三重県のお寺で御開帳です。
【田宮寺】(たみやじ)
三重県玉城町にあります。高野山真言宗のお寺。伊勢西国三十三所霊場第4番札所。伊勢神宮法楽寺として行基菩薩開基が建立。弘法大師空海が中興の祖とされています。行基菩薩開基、弘法大師中興のパターンは、愛知や岐阜のお寺でもよくありますね。
・本尊:十一面観音菩薩(2躰)(重文)
ご開帳は毎年2月18日と8月10日に行われます。陰陽両体として、最初から2躰作られたようです。夫婦観音とも呼ばれています。等身大の立像で、双子のようでしたが、足の開き方とか微妙に異なっていました。
・夏祭り
【妙福寺】(みょうふくじ)
・本尊:薬師如来と阿弥陀如来
こちらも二尊並立像。1メートルくらいの立像で鎌倉時代の作。毎年8月8日~12日の薬師祭りでご開帳されます。到着したのはお昼前。本堂の扉が開かれ、ご本尊もご開帳されていましたが・・・人がいない?メインは夜だそうです。撮影もOKとの事。中央、向かって右側が薬師如来像、左側が阿弥陀如来像です。パッと見、区別がつきませんが、持ち物とか印の形で区別されるそうです。薬師如来は、左手に薬壷を持っています。ご本尊の両脇の大きな仏像の4躰は、ご本尊より古く平安時代の作。左右内側は、金剛界大日如来2躰で国の重文。右端は釈迦如来像で、こちらも国の重文。左端は聖観音像、こちらは腕に修復の跡があり重文指定はされなかったそうです。尚、密教では「金剛界」と「胎蔵界」という世界観?があります。それぞれの中心には大日如来がいます。仏像としては、「金剛界」「胎蔵界」それぞれの大日如来を祀るそうですが、こちらのお寺のは、両方とも「金剛界」です。(印の形が2躰とも同じ「智拳印」で、金剛界大日如来の結ぶ印)どこからか運ばれてきたそうですが、謂れは不明だそうです。戦国時代に信長の焼き討ちにあい、村人が仏像を田畑に埋めて難を逃れたそうです。ご住職は「もしかしたら他にも仏像があり、間に合わず焼けてしまったかもしれない」と仰っていました。
・薬師踊り
御開帳期間の最終日には「薬師踊り」と呼ばれる踊りが奉納されるそうです。ぴょんぴょん飛び跳ねるような踊りとの事です。
【林光寺】(りんこうじ)
・本尊:千手観世音菩薩(重文)
毎年8月9日にご開帳されますが、時間が午後10時30分から翌日午前1時まで・・・。子の刻に法要を行い、その間のみ開帳されるとの事です。なぜ子の刻なのかは、わからないとの事でした。さすがに深夜まではキツイので今回はパス。
・閻魔堂