火曜日からテスト期間に入ったので、冬の練習は終わりです。
なんとかインフルエンザからも立ち直り、最終日は全員が練習に参加できました。
今冬は「優先順位」をテーマに取り組んで来たので、各選手最も必要なメニューを選んで取り組んでもらいました。
なので、全体で厳しいメニューに取り組んだというよりは、個人で己を伸ばすためにどうするかといった、半ば自主練習のようなメニューがメインになりました。
というのも、この仕事をしてから、優先順位を間違えずに付けるということが、非常に難しいことだと感じているからです。
私もよく間違えます。
何が難しいって、やるべきことの優先順位とやりたいことの優先順位を区別しなければならないことです。
どちらも大事ですが、やりたいことだけを優先してばかりいると、きっとどこかで痛い目を見ます。
好きな練習はストレートマシンをど真ん中120Kmに設定して思いっきりかっ飛ばすことですが、試合で結果を出そうと思うなら、厳しいコースに設定するべきですよね。
自分を伸ばす優先順位をきちんと付けるということは、「自律」と言い換えてもいいのではないかなと考えています。
また、環境によっても優先順位は変わってきます。
体重を増やすことを最優先としている選手にとっては、食べることもトレーニングの内なので、練習中の補食も大事な時間です。
ただし、池田高校のように短時間しか練習できない環境ならば、その時間に補食をとるのは最善の策ではないと思います。
その時その場所でしかできないことがあるならば、状況に応じて優先順位を入れ替える必要があるのではないでしょうか。
このあたりの話は割りと高度な方で、もっと基本的な優先順位を難しく感じる人もいます。
少し極端な話をしますが、例えば自転車に乗るとき、見通しのよい道ではそんなに注意することなく、漕ぐことに集中しますよね。逆に危険そうな道では神経を尖らせいつでもブレーキを掛けられる準備をします。
「えっ?当たり前やん?」と思われるかもしれませんが、優先順位を付けるのが苦手な人にとっては、自転車に乗るというのは大変困難な作業になります。
野球のプレーでいうと、1死1・3塁から重盗を仕掛けられた際、キャッチーからの送球を受けたショートが、目の前の1塁ランナーを優先してしまうとその時点で失点してしまいます。
出来る選手にとっては何てことないプレーですが、苦手な選手にとっては、頭ではホーム優先と分かっていても、目の前のランナーに気がいって周りが見えなくなるようです。
こういったことを考えているうちに、どれだけ高度な優先順位を付けられるかで、結果は大きく変わってくるんだろうなと思うようになりました。
ということで、一冬かけて訓練してもらった訳です。
正直、この冬練習が100点満点中何点なのかはわかりません。
個々の結果を期待します。