私が野球を始めた理由は、野村監督率いる強いヤクルトスワローズが好きだったからです。
中学時代は、神宮球場から家が近かったこともあり、ファンクラブに入会し、頻繁に球場に足を運んだことを覚えています。
大学卒業後の独立リーグでは、野村監督(楽天)の元でコーチをされていた方に教えを受けました。
その(野村監督の)教えが本当に面白く納得のいくもので、バスでの移動中や、寮の中で話を聞くのが楽しみで仕方ありませんでした。
その教えが今の私の指導の基盤となり、高校野球で実践してみようと思ったきっかけです。
野村監督の著書や、テレビでの発言を見てもらえれば、私がどれだけ影響を受けているかが分かると思います。
直接関わった訳ではありませんが、こんなに遠いところまで影響を与えてくれた野村監督に感謝を込めて、野村語録を挙げておきます。
【今のチームに送りたい名言】
「強者とは対等に戦ってはいけない」
「弱者が強者に勝つにはまとまるしかない」
→甲子園を狙うなら、強豪校と同じことをしていても結果は変わりません。何で差をつければ自分たちが生きて、可能性が広がるのかを考え続けるしかありません。
「やけくそはギブアップ、開き直りはチャレンジ」
「人間は楽をしたいから攻撃的なチームを作りたがるが、野球は0点に抑えれば絶対に負けない」
→「打」で勝負するのは構いません。ただ、たくさんのことを考えるのが嫌だから、単純に打つだけにするのではあまりにも分が悪過ぎます。
(野村監督は、0ー1で敗戦した試合のミーティングで、投手を責めたそうです)
「人間的成長なくして、技術的進歩なし」
「弱いチームは規律が甘い。乱れている。断言してもいい」
「チームの中で、野球の中でだけ認められても仕方がない」
「大きな舞台になればなるほど、勝負は技術だけにとどまらない。人間そのものの対決になる」
→池田高校が掲げる「自主・自律・(貢献)」も含めて、人間力で勝負できるのが野球の素晴らしいところです。我々が野球で結果を出そうと思うと、人間力を磨くことが最優先です。
【練習で心掛けている名言】
「練習とは、試合で起こりうることを想定した上で行ってこそ意味がある」
「テーマのない努力ほど無駄なものはない」
「何かをしたい者は手段を見つけ、何もしたくない者は言い訳を見つける」
→宙ぶらりんな手段だけをいくら繰り返しても何も変わりません。何のために?何に繋がる?どうなりたい?が根本にある「正しい努力」を心掛けます。
【試合で心掛けている名言】
「欲から離れて「無心」になったとき、人は最高の力を発揮できる」
「人間最大の悪は「鈍感」」
「実行力を妨げる要因は3つ。必要性の認識がないこと。失敗の恐怖が働くこと。プライドが高く邪魔をすること。」
→技術よりも、瞬時の判断力や柔軟な発想力、結果を切り離せる集中力、同じ経験でもより吸収できる気付き力で出場メンバーを決めています。「持っている選手」より「出せる選手」を優先します。
【高校球児に期待する名言】
「心が変われば態度が変わる。
態度が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
運命が変われば人生が変わる」
→人生を変えられる集団になれれば、その途中で結果は変わっていると思います。
【個人的に、最も野球を続けて良かったと思える名言】
「人生は挫折を経験して、初めて謙虚になれる」
→大学卒業後の野球で経験できた、絶望や挫折の数々が、今の自分を強くしてくれていると実感しています。
他にもまだまだありますが、今日はこの辺にしておきます。
本当に多くの学びをありがとうございました。ご冥福をお祈り致します。