田峰観音②、衣文観音、一畑山薬師寺 | 池爺のブログ

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最近始めた御朱印集めをメインとした記録です。

一昨年参拝した田峰観音。毎年2月11日にご本尊ご開帳があるということで行ってきました。

【田峰観音】(だみねかんのん)
愛知県設楽町にあります。曹洞宗のお寺。正式名は、谷高山高勝寺。三河三観音。
・本尊:十一面観音菩薩
朝6時に出て8時20分くらいに到着。既に、本堂の奥、御宝殿が開扉されており、ご本尊を拝むことができました。撮影もOKのようで、参拝者がカメラを構えています。2月11日から13日の3日間、大祭が行われ、無形文化財にも指定されている田楽祭が奉納されます。祭り開始の儀式でしょうか、ご本尊の前で、烏帽子・袴の衣装をした人たちが、太鼓や笛を鳴らしていました。祭りの方が移動した後、お寺の方の祈祷が始まるようですが、それまでは、ご本尊の近くまで行って拝むことができます。ご本尊の左上に、小さな仏像。ご本尊の腹部に隠されていたもので、大正時代、近くの小学校が火事にあい、ご本尊を避難させた時に発見されたそうです。パンフレットによると、こちらの小さい方を「田峰観音」、ご本尊は「松芽観音」と呼ぶようです。

田峰観音

・田楽祭
「昼田楽」「夜田楽」「朝田楽」の三部構成。2月11日の午前8時~10時に行われるのが「昼田楽」です。本堂の隣にある「額堂」にて舞が行われます。「夜田楽」は午後4時~8時。「朝田楽」は、午後9時~10時。時間的に厳しいので、こちらはパス。

田楽祭昼の部

舞台

・大弓大会
額堂の隣に弓道場があり、こちらでは、11日と12日の二日間、大弓大会が行われます。普通の的に当て、点数を競いうそうで、優勝カップやお酒などの賞品が用意されていました。また、「金的」という的に当てる行事(?)もあり、空き缶に金色の色紙を張った的に当てます。的が小さいので、なかなか当たらないのですが、1日の内で当たるまでやるそうです。無事当てる事ができると、額堂に「金的中奉納」と掲げられるそうで、二日間で2回当てることになるので、毎年二つずつ奉納が増えるそうです。

弓道

弓道的

金的

金的中奉納

三河三観音は、田峰観音(設楽町)、衣文観音(岡崎市)、小松原観音(豊橋市)の三つです。
豊橋市はちょっと遠いので今日はパス。岡崎市の衣文観音に寄る事に。

【衣文観音】(そぶみかんのん)
岡崎市にあります。正式名は、黄梅山渭信寺。曹洞宗のお寺。三河三観音。三河三十三観音霊場第11番札所。
・本尊:釈迦牟尼仏
・衣文観音
本堂の中、ご本尊の左隣に祀られています。仏師運慶作の十一面観世音菩薩、衣文観音と呼ばれています。名前は、「衣文の里の観音様」から由来し、「衣文の里」の伝説として次のようなお話があります。「昔、母と娘が住んでいた。二人は、毎日観音様をお参りしていた。やがて娘は婿をもらい、身ごもったが、出産間際に亡くなってしまった。ある日、母がお参りの帰り道に、一人のお坊さんとすれ違った。この時、お坊さんの衣からが一枚の紙が落ちた。気づいた母が拾って、お坊さんを呼び止めようとしたら、お坊さんの姿がない。あらためて紙を見ると、『あなたの娘さんはりっぱな赤ん坊を産みました』と書かれていた。母が娘の墓に戻ると、かわいい赤ん坊が産声をあげていた。」

衣文観音

・国際親善平和観音世界三十三観音霊場 第一番札所
初めて聞いた霊場です。ネットで調べたら、次の記事が見つかりました。
「愛知県出身、ヘラルドグループの創業者である古川爲三郎という方が、昭和28年に結成された国際親善平和観音会の会長を務め、世界二十七ヵ国に平和観音像を贈り、世界三十三ヵ所霊場を設立している。」どうやら、他の札所は海外にあるようですね。

世界平和三十三観音

・涅槃図
本堂の中、ご本尊の右側にかけられています。一般に、涅槃図は、人以外にもあらゆる動物や虫が描かれますが、猫だけは慣例的に描かれないそうです。お釈迦様の病気を治す薬を天界から届けに来たネズミを、猫が狩ってしまい、薬が届かなかった。そのため、猫が邪魔したとして、涅槃図には描かれないという説があるそうです。こちらの涅槃図も、それらしき動物は描かれていませんでした。もっとも、犬か猫かキツネかタヌキか、よくわからないケモノがいくつか描かれていましたが・・・。

涅槃図

・願掛けの頭髪
頭髪=「かつらのけ」と読むようです。本堂の左側の壁に、たくさんの頭髪がお供えされています。明治の初期のもので、一番大切な頭髪をお供えして祈願したとの事です。ちょっと、不気味・・・。

願掛けの頭髪

渭信寺(衣文観音)


まだ時間があったので、もうひとつ。昔からCMやってて愛知県の人なら「名前は聞いたことある」というお寺です。

【一畑山薬師寺】(いちはたさんやくしじ)
岡崎市にある牛乗山という山の山頂にあります。臨済宗妙心寺派のお寺。
・本尊:薬師瑠璃光如来
幹線道路から牛乗山への入口すぐに、鉄柵門があります。夜は閉じられるそうです。それを過ぎると舗装された山道が続き山頂の駐車時様に着きます。途中、大きな山門が道路の上に建っており、車のままくぐります。駐車場前にはバス停もありました。駐車場は広く、それ以上に境内も広大で、本堂も大きい。本堂は、自由に入ることができるようです。本堂の真ん中にご本尊が祀られています。また、左右にもいくつかの仏像がならんでいます。常時、祈祷を受け付けており、この時も本堂の中で30名ほどの方が祈祷を受けていました。

本堂

バス停

・薬師如来金箔涅槃像
本堂の左側に、納骨堂の「瑠璃光殿」の中に、全長8.94mの薬師如来の涅槃像が祀られています。8.94は、ヤクシの語呂合わせのようです。建物に入ると正面にドーンと寝ており、結構、迫力あります。涅槃像は、お釈迦様が横になって説法していたとか、お釈迦様入滅時の姿とかで、お釈迦様の涅槃像が多いと思いますが、薬師如来の涅槃像は珍しいのでは・・・?と言う事を、受付におられた若いお坊さんに聞いてみたら、設計・建立に携わった方だったらしく、いろいろと説明して頂きました。が、私の理解力がおっつかなくてスミマセン。要約すると「姿は何でもよく、見るほうの気持ちが大事」だったでしょうか?

薬師如来涅槃像

・ミロのビーナス
本堂の右側は、祈祷を受ける方の待合室、食堂、売店、温泉施設などの総合の建物があり、そこの売店の片隅に、なぜかミロのビーナスの石膏像が置かれています。先ほどのお坊さんの話の中にありましたが、檀家の方からの寄贈品だそうです。寄贈した方がどういう思いだったかはわかりませんが、お寺側としても「気持ち」ということで境内に置いてあるのだそうです。

ミロのビーナス

・食堂
昼食としてうどんを食べました。メニューには、すべてありがたい言葉が付いています。

メニュー

・御霊泉
祈祷料1500円で入泉券が付いており、境内の温泉施設を利用することができます。今回は中に入りませんでしたが、以前見たテレビでは、スーパー銭湯並みの施設でした。お寺の温泉なので、貴賎無く誰でも・・・という訳でもないようですね。

入泉お断り

御霊泉

一畑山薬師寺