30年前にポケベル。
20年前に携帯電話。
10年前にスマホ。
そして現在、人工知能を搭載したロボット。
社会は目まぐるしく変化し、先を見通すことが難しい時代。
予想外の事態でも主体的に取り組み、自ら乗り越えていける力が求められる。
そうでなければロボットで代用が利く。
このような時代背景から、「大学入試のための高校」ではなく、「現代社会を生きるための高校」になるべく、今回9年振りに指導要領の改訂があったようです。
説明会に参加したので、野球と照らし合わせて紹介します。
まず軸になる指導方針ですが、3項目あるようで、
①知識・技能の習得
②未知の状況に対応できる思考力・判断力・表現力
③学びを人生や社会に生かそうとする主体性・人間性
知識より資質に重きを置いているのが伝わってきます。
(「資質」は辞書で調べると「持って生まれた能力」ですが、ここで使われているのは「努力で培った人間性」というニュアンスだそうです。説明会後に質問したので間違いないかと。笑)
これにより授業がどう変わるかと言うと、「一つの正解をより早く、より効率的に」だったのが、「答えのない問題に対し、思考力判断力表現力で複数の納得解を」になります。
そりゃあセンター試験を廃止することになりますね。
となると難しくなってくるのが「評価」です。
従来通りの①なんかは、合っているか間違っているか、覚えたか覚えていないかで評価できるものですが、新しく追加された③の人間性を評価するってとても難しいと思いませんか?
今話題になっているのは、生徒自身が3年間の取り組み・気付き・目標・創意工夫等を入力していく、ポートフォリオというもの。
(一般企業では当然のことでしょうか。)
「そんなの都合のいいように入力するに決まってるじゃないか!」となりますよね。
これが入試のために1度だけ入力するものなら私もそう思いますが、頻繁に入力するとなると信憑性はあるのではないかと思います。
なぜなら、部員たちの野球ノートを見ているからです。
何度かブログにも書いていますが、「書ける選手」は「伸びる選手」です。取り組みの質が全然違います。
逆に「書けない選手」、細かく言うと、「気付けていない」「分析できていない」「自分の長所を説明できていない」「優先順位が付けられていない」「目標がない」「そもそも毎日書けない」「ノートを汚す」等も、はっきりと取り組みに表れます。
取り組みに表れるということは、練習の効果が薄いということ。
練習の効果が薄いということは、結果に繋がらないということ。
野球ノートで合否を決めてもらっても、何の問題もありません。
なので野球部では、まず伸びる資質を鍛えています。
次のレーダーチャートをご覧ください。

12項目を5段階で評価しています。
4~9の下半分に「資質」に関する項目、1~3、10~12の上半分に「技術・身体能力」に関する項目を置いています。
つまり、「下半分の面積を大きくしないことには、上半分は見込めませんよ。」ということです。
この選手は、さすがレギュラーなだけあっていいですね。
ただ、どうしても上半分に特化してしまう選手も存在します。
おそらくどこの指導者も苦労されていると思います。
「ええ加減だがそこそこできる」というタイプです。
今できても、目標に到達する可能性は低いです。
と、いうような評価を学校でもやっていこうということです。
野球部は先取りしています。
というか、野球は新指導要領がしたいことそのものだと思います。
すでに、筆記試験の上位層ではなく、資質を身に付けた人を合格させて、成功している大学もあるようです。
(大阪府が私を採用したのももしかしたら…笑)
今後、「どういった資質を身に付けた人が社会で活躍できたのか?」のデータが集まっていくほど、大学の試験も変わっていくでしょう。
高校生はさらに忙しくなりそうですが、学問だけでなく、しっかりと「学び」続けて欲しいと思います。