ＪＡ１１Ｖスズキジムニー、古いながらも今も人気のある車両だ。
今回はＡＴ変速異常でご来店、「始動直後のみ時々２速発進するという」
早速試運転を行ったが症状の確認ができない。
１３万キロにもなるがＡＴＦの交換履歴は不明、というのも 以前は
弊社のお客様ではなかったが、車体をリフトアップしたために車検を
断られ、弊社で合法的に構造変更を行ってからご来店頂くようになった。
時々ということなのでＡＴＦ関係の交換をまずは提案し、それから
メカニカルの部位や電気的なトラシューを提案し、まずはＡＴＦと
オイルパン内のストレーナーの交換を実施した。
しかし１週間後再発したとご来店、時間を頂き点検を開始することにした。
３速ＡＴなので比較的シンプルだが、ＡＴミッション内部なのか？
それとも制御系か？判断するためＡＴ／ＥＣＵからシフトソレノイド１，２
出力を確認のため、ＬＥＤの点灯を確認しながら毎朝試運転を行ってみた。
（赤、シフトソレノイド１）（白、シフトソレノイド２）
正常時 １速 赤点灯
正常時 ２速 赤／白点灯
正常時 ３速 白点灯
車が古いために資料等の変速表もないが正常時なのでこれに間違いないだろう。
しかし、信号待ちなどで一旦停止すると完治してしまうこともある？
この一瞬を判断するためＬＥＤ！
なるほど２速発進時どれも点灯しない。
ソレノイドの出力が全て停止している。フェイルなのか？それとも・・・？
ＡＴ／ＥＣＵの電源とアースも異常ないのでＥＣＵ不良と判断した。
ＡＴ内部の機械的な故障なら、もっと頻繁に症状が出てもいいはずである。
車速とスロットル信号の異常でも全ソレノイドの出力を停止させるはずはない。
新品ＥＣＵは８万円オーバー、本体のカバーが簡単に外れるので覗いてみたが、
パット見、異常はない。年頃なのか？最近は細かなものが見えづらい（汗）
ここで登場、１００円ルーペ！ そして発見！
・・・きっとこのルーペこそ元を取ったアイテムのひとつ、大活躍（笑）
２０円の電解コンデンサーをアマゾン経由でアキバから取寄せ、運賃”えら高“
もしかしてドローンで送られてくるのか？
待っていたらネコが持ってきて期待を裏切られた（笑）
便利な世の中になったものの、この箱、資源やコスト、もう少し何とかなるだろ”
と、感じながらコンデンサーを１個交換で変速異常は完治した。
本来なら全コンデンサーとバリスタの交換を行ったほうがいいと聞いたが、
再発したら次回考える・・・。
１００金ルーペではなく電子顕微鏡でも買うかな！
だって目が辛すぎる（笑）