運勢変化の特殊な位相法*
「天剋地中」
「天剋地中(てんこくちちゅう)」・・・、不気味なネーミングですが、運気や現象も「不気味」な感じです。
天剋地中とは、天に剋され、地に破壊される。
と言うような意味合いですが、剋す関係とは、剋されるものと剋すものの2種類があります。
*「天剋」とは
天剋を訳すと以下のような感じです。
剋す=いじめる、厳しく接する、期待する
剋される=いじめられる、厳しくされる、期待される
地支の「対中」を訳すと
対冲=停止、破壊、分離・分割、対峙、真逆、対立
などの意味合いです。
*地支の対冲とは
子-午、丑-未、寅-申、卯-酉、辰-戌、巳-亥
午-子、未-丑、申-寅、酉-卯、戌-辰、亥-巳
では、六十干支のうちどんな組合せが天剋地冲かを説明しますと、
①甲子の天剋地中とは/「戊午」・「庚午」の2種類
②乙丑の天剋地中とは/「己未」・「辛未」の2種類
①の場合は、「甲」は「戊」を剋しています。木剋土の関係
「甲」は「庚」に剋されています。金剋木の関係
十二支は「子」-「午」で対中しています。
②の場合は、「乙」は「己」を剋しています。木剋土の関係
「乙」は「辛」に剋されています。金剋木の関係
十二支は「丑」-「未」で対中しています。
上記の①・②の関係が天剋地中の組合せです。
六十干支の内、一つの干支に対し、必ず2種類の干支が天剋地中となります。
では、何処に発生するかと言えば、
自身の命式中、相手関係で、後天運の大運、年運、月運に出現します。
天剋地中は、出現した場所で効力を発揮しますから、大運で出現すると10年間影響があります。
また人間関係では、相手と関係している期間は効力が持続しますから、関わる間は天剋地中の影響を受けることになります。これは双方とも。
また後天運の年運や月運にも出現しますから、この場合はその期間中だけです。
年運で出現すれば、1年間
月運で出現すれば、1ヶ月間
*命式内の天剋地中
Aさん
年干支/庚 午
月干支/乙 卯
日干支/甲 子
Bさん
年干支/癸 丑
月干支/乙 丑
日干支/己 未
命式内に天剋地中を持つ人は、自分勝手な人になりがちですが、周囲に破壊をもたらすか、自分自身が葛藤しながら苦しむかのどちらかです。
周囲が犠牲になれば自分の運気は上昇します。
夫婦の場合は「逆転現象」が成立しますから、この場合は剋される側が強くなります。
恋愛期間中は剋す方が強くなります。
また、常に「肯定」と「否定」する部分もあり、一つの事象に対して一方は肯定し、一方は否定する自分もいるのです。
人間関係でも、親子、上司と部下、同僚、恋人同士でも二人の間に天剋地中が介在すれば、自分は肯定しても、相手は否定し、逆に自分は否定しても、相手は肯定するなど。
命式内に天剋地中の所有者は、他人から見て大変不思議な現象ですが、一見、煌びやかで魅力的に映り、「人を惹きつける」ような雰囲気をもっています。
この場合、平凡な人生とはなりにくく、激しく強く生きることを
選択した場合は、短期間で社会的成功者になる質を保有しますが、同時に困難も伴います。
*後天運の天剋地中
大運の幼少期に巡る場合(初旬・2旬)
社会や親への反発が高まり、親から離れて非行化したり、激しい生き方になるでしょう。
しかし、その期間を通過すると、後の人生は好転し、スケールの大きい立派な人物が構築されます。
また全てを捨てて生き抜くことにより、因縁から解放され、「因縁解脱」することになります。
晩年の40代、50代の天剋地中大運は、家庭や職場などで孤独と闘いながらの生き方になりやすく、年運にも天剋地中が巡ってくると、周囲との関係を維持するためには、最大の注意を払わなければなりません。
さらに晩年の天剋地中は、災い半分で、半会や大半会があれば救われることが多くなります。
算命学での基本的な教えは、このような「剋す関係」とは、「相手を大切にする」と言う考え方です。
自然的な考え方とは、厳しい環境は与えますが、その中で学び、苦しむことで自己を守り、成長しなさいと諭しているのであり、決して「いじめ」を奨励しているわけではありません。
*六十干支の天剋地中の関係
甲子=戊午/庚午 甲寅=戊申/庚申
甲辰=戊戌/庚戌 甲午=戊子/庚子
甲申=戊寅/庚寅 甲戌=戊辰/庚辰
乙丑=己未/辛未 乙卯=己酉/辛酉
乙巳=己亥/辛亥 乙未=己丑/辛丑
乙酉=己卯/辛卯 乙亥=己巳/辛巳
丙子=庚午/壬午 丙寅=庚申/壬申
丙辰=庚戌/壬戌 丙午=庚子/壬子
丙申=庚寅/壬寅 丙戌=庚辰/壬辰
丁丑=辛未/癸未 丁卯=辛酉/癸酉
丁巳=辛亥/癸亥 丁未=辛丑/癸丑
丁酉=辛卯/癸卯 丁亥=辛巳/癸巳
戊子=壬午/甲午 戊寅=壬申/甲申
戊辰=壬戌/甲戌 戊午=壬子/甲子
戊申=壬寅/甲寅 戊戌=壬辰/甲辰
己丑=癸未/辛未 己卯=己酉/癸酉
己巳=癸亥/辛亥 己未=己丑/癸丑
己酉=癸卯/辛卯 己亥=己巳/癸巳
庚子=甲午/丙午 庚寅=甲申/丙申
庚辰=甲戌/丙戌 庚午=甲子/丙子
庚申=甲寅/丙寅 庚戌=甲辰/丙辰
辛丑=乙未/丁未 辛卯=乙酉/丁酉
辛巳=乙亥/丁亥 辛未=乙丑/丁丑
辛酉=乙卯/丁卯 辛亥=乙巳/丁巳
壬子=丙午/戊午 壬寅=丙申/戊申
壬辰=丙戌/戊戌 壬午=丙子/戊子
壬申=丙寅/戊寅 壬戌=丙辰/戊辰
癸丑=丁未/己未 癸卯=丁酉/己酉
癸巳=丁亥/己亥 癸未=丁丑/己丑
癸酉=丁卯/己卯 癸亥=丁巳/己巳
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*ご注意
プロ仲間では、天剋地中の関係のうち、「剋す」、「剋される」のうちの、「剋す」側は、相手を剋す側であり、剋されていないから「天剋地中とは言わない」などと、発言している人も見受けますが、これは全く論外です。
算命学上は「剋す」、「剋される」関係を指し、「天剋の関係」ですから、名目上は剋す側であっても立派な「天剋地中」であり、単なる「対中」ではありません。
上記の事例は、全く人間側の勝手な解釈であり、自然の法則を無視した考え方に過ぎません。
迷った時は、何が正しいのか?? を、常に自分自身に問いかけて常に「真意とは何か」を考えて欲しいと思います。
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