宿命天中殺の運命論*
「戌亥生月天中殺」
日干支から導き出された「戌」と「亥」つまり戌亥天中殺が、生月支に発生している場合を「戌亥生月天中殺」と称します。
年干支=戊 子/
月干支=庚 戌/生月天中殺
日干支=甲 子
天中殺=戌亥天中殺
陽干支=甲戌、丙戌、戊戌、庚戌、壬戌
陰干支=乙亥、丁亥、己亥、辛亥、癸亥
上記10個の干支が、月干支に発生している人が対象になります。
戌亥天中殺=中央欠落(現在・心の柱)
生月天中殺=中央欠落(現在・自分・家系の場所)
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*戌亥生月天中殺
戌亥天中殺が「生月支」に算出される生月天中殺は、生月天中殺そのものの特色が強調されるような形になります。
これは辰巳天中殺と同じように、戌亥天中殺が「中央の欠落」であるからです。ところが戌亥天中殺本来の姿が天上へと向かって片寄る質をもちながら、生月天中殺の介入によって止まり、現実的な生き方の中に価値を見出すものが生まれてくるのです。
当然のように、他家に出れば環境と運命の一致が生まれ、片寄りがすくなくなると同時にバランスが生まれ、現実性を主体とした着実な人生を積み重ねていくことになりますが、人生の速度は遅くなります。
戌亥天中殺の人生が早い速度で稼働する原因は、現実から「逃げたい」という願望があるからです。
しかし、生月天中殺の作用で少なくなっており、さらに環境との一致があるために、生き方が順当になると共に平均的になるのです。
この形は環境との一致によって「現実指向」となり、
不一致により現実からの「逃げ」になるのです。
従って戌亥生月天中殺が真に精神的な生き方をするためには、相当に長いあいだ現実世界の中で、多くの浮き沈みを経験しなければ到達できにくいのです。
ここに戌亥生月天中殺の特色があるのですが、生家も離れず「環境不一致」の中で、人生を作り上げることは相当に苦しい結果を招くことになります。
そのため多くは「夢に遊ぶ」と言うような状態となり、内面でのみ自己のエネルギーを燃焼させる傾向が生まれてくるのです。
これは実際の行動となって現れがたく、職業などにおいても定まった形にはなりません。
傍目から見ればのんびりとしたように見え、気迫のない人に映るかも知れませんが、周りの人と争うわけでもないのに、単に温厚な人物となるだけで、環境の不一致が激しさを打ち消してしまうのです。
しかし精神的な高まりを持つと言うわけでもなく、心身共に疲労すると言った方が分かりやすいかも知れませんが、多くは幼少期の頃から現れてくるものです。
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