてある。本を買うのじゃなく、うなづく気持ちを買ったような気がしたのを今でもはっきり覚えている。

 

 

 小学生の頃、私は、正真正銘のフリムンだった。同級生の中で一番の嫌われモンだった。めちゃくちゃの根性悪で、村の小野津小学校入学から卒業までずーっと餓鬼大将だった。目立ちがり屋で、負けず嫌いで、遊び、勉強、持ちもの、何でも友達に勝ちたかった。自分より目立つ奴がいるとすぐにいじめた。目立つ物を持っているとすぐに奪いとった。もちろん気にくわないやつ、自分より弱いものは誰でもいじめた。続く