花のかほり*「バラの微笑み」 | イケジイのおもしろ玉手箱

イケジイのおもしろ玉手箱

*おもしろ統計学/見えない現象を事前にキャッチ!!
*おもろい交際/素敵な人間関係!!
*おもしろライフ/自分流に生き、思い切り楽しもう!!
*おもしろ情報/小さく産んで、大きく育てる!!

バラの微笑み

5月5日、気温23度、晴天の青い空・・・

まだ朝の9時前なのに

平日の数倍の人たちが訪れている。

例年は連休明けに訪れる、この港の見える丘公園

今年は1週間ほど早めにやって来たが、

早くもバラは満開状態。

ここは港の見える丘の旧イギリス公邸跡の

イングリッシュ・ローズガーデン

横浜イングリッシュガーデンは有料だが、

ここの庭園は無料で楽しめる。

東側斜面に咲くバラも壮観を極め、

多くの目線を集めている。

ウォークマンから流れるボレロを聴きながら、

咲き立てのべっぴんさんを求めて

時間をかけてじっくりとバラと戯れたいと、

想いを巡らしながら構想を練っていた。

一歩下がったところで前方にカメラを向けていると、

その前を行き来し止まって撮影が始まる。

じっくりどころか何度も視界を遮られ、

意図する画面が見つからない。

よし、今だっと、シャッターを切ったら、

その瞬間には余計な物が映り込んでいたりする。

***

悪戦苦闘を避け日陰の椅子に腰を下ろした目の前には

微笑んでくれている一輪のバラ

汚れのない咲き立ての君を求めて

やっと見つけた記憶の微笑み

やや俯き加減に見つめられ

鼓動と温もりの中で夢中で何かを飲み込んでいた

記憶の主はあの時のあなたの微笑みだった

汚れのない美しい微笑みに逢うと

ついついあなたとの記憶を追ってしまう

数少ないこの世での絆としておぼろげな記憶の時を

暗闇の中で必死でもがいていた

小さな手に白いカーネーションを渡され

冷たい石の上にそっと置いて無言で両手を合わせていた

この世でいちばん辛かった時

今年の母の日は感謝の気持ちで赤いバラを捧げたい

***

 

バラの香りをお届け

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*****