675-虹色の涙③ | ikoma-gun(フリムン徳さん)のブログ

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ところがもっと深刻な問題が起きた。

嫁はんのパスポートの期限が切れているのや。

どないにしよう。

もう領事館に当って砕けるしかない。

明日の飛行機に乗せんならん。

いちかばちかや。

先に進むしかない。

嫁はんは旅仕度にとりかかった。

終わったのが夜中の1時過ぎ。

すぐ、夜を徹してロス近くのバーバンクのマキコの家へ車を飛ばした。

私の住むブラッドレーから急いでも4時間かかる。

マキコの家に着く頃には明るくなっているだろう。

 

マキコがインターネットで朝8時に開く写真屋を探してあった。

パスポート用の写真を2枚撮り、

運良く3週間前に取り寄せてあった戸籍抄本を持って、

マキコの運転する車でロスの領事館へ駆けこんだ。

9時半だ。

空港カウンターに12時までには着かなければならない。

パスポートの再発行に許される時間は1時間半しかない。

以前、領事館に問い合わせた時は、

遠方からきた人には4時間〜5時間待てば発行してくれると言っていた。

急いだが間に合わなかったか、やっぱりアカンか。

 

私の知っている領事館は、サービスは悪く、鈍くて、待たせる、

怖いところと思っていた

恐る恐る、窓口の女性に義母の葬式に間に合いたい事を告げて

パスポートの再発行をお願いした。

「なんとかやってみましょう」という

神様のお告げみたいな言葉が返ってきた。

とたんにその女性が女優さんよりもきれいな優しい別嬪さんに見えた。

不思議なものです。人間諦めたらアカンネン。

またしても奇跡が起きましたんや。