674—虹色の涙ー② | ikoma-gun(フリムン徳さん)のブログ

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その夜、義母の訃報を娘のマキコに伝えた。

思いもよらない事が起きた。

「飛行機の切符は私が買ってあげるから葬式に喜界島へ帰りなさい。急いで。」

とマキコが夢みたいな事を言うではないか。

今まで散々親を泣かした、心配させたあの娘がよ。

「そんな子供でも歳をとったら、まともになる、あなたの子供を信じなさい」

です。異変が起きたみたいだった。

3時間前の悔し涙と悲し涙は嬉し涙になった。

悔しい色の涙、悲しい色の涙、うれしい色の涙と、

虹色の涙が私の頬を濡らした。

やはり義母が助けてくれたのだ。

義母はどうしても自分の長女に会いたいのだ。

 

さあ、えらいこっちゃ。大急ぎで航空券の手配だ。

JALの日本語案内へ予約の電話を入れても

「今しばらくお待ち下さい」ばかりでらちがあかない。

そこでマキコが英語案内に電話

すぐに出てきてすんなりと決まった。

アメリカの日本の航空会社は日本語案内は忙しくて

英語案内は暇なのみたいである

翌日の4月15日午後1時55分ロス発のJAL

乗れば喜界島の義母の葬式に間に合いそうだ。

マキコが自分の銀行の貯金全部をおろしてくれた。

さらに飛行機の切符はビザで買ってくれた。

また虹色の涙が出てきた。

こんな気持のいいことがめったにあるかいな。

こんないい気持ちをどこかにとって永久保存しておきたい。

これで、お金の件と切符の件は解決した。


続く