4 アメリカに来てからはとうとう、
足が動けなくなって身体障害者になってしもうた。
ビールの飲みすぎで痛風、関節炎になって両足の膝が
また像の足みたいに何回も腫れて、とうとう、
大工仕事ができなくなり、身体障害者になったのである。
自分の足だけではない、喜界島で私は小さい頃、
もの作りが好きだったから、よく金槌で板に釘を打って、
箱みたいなのを作ったり、潰したりしていた。
釘のついたままの板をそこらに放ったらかしにし、
素足の美代ねえがその釘のついた板を踏んで、
化膿させて苦しませたこともあった。
これは私のことではないけれども、
私の親父も、昔、サトウキビの刈り入れの
一番忙しい時期に足に釘を踏んで、
その年はとうとう、収入源である砂糖つくりが
できなかっとことを覚えている。
「こんな忙しい砂糖の時期に!!」。
その時のお袋の怒っていた顔が今でも思い出される。
でも、どうして、親父はわざと釘を踏んだのでは
ないのに、お袋がそうかんかんに怒ったかわからなかった。
今思うとあの当時、お袋と親父はあまり仲が
よくなかったような気がする。
続く
家の庭に朝夕来るウズラたち