今年は長いと思っていたこのイベントも遂に3周目。

専用チラシのWEBキャプチャを借用するが、ご覧のようにすっかり簡略化されてしまった。

1/18(土)のこと。

遂に今回初めて開店前に百貨店に着いた。

とはいえ先に店内に通される組にはぎりぎり入れず、まだ人の少なかった正面入口で10時まで待つ。

開店寸前に、輸送と玉出木村家の列がそれぞれ既に5階へ至る途中まで伸びていることがマイクで知らされる。それら目当ての人は、5階で降りた方が早いと示唆しているかのようだ。

元々の心算では、実演販売の弁当を幾つか買って、お昼に食べ、残りを事前予約分と共に持ち帰る。余力があれば、玉出の列に久しぶりに並んでもいいか…それ位のものだった。

ところが先日の「輸送」で買いそびれたものが出、そこに目を向け出すと欲が出て、新たなお目当てが幾つか出来た。

更には甘いもので、連日"瞬殺"状態になっている「霧の森大福」という品に目をつけ始めると、これを試してみたくなってきた。

 

そんなわけで、最初に7階へダッシュするが、面食らったのは「霧の森」の販売場所が事前に分からないこと。どう見ても水羊羹や赤福の場所ではなさそうだったので、まずはどの列にも並ばずに総合案内へ行き、会場マップをもらう。当たりをつけ、列最後尾に突進。

既に事前予約はしておいたが、もらえるものはもらっておけ、と「うえの」の「あなごめし」の整理券を1枚序でにもらっておく。この先、どんな列にどの位並ばされるか全く予想がつかないので、敢えて13時からにしておいた。

霧の森」は、冷凍品を売り捌くだけにしては列がなかなか捌けず、結構並んでいた気がしたが、それでも15分で解放されたのは幸運であった。

すかさず今度は「D-1輸送」に並ぶ。

 

7階から列の並びに沿ってどんどん階段を下りていく。何と4階に到達する途中まで伸びていた。

私のすぐ前のおじさん1人客がプラカードのおばちゃんに、朝何時頃から並ぶのか?、この列ならどれ位で会場に入れるのか?尋ねていた。

早い人は朝7時過ぎから、又、選ぶのにどれだけ迷うかにもよるが、大体1時間位と答えていた。

列は時々進んでは止まり、を繰り返し、結局30分位で中に入れてもらえたのはまだ幸運だったといえるだろう。

4個ばかり候補を選んできたが、並んだお蔭か全てすんなり見つかり、店員のお姉さんの手を煩わすことはなかった。こうなると欲が出て、あと2つばかり追加。

会計もこの日はすんなり進み、このために家から持ってきた京王百貨店の大きな紙袋に、レジのお兄さんが手際よく弁当を詰めてくれる。端が破れていたのをテープで補修までしてくれたのは、荒んだ売場にしては親切なサービスで、行き届いている。有難う、お兄さん!

 

隣で玉出木村家が早くもパンを売っている。

前はずっと列が捌けず、昼前に漸く空輸で届いたパンを売り始めるのがお約束だったが、輸送形態を変えたのか、近年では10時から売り始めるようだ。

大将が元気な姿を見せていたが、ここも「D-1輸送」に負けず劣らずの長蛇の列なので、更にこれに並ぶと、昼食に屋上へ行くのが12時を過ぎ、テーブルにあぶれるかもしれない。

そこでひとまずすぐ上で食べる弁当を、実演ブースで買い回ることにする。

その途中で、吉祥寺のサトウのブースが大した列でないのを見かけ、予定外だが丸メンチカツを買う。

実演ブースの中には、先客のカード決済がうまくいかないらしく、なかなか列が進まない店もあり、やきもきするも、何とか混む前の11時半には屋上へ至った。

 

早速実食タイム。

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岩手短牛角和牛づくし弁当 [肉のふがね] (2,680円)

以前は専ら前半のみだったが、近年は逆に後半限定で出店する「うまいもの」の牛肉弁当の名店。

今回は珍しく、色々な種類の牛肉弁当が揃っていたが、私が訪ねた時は他に誰一人客がいない中、本品だけが調理中であった。

売り子のお姉さんは社員さんで、出張して販売に来たと言っていた。

他には定番の「岩手短角和牛やわらか煮弁当」の他に、フラッグシップの「〜ステーキ重」、「〜焼肉重」、「〜牛丼」が売られていたが、多分皆一度は味わったことがある。

過去には「さなえばっちゃんのおこわ弁当」というのもあった筈。

本品は、中央で仕切られた容器の半分が、定番の「岩手短角和牛やわらか煮弁当」、もう半分が焼肉、更にピンク色の断面が食欲をそそるステーキ肉も乗った白飯という構成。

椎茸、人参、蕗と、付け合わせの各野菜の煮物たち、ほんのり甘い栗甘露煮の優しい味付けと、対して酸味強めの真っ赤な梅干しが、どれも実に良い脇役の仕事をしているが、これらは中央に集中配備されている。

3種類の和牛がどれも異なる味わい、食感で、ハズレなし。

今回前半で復活した「牛肉対決」のどの駅弁に比べても勝るとも劣らない、優れた牛肉弁当である。

 

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とちぎ和牛旨とろ煮込み飯 (宇都宮駅)(1,500円)

今回、かなりの数の牛肉弁当を食べているが、なかなか個性的な牛肉弁当である。

散らされた枝豆の緑色、脇にたっぷりと盛られた紅生姜の赤色が鮮やかだ。

丸まっているのはまさかのモツ煮か?と思いきや、ヒラタケというキノコであった。他にはレンコンも一緒に甘辛煮となっており、食感のアクセントとなっている。

ちゃんとした殻まで付いた温泉玉子が添えられているのが大きなポイント。偽卵でないというだけで高評価。付け合わせのもやしもナムル風味付けで、全体の調和が保たれている。

 

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富士山アトランティックサーモンづくし

   (沼津駅)(1,500円)

先客のカード決済がうまくいかず、なかなか列が捌けないため"まだかよ"とヤキモキさせられたのがこの店だったが、こういう店に限って売り子のお姉さんの接客は丁寧なので文句は言えない。プレッシャーに負けるな!お姉さん‼︎

本品を見て、嘗て来ていた「八幡平サーモンづくし」を思い出す人は、相当年季の入った駅弁大会ファンであろう。

本品は出自が異なり、モチーフの「フジアトランティックサーモン」とは、陸上養殖施設で育成され、2024年出荷開始された日本初の国産品だという。

弁当は大きく2つに分かれ、大葉とチーズを挟んだサーモンカツが乗った白飯、お酢で締めたサーモン切身の乗った寿司という内容。

カツの下にはサーモンフレーク、サーモン切身の下には刻み椎茸、錦糸玉子と、なかなか凝った作りとなっている。

そして何よりも本品を特徴づけるのは、生山葵の存在であろう。皮を削いだ胡瓜かと思いきや、プラ製だが簡易おろし器まで付いている。

これで生ワサビを擦って、おかずにまぶして醤油と共に味わう趣向。

生ワサビはそれ自体は決して辛くはなく、擦りおろすことで辛み成分のカプセルが破れ、辛みが出るのだと、昔「美味しんぼ」で読んだ記憶がある。

実際、付け合わせの小ぶりのワサビの残りを恐る恐る口に入れてみたが、脳天直撃の辛みとは無縁であった。

沼津といえば魚の町だが、果たして外国人観光客がワサビを擦る動作を説明なしにできるのか?

それとも外国人は駅弁など食べないのか?

そもそも本品は本当に沼津駅で実際に売られているものなのか?

…そんなことを思いもするが、ともあれ本格派のサーモン弁当久々の復活に感謝!

 

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元祖丸メンチカツ/コロッケ  [さとう(東京・吉祥寺)]

    (1個各350円/230円)

上で述べた通り、吉祥寺の本店では、商店街前の道を隔てた向こう側まで長蛇の列がいつもできている。

当イベントでの出店は私は初めて見たが、特に"初登場"とはチラシに書いていないから、過去には来たことがあるのだろうか。

丸い形のカツは下味がついているのか、それとも牛脂の味なのか、ソースなしでも十分美味しい。

特にメンチカツ。ザックリ刻まれた玉葱の甘みと、じゅわっと滲み出る肉汁が堪らない。

一緒に買ってきたチャーシュー切り落としのレビューは後日。

 

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再び7階場内へ戻る。

持ち帰るための弁当を実演販売で買い回っていく。

そろそろ疲れてきたので涼を取るとしよう。

 

ジェラートスペシャル  [森國牧場(福井県)] 

チラシで見る限り、ソフトクリーム屋だと思いきや、ジェラートも幾種類か並んでいた。真向かいにも石川県の別のジェラート店があったので、完全に競合している。

ミルク&イチゴのソフトクリームが550円もするのに対し、下のカップにジェラート。その上にソフトクリームまで絞られた「スペシャル」は僅か+150円なので、迷わずこちらを選択。

マロングラッセ味などもあったが、味の変化を求め、アーモンドプラリネを選択。

トッピングのソフトクリームがいずれもクリーミーでまろやかな味なのに対し、飴でコーティングされたアーモンドの香ばしさが期待通りであった。

私の真後ろのおばさんも全く同じものをオーダーしていたが、もしかして私の注文を聞いていたのだろうか。

それにしても今回、休憩コーナーが無さすぎる。

ソフトクリームを食べる場所とは別に、いつもは7階に休憩スペースが設けられ、多くの人がそこで弁当を食べているのが、それが無くなってしまい、ソフトクリームを食べる人に混じって、親子丼、中には釧路のほっかぶり寿司を立ち食いする強者まで出てカオス状態。何とかならんもんですかね?京王さん‼︎

 

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玉出木村家の売場を覗き込んでみたが、私の好物の「雪山パン」は僅かに4つほど残っていた。

しかし未だ長蛇の列が絶えない状況下、今から並んでもまず買えまい。

それに弁当の荷物がいっぱいで、パンまで買えそうにない。よって断念。

 

先に会場を一旦離れ、他の売場との買い回りをどうするか迷った挙句、今回も地下の食品売場へ。

前回は榮太樓にしたが、今回は、源吉兆庵のマスクメロンゼリーに心動かされたが、何せ1個1,000円に迫ろうかという高額商品である。

そこで、玉出でない、木村屋総本店の新製品・イチゴコロネに惹かれ、幾つかパンを買い、その足で1階へ行き、エコバッグをもらう。

そろそろ13時が近くなってきたので、2階へ向かい、予約しておいた駅弁を受け取った。

受け取った後、後悔する。

大きな紙袋が2つ。両手塞がりとなってしまった。

ロッカーを使えばよかったのだが、書いたいものも残り少ないので、そのまま7階へ向かう。

 

先ほど、調理が追いつかず、15分かかると言われた実演駅弁を引き取りに行き、甘いものとうえの「あなごめし」の整理券権利行使分を買う。

代金を払う時は、紙袋の一つは床に置き、列が出来ている時は、仕方ないので足でズリズリと動かす。

もう一つの氷菓店では本当に困った。

 

偶々僅かなテーブルについた夫婦が出るタイミングに当たり、大荷物状態の私に周りが気を遣って下さって、何とか一番奥のテーブルに買った食べ物を置くことができた。

 

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ジェラートシングル [MILGAジェラート(石川県)]

(500円)

チラシに載っていた看板商品は、グランピスタチオだったが、よりサッパリとした風味を期待して、目に留まった「マスカルポーネとオレンジバニラ」を選択。

赤いソースはブラッドオレンジとは思えなかったが、ストロベリーソースであったか?

オレンジの甘酸っぱい味にまろやかなチーズ味が合わさり、爽やかな美味であった。

 

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これにて退散。

昼食として既に食べたものを含め、買った弁当はこの日何と延べ20品。

両手塞がりで駅改札を通るのも、この後家へ持ち帰るのも、大変な難儀であった。

ここまで来れば、翌日と分散して行くべきだったかもしれない。

だが、そうしていたら、この文章を上げるのは多分1週間伸びてしまっただろうと思うし、休養も必要。

最近では脚や腕を酷使すると、寧ろ数日後に痛みが出始める。今週平日に腕が痛くならなければいいけど…。

それに目下、買い込んできた弁当をなるべく早く消化すべく、日夜胃袋もフル稼働状態で、こちらも格闘中です。

 

次回へ続く。

前回の続き。


きつねのへそくり (京都駅)(1,280円)

D-1」輸送コーナーで買い逃した近江のとり天重弁当の代役として購入したもの。

銀杏形の蒲鉾、紅葉形の人参煮、銀杏が散らされた彩りが美しい。さながら紅葉舞い散る秋の寺院の境内のよう。

細かく刻まれたゴボウ、人参は、地面の枯れ枝に見立てたものか。素揚げの下にはお稲荷さん(油揚げ)の甘辛煮が石畳よろしく敷き詰められている。

更に油揚げをめくると、中から鶏肉かと思いきや合鴨の炭火焼、南瓜素揚げ、クルミ甘煮、味付きのこ(シメジか?)などが姿を現す。

表面に敷き詰められた具材をめくると、中からおかずがひょっこり…という構図は、新潟駅弁の「えび千両ちらし」を彷彿とさせる。

京都らしく、色とりどりの野菜を中心に、優しい味わいのあっさり上品な中に遊び心を加えた一品。

これも実は神戸の調整元の手によるものだが、京料理を思わせるに十分で、かつ独創的な駅弁。


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きつねの鶏めし 冬 (京都駅)(980円)

これも"代役"で購入。

竹皮を模した紙容器に包まれた素朴な作りで、小ぶりに見えるが、なかなか充実した内容。

炊き込みご飯の上に、鶏照焼、鶏つくね、結び蒟蒻煮、ネギ煮、エリンギ煮、人参煮、蓮根煮…と、鶏肉以外はほんのり甘辛の煮物で固めた弁当。

京都の漬物では定番の、すぐきを醤油漬けにしたものが脇を締め、端に置かれた三角形の大ぶりなお稲荷さん(油揚げの甘辛煮)が、"きつね"の名を物語るようだ。

ほの甘い優しい味付けの"味変"要員として、黒胡椒が添えられる。

七味唐辛子でピリ辛に味付けされた、エリンギがいい仕事をしている。


"代役"として予定外に購入した2つの"きつねシリーズ"、何度食べても素晴らしい‼︎


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鮎屋三代塩焼き弁当 (新八代駅)(1,550円)

甘露煮版が定番だが、あっさりした塩焼きの方が気に入っていて、大抵塩焼きのほうを買う。

昨年は、甘露煮、塩焼き、2種類の小ぶりの鮎が乗った"ハイブリット版"があったが、今回は無かった。

元々、"ハイブリット版"以外は、これよりは大ぶりの鮎が1匹デーンと乗った作りだった筈だが、小ぶりの鮎2匹に変わった模様。

掛け紙に記された"発売以来初のモデルチェンジ"とは、このことを指すのだろうか。

鮎は頭も含めて骨ごと食べられる。

塩焼きならではの苦味も、今となっては美味しく感じる。

椎茸煮、蓮根煮、桜漬け、それに芥子菜なのか辛めの菜葉が良い味のアクセントとなっている。


鮎を用いた唯一無二の個性溢るる駅弁だが、同封チラシを見て驚いた。鮎は長野の業者の手によるものらしい。モデルチェンジによりそうなったのか、豪雨や台風がそうさせたのかは不明。


店頭には鮎の塩焼きが単品でも売られていたが、特大サイズは何と1匹2,700円!

こうなると鮎も最早高級品ですな…。


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続いて甘いもの。


えがわ水ようかん [福井県] (850円)

ほぼ毎年買っている。

水羊羹といえば、夏の甘味の定番というイメージがあるが、福井県では寧ろ冬に食べる風習があるらしく、幾種類かの水羊羹が存在する。

このイベントの後、開催されるであろう福井物産展では、本品の他にも水羊羹が複数販売され、それらを試してみたこともあるが、個人的にはやはりこれが一番好みである。

個包装ではないが、軟質プラスティックのトレイに入れられ、短いほうの辺に合わせた幅の木ベラで一気にこそげ取るように掬えるのが便利。他の製品ではここまでの気遣いはない。

黒糖が混ざられており、上品さの中に一捻りした複雑な甘みを楽しめるので、飽きない。


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羽二重くるみ [福井県] (840円/6個入)

チラシには"10個入"と記されているが、6個入が正しい。公式サイトには"ごめんなさい"と訂正文が載っている。

昨年買いそびれてしまったので、今回は朝一で入手。

シュー生地〜胡桃甘露煮入羽二重餅〜シュー生地

〜胡桃入羽二重餅〜シュー生地 の5層構造。

洋風のシュー生地に、ただの羽二重餅を挟んだだけなら、シュークリームの方が美味しいと思うところだろうが、胡桃が両者をつなぎ止め、他にない和洋折衷の風味豊かな味わいを実現している。


こうして振り返ってみると、福井県の食べ物をこのイベントでは結構食べていることに気づく。


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"1/11編"はこれにておしまい。

次回へ続く。

前回の続き。

1/11のこと。

この日も開店直後に参戦。

 

ここから先、一度結構な時間をかけて入力したが、正確を期すため別ウィンドウで調べ物をしたら、全部消えてしまった。

メモリー不足なのか何だか知らないが、Amebaでだけ時々こういう現象が起きる。

駅弁記事だけこうして作っているので、何とか気を取り直して全て一からやり直したが、著しくやる気を削がれ、どうだっていいやという投げやり気分にさせられるので、絶対に改善してほしいものだ。

やはり改めてこまめに下書き保存するしかないのか、と諦めムードである。

 

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この日は「銘菓コレクション」に真っ先に向かう。

後で買えばいいやと思っていたら、ものによってはいち早く完売してしまった経験があるからだ。

流石に朝イチだとまだ大丈夫。

とはいえ「うまいもの」では既に"「ぴよりんおでかけセット」完売"と案内の声が喧しい。

確かにかわいいとは思うが、そんなに"瞬殺"するほどのものなのか?ババロアとプリンを重ねたものだときく。甘党なのでどちらも大好物ではあるが、別にぴよりんでなくても…そして、ここでそんなに並ばなくても…という気持ちである。

1/10、11の2日間のみ販売だったらしいので、まんまと限定商法に乗せられている気がする。

まぁそれを言うと、このイベント自体を否定することになりかねないので、人それぞれ、好き好きとだけ言っておこう。

 

場内を巡り、この後の昼食用と持ち帰り用に、実演ブースで弁当を買い回り、早くも屋上へ。

この日は「D」ではなく「C-1」のほうにも拘らず、8階を通り越し、屋上まで至らんとするほどの長蛇の列ができていた。

 

早速実食タイム。

 

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岩手牛めしと特製スジ煮込みの合わせ重

   (一ノ関)(1,700円)

数年前、「5ちゃんねる」で話題になり、大人気を博した「金格ハンバーグと牛あぶり弁当」と同じ調整元による初登場の駅弁。

そのせいか実演ブースには、「金格ハンバーグ」も置かれていた。多分輸送分を一部持ってきたものだろう。

金格ハンバーグ」では添え物扱いだった牛すじ煮込みが主役に躍り出た弁当。

半分は牛肉煮込みで、付け合わせは野沢菜炒めと紅生姜。

半熟卵の黄身が色鮮やかだが、残念ながら偽玉子である。

牛すじ煮込みは、牛肉煮込みと食べ比べると、その甘辛味の濃厚さが際立つ。今回も後で登場する「岩手短角牛」の赤身肉の醤油ほぐし煮と比肩する旨さと、「5ちゃんねる」で大絶賛されていたが、個人の好みを言えば、やはり「短角牛」には及ばないと思った。

 

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サーモン巻&鮪巻 [浜形水産] (1,728円)

毎年このイベントに駅弁ではなく「うまいもの」としてやってくる海鮮丼を提供する業者の内の1つ。

近年の値上がり傾向は海鮮丼にも価格高騰を及ぼし、2,500円超え当たり前となっている。

そんな中にあって、比較的リーズナブルな価格展開を維持してくれるのがこの店。

「うに丼」は今回はパスしたが、フルサイズが結構な額になるのに対し、ハーフサイズなら2,000円を切る価格設定で、買いやすい。

駅弁ブースにも「うに丼」が数種類あるが、駅弁の宿命か、蒸しウニで、生ウニのほの甘くトロリとした食感には逆立ちしても敵わない。

本品は更にお買い得な、中落ちを巻き物にし、鮪とサーモンの相盛りとした品。

注文してから気づいたが、更に各2個ずつにした、言うなればハーフ&ハーフの更にハーフサイズも初めて見かけた。

ご覧のように巻物が更に半分に切られており、魚がこぼれんばかりに詰まった断面が食欲をそそる。

中落ちの刺身を細巻きにしたオーソドックスな寿司なので、特別変わった味はしないが、お酢が強すぎることもなく、醤油とワサビで最後まで飽きることなく味わえる大変お得な海鮮寿司である。

 

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これらを逸早く屋上で味わった後、再び7階会場へ降り立った。

先日輸送駅弁で買いそびれたものが1つだけあったので、「D-1」に並ぶ。

開店1時間もまだ経っていないが、既に階段を下に向かっていた列は無く、いきなり衝立脇に通され、程なく中に通された。

お目当ての品は草津駅の「近江蔵元醤油のとり天重」だったが、見当たらないので、商品整理をしていたお姉さんに尋ねる。

お姉さんは、バックヤードに向かったり、商品画像を検索したり、果ては遅延•売切情報まで見てくれたが、結局のところタッチの差で売り切れてしまい、まだ売切れ情報にも反映しきれていないのだろうという話だった。

現物を見つけられなかった時点で多分そうだろうと思っていたので、別に驚きもがっかりもしない。

ましてや"情報が出ていないじゃないか!どうしてくれる!"などという気は全く起きない。

まぁ去年食べたしなぁ。

無いものは仕方ない。

目的を失ってしまったし、何よりも2日前に山ほど予定外のものもここで買い込んでいるし、籠を返してそのまま出てこようかとも思ったが、折角なので代役を立て、2つほど買ってブースを出た。

 

そろそろ涼をとりたくなってきた。

 

清泉寮ソフトクリーム [清泉寮(山梨県)](450円)

このソフトクリームも随分高くなってしまった。

よりさっぱりとした食感を求めて、コーンではなくカップを大抵選ぶ。

少しジェラートぽさも感じさせる濃厚すぎないミルク味が、大汗必至のこの会場内ではとても有難い。

 

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焼きのどぐろと炙りサーモン丼(新津駅)[神尾弁当部]

   (1,650円)

嘗てこの調整元が毎年実演していた「のどぐろとサーモンといくらの弁当」という素晴らしい弁当があった。

どうやら終売してしまった模様である。

初めてそれを食べた時、のどぐろは今よりずっと大きく、何よりも何枚も入った半生の漬けサーモンが絶賛に値した。

本品はそのDNAを受け継ぐ弁当と言える。

嘗ての「のどぐろサーモン」から、イクラを差し引き、サーモンを1枚に減らし、鰊の甘辛煮と海老じんじょうを加えた作りである。

原材料費高騰が原因なのだろうが、サーモンも高くなっているのだろうか。

1枚に減ったとはいえ、やはり半生のサーモン漬け焼きが絶品で、酢飯ではなく、昆布茶入ご飯と合わせているのも良い。

 

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ながさき鯨カツてんぷら弁当

   (長崎駅) (イベント限定) [くらさき] (1,620円)

鯨を使った唯一無二の駅弁。

大分前には紀伊勝浦駅だかどこかの「南紀くじら弁当」という駅弁を、このイベントで買って食べた覚えがあるが、疾うに姿を消してしまった。

鯨カツメインの「ながさき鯨カツ弁当」が駅で売られているそうだが、本品はそれに更に鯨の天麩羅を加えたイベント限定のスペシャルバージョン。因みに一度だけ長崎を訪れた時、「卓袱弁当」という素晴らしい駅弁を食べた。

元々付け合わせとして鯨の竜田揚げがあるため、何と本品はカツ、天麩羅、竜田揚げと3種類の鯨の揚げ物尽くしが楽しめる弁当なのだ。

鯨には味がついているので、なにもかけなくてよい。

また、駅弁なので冷めて美味しく食べられるようになっているので、温め不要とまで買いてある。

幼少期、時々食卓に上がった鯨肉は、揚げ物よりはステーキが多かった。ソースをかけて食べるのだが、ものすごく硬く筋張っていて、お行儀悪いが、噛みきれないため、口に指を突っ込んで、引きちぎって飲み込んだものだった。

その記憶に比べると、本品の鯨は随分柔らかく食べやすい。赤黒い断面は独特で、秘伝のタレに漬かったヅケなので、臭みも何もない、ちょっと風味のあるハムカツを食べているのかと錯覚する。

又、毎度触れていることだが、歌川國芳作「宮本武蔵と巨鯨」の画をあしらった掛け紙が素晴らしい。

この掛け紙が、この弁当を一層風格あるものにしている。

 

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次回へ続く。

前回の続き。


九尾釜めし(黒磯駅)(1,000円)

「5ちゃんねる」で人気の釜めし駅弁。

第1回大会ベスト5の復刻かけ紙シリーズの内の1つ。

ということは超ロングセラーということか。

C-1」で売られている。

茶飯の上に、鶏肉の甘辛醤油煮、筍、椎茸、ゴボウと素朴な味の煮物がずらりと並び、うずらの玉子、栗甘露煮、大根の味噌漬けが彩りを添える。

何かと比較されがちな「峠の釜めし」を見慣れ、食べ慣れているせいか、中央に鎮座する緑色のコロリンとした野菜は若い桃の甘露煮か青梅、具材の下から顔を出すオレンジ色の野菜?はあんずかと思いきや、前者は茄子の漬物、後者はらっきょうの醤油漬けとのことで驚いた。

おこげなどはない。

素朴で優しい味わい。

今時、これが器も含めて千円ポッキリというのは極めてお得。


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復刻•八角弁当〜昭和〜 (新大阪駅)(1,530円)

チラシには一切取り上げられていないが、これも復刻版。新大阪駅60周年を記念し、期間限定発売されているもの。

確か2000年を少し越えた頃、一度調整元がつぶれてしまい、終売となった筈だが、別の業者が引き継ぎ、復活したとインターネットの記事で読んだ。

そのお蔭で今も現行版は売られている。

1990年代後半、宝塚大劇場へ主に観劇に通っていた頃、よく帰りの新幹線で食べたが、時期からして終売前の、しかし今回取り上げる"復刻版"とは異なる"平成版"だったのだと思う。

記憶に残る"平成版"と比べ、どこがどう違うと明確な指摘はできないが、全般的に、より素朴な味わいの幕の内弁当となっている。

肉魚の類いが、赤魚味噌祐庵焼、鶏照焼、穴子八幡巻、牛しぐれ煮くらいしかなく、他は軒並み薄味の野菜の煮物中心のおかずである。

筍煮、椎茸煮、茄子煮、高野豆腐、人参煮、白い花豆、蒲鉾など。海老も皮が剥かれていて食べやすいが、極めてあっさりとした優しい味。

茹でたそら豆が2粒。これだけは、昔も今も変わらない。

先日、車を走らせながら聴いていたラジオで、大人になったと感じたのはどんな時か?と視聴者投稿を紹介していたが、私の場合、幕の内弁当を旨いと感じた時というのが、答えの一つである。

子供の頃だったら、僅かに添えられた牛しぐれ煮を頼りに、多くのおかずを我慢して渋々食べ、"何でウィンナーがないの?"などと不平たらたら言うような内容だが、高野豆腐や筍の薄味を味わいつつ、俵方に成形されたご飯を頬張る愉しみを、今、大人になった自分は味わうことができるようになった。

付け合わせの玉子焼きが、甘くないのも、元関西人にとっては、"そうだよ、これがいいんだよ"と唸らせる味わい。何で東の方の玉子焼きはあんなに甘いんだろう?

筋金入りの甘党だが、甘くしてほしくないものもある。

暫く食べていないが、今度新大阪から東京へ帰る時があれば、今の八角弁当をまた食べようと思う。


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肉の幕の内 鶴橋 (新大阪駅)(1,350円)

鶴橋といえば韓国焼肉の聖地である。

よそ者が思い浮かべる"コテコテ"の大阪そのものといった感じのディープな食のエリアである。

これまで一面ホルモン焼を散りばめた弁当などが、輸送駅弁に来ていたが、それに比べると"幕の内"を名乗るだけあって、なかなかバラエティに富んだおかずが半分を占めている。

但し白飯の上にはピリ辛の牛焼肉がガッツリと乗り、この辺りに"鶴橋"を名乗る意義があるようだ。

付け合わせのおかずは鯖塩焼、関西出自なだけに甘くない玉子焼き、こんにゃく煮、人参煮、里芋煮、さつま芋蜜煮と、幕の内弁当らしいものもあるが、所々に個性的なおかずが混ざっている。

人参きんぴら、紫芋と栗のコロッケ、紫色した野菜はてっきりしば漬けだと思いきや、何とレッドキャベツの甘酢漬けであった。

掛け紙の原材料表記を見て、何じゃそりゃ?と首をひねったのが"ヒロウス煮"。

web検索してみたら、今ではがんもどきと同義語らしい。ならば何でがんもどきと書かないのか?そう思ったら、がんもどきは元々は精進料理で蒟蒻だったらしい。味が雁(ガン)の肉に似ているから"がんもどき"。

それがいつしか豆腐に変わった。

一方、ヒロウスの方は、ポルトガル語の「Filhós(フィリョース)という名のお菓子の名前に「飛竜子(ひりょうす)」という漢字を当て、それが転じた呼び名。江戸時代末期に「豆腐巻(とうふけん)」という名の、今のがんもどきに近い豆腐ベースの食べ物に部分的に製法が似ていたことから、「ひりゅうず」と呼ばれるようになり、それが転じた呼び名が関西地区に今も残っているという。

関西地区といっても広く、私自身は全く知らなかった。

思いがけないところで、東京もんには合わせへんでぇという大阪人の意地を、この"ヒロウス煮"に見た思いがする。


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駅弁第一号握り飯弁当 (宇都宮駅)(600円)

日本初の駅弁は、宇都宮駅のこの握り飯弁当だったということは、駅弁好きとして辛うじて知っていた。

更に検索してみると、1885(明治18年)、日本鉄道から依頼を受けて、白木屋という旅館が販売したらしい。

因みに日本鉄道というのは、現在のJR東日本エリアの主要幹線、東北、高崎、常磐各線らを建設・運営しており、後に国有化されたとの事。(幾らテツでも流石にそこまでは誦じてはいない。)

ご覧の通りの極めてシンプルな、今ならおむすび(と言い換えておけば某受信料ふんだくり集団が喜ぶ筈)2個と刻みたくあんを竹皮で包んだ弁当である。

ゴマがパラパラとまぶされた白飯だけのおにぎりかと思いきや、梅干しと焼き鮭がそれぞれ少しだが入っていた。

今どき本物の竹の皮を包装に用いるのは大変な事だろう。

おにぎり1個300円と思えば、そこそこ高いが、駅弁だと思えば安い。

駅弁マニアは鉄道マニアと被ることが多いせいか、駅弁としては大した特徴のない、このシンプル極まりない駅弁が連日10時台には売り切れとなる日が続いている。


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栗尾商店監修 阿波尾鶏弁当 (徳島駅)(1,350円)

随分前にサンライズ瀬戸に乗って四国に渡り、鉄道巡りをしたことがある。

その時、徳島駅でこの駅弁を食べたと思い、調べてみたら「阿波地鶏弁当」という似て非なる駅弁が嘗てあり、どうやらそちらの方らしい。

当イベントでも以前は輸送駅弁として来ていたから、そこでも買って食べたと思われる。

阿波地鶏弁当」の方は、調整元が撤退してしまい、一度は徳島県の駅弁は無くなってしまった。

本品はそれとは別物で、近年販売開始されたようだ。監修とされている栗尾商店とは、徳島の何と和菓子店で、製造者は(株)三好野本店という岡山の業者である。

ご飯の上に錦糸玉子。鶏モモ肉の照焼、鶏ムネ肉の方は塩焼と、味に変化をつけている。脂ののったモモ肉、ややパサつきがちだがしっかりした肉質のムネ肉。先に取り上げた焼き鳥弁当たちもそうだったが、色々楽しめるのは有難い。

傍に添えられた椎茸煮、山菜煮が素朴な味わい。

別トレイの付け合わせは花形の人参煮、さつま芋糖蜜漬。

バランスよくまとめられた、これも優れた鶏肉弁当である。


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続いて甘いもの。


あわまんじゅう [福島・小池菓子舗](140円/個)

9日の閉店間際に、列に並んで購入。

お隣の鯛焼き屋と共に、最後まで長い列ができていた。

丁度私の手前でバットに並べられたまんじゅうが終わり、新たなバット一杯のまんじゅうを蒸し、冷ますのを待っていた。

お蔭で出来立ての提供を受けることになり、折角なのでソフトクリームを食べている人たちに混じって、1個袋から取り出して頬張る。

熱々のあわまんじゆうは、作っているのを見ていると、硬い鳥のエサをあんこにまぶしているようにしか見えないのだが、いざ食べてみると、見た目よりも遥かに美味しい。

こんなにモチモチとした優しい食感だとは夢にも思わず、この良い意味でのギャップに魅せられ、ここ数年毎年見つけては買っている。

出来立てを味わったのは今回が初めてで、流石の美味だったが、冷めてもレンジで2〜30秒。ふわふわモチモチの食感が甦る。


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これにて1/9の購入品はおしまい。

次回へ続く。

前回の続き。

1/9のこと。
元々は行くつもりはなかったが、「D-1輸送駅弁」にも寄っておきたくなり、朝から参上。
 
輸送コーナーは「D-1」も「C-1」もそこそこ列が出来ていた。
いきなり「D-1」だの「C-1」だの言われても、わかりにくいと思うので、先に説明しておくが、わかりやすく言えば、「D-1」は衝立で囲まれ、各地の駅弁が沢山積み上げられ、上の棚にカップ酒が置いてあるコーナー。
対する「C-1」は、「峠の釜めし」や記念丼が売られている、総合受付の隣である。
 
とはいえ嘗ての休日の、2階へ及ぶ長蛇の列には程遠く、「D-1」への列も6階との間くらいまでで、15分ほどで場内に入ることができた。それにしても随分狭くなったなぁと思う。以前の子供服売場前に並ばされていた頃の半分程度の広さしかない。
当初「輸送」で買うつもりでいたのは3種類だけだったのが、幾ら狭いとはいえ、いざ場内に入ると"あれもこれも"と衝動買い。
「5ちゃんねる」で見た、"輸送駅弁だけが本物の駅弁"という書き込みにも、それなりに影響されている。
レジの数も随分減ったが、どうやらクレジットカード払いが障害でうまくいかないらしく、一向にレジが捌けない。
その内、現払い限定で精算客を通し始めたが、結構なカネをこの後払うのだから、ポイントをみすみす逃すのは嫌。
ほどなく復旧し、事なきを得る。
 
場内でどうしても見つけられない駅弁があったので、お姉さんに尋ねたら、「C-1」の方だという。「D-1」を漸く逃れたが、再び別の列に並ぶ。今度は上へ8階へ通じる階段途中の最後尾へ行く。
それにしても分かりにくい列の取回しだ。
7階から上下にそれぞれ伸びた列を、横切る通路確保のため、プラカードを持った係員が一旦止め、前に続く列が少し空けば4人やら5人やらと誘導する仕組みだが、下から来る「D-1」は右側、上から来る「C-1」は左側に列が出来てきているのに、この足止め区間を経ると、両者の列が交錯し、今度は「D-1」が左、「C-1」が右に並行する。
一旦足止めするから良いようなものの、鉄道の駅構内だと平面交差支障という大きな制約を生み出す動線である。改良前の小竹向原状態だな…などと鉄オタという人種はつくづく人様にはわかってもらい難いことを考えるものだな…と我ながら思う。
 
それにしても共に「輸送駅弁」なのが更に始末が悪い。
案の定、私の2人前のおじさんが、輸送の列を聞いてこっちに並んだのに、輸送ブースに行かないじゃないかと係員に言っていた。
係員は、もう一度「D-1」最後尾に並び直せと謝りながら言っていたが、こりゃトラブルになるな…と思っていたら、程なくしてお隣「D-1」場内に入るそのおじさんを見かけたので、特例で入れたのだろう。そりゃそうしてもらわないと納得がいかないよね…。
 
先にも書いたが、記念どんぶりはこれまで買ったものがいっぱいあるから今回は全てパスし、ここでは1個だけ買い、場内をぐるりと回って早々に離脱。
上からの列に並んでいた時、階段脇で衝立に囲まれた中に、婆さんが1人座っているな…と思ったものだが、今度は同じ場所で爺さんが救急隊にストレッチャーに載せられ、搬送されようとする場面に遭遇した。
嘗てほどのすし詰め状態ではないものの、人混みは相変わらずなので、体調を崩す人もこうしてたまに出る。駅弁も"うまいもの"も、なかなか買う機会のないレアもの多数だが、倒れてまで手に入れるほどのものでもないし、買わなきゃ死ぬものでもない。
 
…所用を終え、夜7時半頃再訪。閉店間際に値下げしないかなぁとスケベ心でやってきた。
ところが今は実演ブースも輸送コーナーも閉店10分前になっても駅弁と名のつくものはdiscountしないものなんですね。
うまいもの」の海鮮系や唐揚げ弁当は処分価格が見られたが、7時半に仕上がったこの日最終ロットの佐賀牛も値引きはなく、やはりスケベ心で欲を出しちゃいけないな…と思った次第。
結局最後まで実演でフル稼働が続いていたあわまんじゅうのみ買って帰路に就いた。
 
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こうして予定外の購入品が加わり、結構な多数になった輸送駅弁たち。以下、その実食レポートを暫く展開する。
 

岡山名物 えびめしとデミカツ丼 (岡山駅)(1,050円)

岡山のソウルフード2種類を相盛りにした弁当。

ドライカレーに海老が入った「えびめし」と、デミカツ丼の組み合わせ。

えびめしは、元は渋谷の「いんでいら」というカレー店が元祖だと、少し前の「アド街ック天国」で言っていた。道玄坂へ移転する前、まだ東側の明治通り沿いに店があった時、カレー3種盛を食べたことがあるが、その内の1皿があまりに辛くて残してしまったことがある。カレー好きの私にとって、カレーを残した唯一の経験だ。

「えびめし」ば大分後で、神保町から水道橋方面に向かう途中にある「仙䑓」という店でも一度食べたことがある。

確かこの時は、看板商品のカレーを敢えて外し、タンシチューと一緒にオーダーするという贅沢をしたら、こういう頼み方をする人は珍しいと強面のご主人に言われた。

この弁当も含め、「えびめし」は、随分黒い見た目ほどには激辛ではない。

デミグラスソースの甘味が嬉しいとんかつが載った白飯と良いコントラストを醸している。

第55回記念丼復刻バージョンも今回売られているが、私にはノーマルバージョンで十分。その分、価格も安い。

 

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富嶽あしたか牛すき弁当 (沼津駅)(1,230円)

「D-1」場内の雰囲気に呑まれ、思わず衝動買い。

予定外のリピートとなった。

甘辛味の牛すき煮、牛そぼろ煮を中心に、結構な量の白滝、長ネギたちがすき焼きらしさを演出している。

牛肉は、他の高価なすき焼き弁当らに比べると、悪く言えば"クズ肉"と言っていいほど細切れだが、容器全体に敷き詰められた白飯、優しい甘辛味の具材と相俟ってボリュームと食べやすさ、それと割安価格が両立している。

欲を言えば、玉子が生玉子や温泉玉子ではなく、玉子焼きなのが残念で、すき焼きらしさからは少し遠のくが、他のすき焼き弁当では滅多にない大量の白滝が、それを補って余りある。

 

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焼き鳥弁当 塩 (博多駅) [博多壽改良軒] (980円)

前々回に取り上げた、1/4〜8の極短期間実演で来ていた"タレ"バージョンの、こちらは"塩"版。

焼き鳥の味付け以外の構成は、"タレ"版と全く変わらず、様々な焼き鳥が出汁ご飯に多数散りばめられている。

鶏もも塩胡椒焼、鶏つくね塩タレ漬、鶏むね塩焼、鶏皮塩焼とバラエティーに富む。

七味唐辛子付なのは同じだが、こちらは塩焼らしく、ゆず胡椒もお好みで付けられるのが特徴。

"タレ"に比べると、あっさり味だが、その分鶏皮などは存在感がより増す。

"タレ"と"塩"、これはいずれか甲乙つけ難い。

 

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京風焼き鳥弁当 (京都駅)[淡路屋](1,280円)

期せずして始動した"焼き鳥弁当対決"。

輸送会場で早くも残り少なくなりかけているのを思いがけず買い物籠に入れる。

京都駅弁ではあるが、実は「ひっぱりだこ飯」や「肉めし」などと同じ神戸の調整元の手によるもの。

薄ピンク色が綺麗な生姜の甘酢漬以外、一面の焼き鳥。タレ味の鶏モモ、ムネ、つくねに加え、焦げ目が嬉しいネギ焼きに茹でたうずらの玉子まで載っている。しかも2個ずつ!

ご飯も決して量は多くはなく、広く薄くの盛り付けだが、全体が焼き鳥弁当一色でまとめられており、余計なものがない。

唯一の"味変"要因、生姜が意外に辛く、主張をしているのが印象的。逆に本来箸休めの役目をもっと担ってもらうべきシシトウの存在感が薄い。

とはいえこの駅弁も"当たり"だと思う。

昨日売り場を覗いたら、11時半前には完売となっていた。

 

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次回に続く。