考察:マーダーミステリーの「人数」という名のギミック | マーダーミステリー・オンラインセッション!

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 最近流行り始めている『マーダーミステリー』をDiscordを使ってオンラインで遊ぶやり方などについて紹介しています。
「マーダーミステリーってなに?」「Discordってなに?」「イケメンさんすてき抱いて!」などの疑問にお答えできるようがんばります

 オボニング!!!(挨拶)

 やあ子猫ちゃんたち、お盆だね! イケメンだよ!!

 イケメンがいつもいる募集サーバー、遂に登録人数が1000人を超えたみたいで、そろそろパブリックサーバー化するかねえなんて話をしているみたいだよ! すごいよねマーダーミステリー!

 さて今日のblog更新も面倒くさい話をするよー! 小難しい話をしたり聞いたりして頭が良いと思われたい子猫ちゃんだけ読んでおくれね! そうでない人はストVやろうぜストV。国技の強さと輝きを思い知らせてやるでゴワスよ!!

 ええ、はい、そんなわけで今日のお題は『マーダーミステリーのプレイヤー人数』について。ホントはもう少したくさん3人用のシナリオ遊んでから書きたいなと思ってたんだけどね。まいっか! プレイする前に読んで構造を理解しておくも良し、シナリオ作りに行き詰まった時に目を通すも良し! しっかりちゃんこ食わんかい!

 ドースコーイ!!!!!!

 

オンラインマーダーミステリーにおける最適プレイヤー人数とは

 

 ご承知の通り、マーダーミステリーというゲームではシナリオごとにプレイ人数が予め決められている。プレイヤーごとにキャラクターが割り振られ、そのキャラクターごとにシナリオのハンドアウトが存在するわけだから、予めプレイ人数は定まっていないと始められないし、そもそも作れない。

 では、オンラインプレイ前提のシナリオにおいて、マーダーミステリーの最適プレイヤー人数とは何人だろうか?

 これには僕の中では明確に答えが出ている。いつもどおり結論から言ってしまうと、5人だ

 その理由を少しづつ述べていこうと思う。

 

 まず、大前提として、人数が偶数だと同票処理が必要になり面倒臭い。

 「決選投票でいいじゃん」と思われるかも知れないが、人数が偶数であった場合、決選投票でも割れる可能性が高い。よって、結局「票が割れた時の処理」について、プレイヤーに納得の行く解決法が提示されていなければならない。この点に関してはいくつか面白い処理を提示しているシナリオもあって興味深いが、全く何も考えていないシナリオも残念ながら少なくない。

 

 もうひとつの前提として、オンラインにおけるボイスセッションでは、人数がある程度を超えると声の判別が困難になる。これを防ぐために毎回Discord上のニックネームをキャラクター名に変更するなどの処置を行ってもらってはいるが、そうは言ってもいつメンばかり集まっているならともかく、野良ではじめまして同士のセッションでは厳しいものがある。プレイヤー個人の声の聞き分けの能力も千差万別だ。そして当然、プレイヤー人数が多ければ多いほど声の聞き分けは困難になり、情報の整理にストレスがかかり続けることになる。

 これは個人の感覚だがオンラインでは7人から大人数であると感じる。このあたりから「他プレイヤーの声に慣れさせる」というギミックが必要になってくる(例えば密談スタートにするとかね)。

 

 そして、逆に人数が少ないと、それ自体がギミックになってくる。具体的に言えば4人以下は既に特殊な状況であり、その特殊な状況をルール上のギミックとして落とし込んでいかないと成立できない。残念ながらこの事にも無自覚なシナリオは少なくない。購入したシナリオがそんな無自覚なものであったらため息とともにそっと積みゲーフォルダにしまい込むし、プレイヤーとして参加してしまったらもうため息では済まない。「こんな事ならプレイヤーで参加せず、自害してそのまま積んどけば良かった」まである。

 

 結果、消去法でオンラインマーダーミステリーの最適人数は5人であると結論付けている。

 ただし、人数なりのギミックがうまく処理されているものに関してはその限りではない。

 今日はそういった、「マーダーミステリーはプレイ人数そのものがギミックである」というお話を主にさせて頂こうと思う。

 

人数が偶数の場合

 上記でも触れたがもう一度おさらいしておくと、プレイヤー人数が偶数人である場合、常に投票が割れ続ける可能性がある。投票でプレイヤー意思を統一しなければならないのに、その投票結果が割れて意思が統一できないという事態が起こり得るのである。

 まずはじめにこの事態を回避するために、いくつかの解決方法のうちのいずれか(あるいは複数)を採択しなければならない。

 例えば、

  • 同票の場合は犯人の勝ち/負け
  • 同票の場合は専用のエンディング(結末)が用意されている
  • 決選投票を行い、n回目の投票でも決定できなければ犯人の勝ち/負け
  • 特定のキャラクターが複数表を持っている(票数が偶数にならない)
  • 同票の場合は特定のキャラクターが投票した先が犯人として指名される
  • 同票の場合はGM裁量に委ねる

 などが考えられるだろうか。

 もちろんシナリオによって最適解は違うであろうし、逆にシナリオに上手く沿った解決法であれば、より没入感も納得力も高まるだろう。

 逆に、これは完全に恨み言だが、4人シナリオにも関わらず「同票の場合は決選投票を行って下さい」としか書いてないシナリオに出くわしてしまったことがあって、「脳みそ膿んでんのか、それとも俺が知らない”決選投票”が世の中にはあるってのか」と殺意を覚えてしまった事がある。

 

 プレイヤー人数が偶数人のシナリオを作るなら、同票の場合の処理くらいしっかりと決めておかなければならない。その処理の仕方がシナリオのテーマに沿っていればいるほど良い。

 投票はマーダーミステリーにおけるクライマックスである。クライマックスにおけるカタルシスを、ルールの穴で阻害するようなことだけは避けたいものだ。

 

「2人用シナリオ」というギミック

 さて、偶数人シナリオについて述べたが、偶数人の中でも最も特殊なギミックになるのが2人用のシナリオである。

 これはごくごくシンプルな話で、プレイヤーの中に犯人がいるのなら、自分が犯人ではない時点で相手が犯人になるからだ。推理も思考も差し挟む余地がない。

 このシチュエーションを活かした上でなおマーダーミステリーとして成立させようとするなら、

  • 2人とも自分が犯人だ(/かも知れない)と思っている
  • 2人とも犯人ではない

 このどちらかしかあり得ない。

 前者であれば、そもそも「投票」という概念が崩れ、「2人で出した結論」対する答え合わせ」を行う形のゲームになる。

 後者も「投票」で決めることは不可能ではないが、そもそも前述の問題があるため、議論中に結論をすり合わせないと投票事態が無意味となり、結果、「2人で出した結論に対する答え合わせ」を行うゲームになる。

 どちらの場合も既に魅力的なトリックを搭載した作品が発表されており、いずれも唯一無二の作品になっている(というか、ならざるを得ない)。これをマーダーミステリーというゲームの枠に入れるかどうかは正直微妙なところではあるが、「推理」と「説得」という二大要素を充分に堪能できるため、マーダーミステリーのお試し体験用の入口として優秀な作品が揃っていると思う。

 とにかく前提のギミックがしんどいため、おいそれとは作れないところがその理由だろうw

 

「3人用シナリオ」というギミック

 プレイヤー人数としては3人から、いわゆるマーダーミステリーというゲームとしての形を為してくる。

 ただし、これまた特殊な例となってくる。何故なら、(プレイヤーの中にしか投票先がないという前提だと)得票パターンが2-1と1-1-1の二種類しかあり得ないからだ。3-0を考慮しないのはプレイヤーの中に犯人がいて、かつ犯人として指名されないのが目標であるという前提からである。犯人の自投票を含め

3-0というのは極めて特殊な例として置こう。

 

 こう考えた場合、お互いに疑い合うプレイヤーは三すくみの状況を作っておかないとゲームとして成立しなくなる。

 考えてもみて欲しい。プレイヤーが三人で、その中の一人が犯人であるとしたら、犯人が確実に勝つのに必要な票はたったの二票。もちろん自分は一票を持っているわけだから、自分以外に投票するたった一人と票を合わせられれば勝てる。逆に言えば、自分以外の2人がどちらも自分に入れる状況以外に確実な負けパターンはない。(とは言え、1-1-1は容易に起こり得る同票パターンであり、シナリオ側でその処理を設定しておく必要はある)

 このようにプレイヤーの中に犯人がいた場合、犯人がめちゃくちゃ強いのが3人シナリオの特徴であると言える。ここのバランスをいかにとるか、というのが3人用シナリオに求められるギミックだ。

 

 もう一つ言えるのは、三すくみのバランスの中で疑い合いが起きた場合、自動的に漁夫の利を得る存在が出来るという事だ。

 A、B、Cの三人のキャラクターがいて、AはBを、BはAを疑う構図が出来ているとする。こうなるとAはBに、BはAに、お互いに票を入れ合う情勢になったとして、Cが完全に漁夫の利を得る。CはA、Bどちらに票を入れても入れ先が2票になるため、Cが犯人ではないならば、自分が犯人だと思う側を常に犯人指名させられるし、Cが犯人であれば絶対に負けない。どちらに入れてもCの勝利だ。

 だから、3人用シナリオをプレイしている際、常に念頭に置かなければならないのは「いま現在漁夫の利を得ているのは誰か」という事である。また、この漁夫の利ポジションがくるくると入れ替わり、可能なら一巡するようなギミックが仕込まれていれば、そのシナリオは3人用シナリオでしか味わえないタイプの楽しみを与えてくれるだろう。

 

 3人用シナリオでは何をどう足掻いても犯人が強い。プレイヤーも、GMも、制作者も、この前提で考えないといけない。さて、では本当に僕らの中に、犯人はいるのだろうかね?

 

「4人用シナリオ」というギミック

 2人用、3人用というシナリオがそれぞれ特殊な状況を生んでおり、それ自体がギミックになっているという話を、これまでに述べてきた。

 では、オンライン用のマーダーミステリーシナリオとしてはごく一般的に思える、4人用シナリオではどうだろうか。

 4人用シナリオの場合、得票パターンは(先程と同じく4-0を考えないとすると)

  • 3-1
  • 2-2
  • 2-1-1
  • 1-1-1-1

 この4パターンしか無い。かなりの確率で同票処理が必要になる。そして、この同票処理のやり方によって、犯人にとっての難易度が劇的に変わるのが4人用シナリオの特徴である。

 

 まず「同票の場合は犯人が勝ち」のパターン。この場合は先程の3人用シナリオと同じく、犯人が負けないために必要な票数は2票のみ。つまり、自分以外の誰か、たった一人と票先を合わせることが出来れば絶対に負けない。

 逆に「同票の場合は犯人負け」だとすると、これは犯人が非常に厳しい。自票を誰か一人に合わせられたとしても、残りの二票が自分に入ってしまえば負けが確定する。よって、確実な勝利ラインを掴むためにはなんと三票、つまり自分以外に二票を集めなければいけないということになる。(2-1-1の得票パターンを自力で操作するのは不可能に近いと思う…これはもう運だ)

 このように、同票処理が犯人勝ちであれば犯人はほぼ負けはないし、同票が犯人負けならばほぼ勝ちはない、という非常に極端なバランスになっているのが4人用シナリオの特徴である。

 

 間違いなく言えるのは、4人用シナリオにおいて公正感や納得力を持たせるのは、全てと言って過言ではないくらい、この同票処理にかかっている、という事だ。逆に同票処理が面白い(回避方法も含め)4人用シナリオはだいたい面白い傾向にある、と感じる。

 とは言え、開封前にはわかんないんだけどね…

 

総論として

 マーダーミステリーのオンラインプレイにおいて、ある程度以上の人数だと聞き分けが厳しい。

 そしてある程度未満の人数だと、その人数特有のギミックを内包することになる。

 更に人数が偶数であればその時点で特有のギミックを内包せねばならない。

 そのギミックが開封前にわからない以上は、5人用シナリオが最も安定している、というのが最初に述べた結論だ。

 

 そのシナリオが何人用シナリオであるかについては、プレイヤーの立場でも、GMの立場でも、シナリオ制作者の立場でも理解して臨む必要は、常にあると思う。

 少人数(特に4人)用のシナリオにおいて、その点に無自覚なまま制作されたシナリオは、著しく納得力が低い。もしGMの立場でそんなシナリオに当たってしまったら、その点を回避する策を講じねばならない、と僕は考える。

 

 逆に言うと、2人、3人、4人用のシナリオは、それぞれ特有のギミックを内包し、特有のジレンマを持つがゆえに、そのジレンマを超越する過程で独特の魅力を放って来る。その魅力を理解する上でも、得票パターンについては考えを巡らせておきたいものだ。

 

 マーダーミステリーは面白い。実プレイが始まる前、ハンドアウトが配布される前からでも、様々な状況をシミュレーションして楽しむ事が出来る。貴方が今夜出会うシナリオも、そんな面白さを与えてくれる素敵なものであることを祈っている。

 

まね、ゆーてますけども、

 マーダーミステリーのオンラインシナリオって、その敷居の低さから、日夜すごい勢いで発表されてますよね。一度プレイヤーとして参加したシナリオには二度とプレイヤー参加できない、というこのゲームの特性上、新しいシナリオが発表されるづけるのは完全に歓迎されるべき事態ですよ。

 とは言え玉石混交になるのもまた必然。そして何より、開封するまで、プレイ開始に至るまで、その良し悪しが判別できないのも、また事実。そういう意味じゃ、プレイヤーとして遊んでみて楽しかったものをGMとして回すのが最適解にはなりますよね。でもGMの立場で見てみたら、思わぬ傷や穴を発見してしまうかも知れない。実際に回してみて初めて、想定していなかった状況に陥るかも知れない。なのでGMにだって回すまではわかんないよね! そして、それが埋められる穴かどうかもまた、その時までわからない。

 じゃあどんなシナリオが良いの? って言ったら、誰かがいっぱい回してるシナリオはやっぱり面白いんだと思います。イケメンも自分が面白いと思ったシナリオしか回してないので、イケメン卓には安心して来ていいよ子猫ちゃん!

 

 …ええっ!? どうしたらイケメン卓で遊べるのかわからないだって!?

 じつはね! イケメンはじめたくさんのGMさんが、日夜たくさんの卓を立て続けてる素敵な場所があるんだよ! もうすぐ1100人くらいの人間が登録してて、休日も平日も週末も卓がいっぱいだよ!

 その場所は、ここさ!!!!


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 GMもプレイヤーも皆アマチュアだからぜんぶ無料! でも無料ってことは、お客さんは一人もいないってことでもあるんだよ!!

 さあ! 寂しがりの子猫ちゃんも、未体験の子猫ちゃんも、海千山千の子猫ちゃんも!

 今夜からはみんな仲間サ! いっしょにあそぼう!

 そして叫ぼう、心から!!

 

 レッツ・マーダー!!!!

 

 お盆も相変わらず無職! でお馴染み、イケメンでした!!!

 

 

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写真はいつもどおり写真ACさんからお借りしています