いよいよワールドカップ2014が開幕する。極論すればこれだけが楽しみで暮らしているところもあるくらい、大切なイベントだ。最初に観たのは、1970年のメキシコ大会のブラジル対イタリアの決勝。当時11歳で、野球に明け暮れ悪がきが見たのはNHKでのトピック映像だったが,
芝生の上で、展開される美しいパス回しと観客の熱狂する様は、野球とは全然違う興奮を与えてくれた。ペレの巧みトラップでほんの数秒の時間をかせぐ合間に、右サイトより駆け上がったカルロスアルベルトが、地を這うシュートをたたきこみ、ジエンド。。この印象が強かったのか、あとは少年マガジンのカマモト(当時でもカワモトはワールドクラスで、ヨーロッパ一部のクラブからオファーがあったが、当時の日本ではとてもサッカーで飯が食えるとは思えなかったのかヤンマーから移籍することはなかった。)が、サッカーは世界中の人が好きなスポーツで、サッカーをやれば世界中を旅することができるとの記事を読み、それから40数年、いまだにその熱からは醒めていない。
サッカーはそのお国柄が反映されるといわれており、ブラジルであれば、華麗なパス回しと個人技で
圧倒するが、点を取れないといらだってきて、守備に破たんがでやすくなるとか、日本であれば
個々の役割を忠実に守り、90分間ハードワークするが、均衡した状態では、組織の力ではなく個人の力量で突破することに欠ける等々。
国をあげて応援するイベントで、サッカーに勝るスポーツはないし、応援に熱がはいるのは理解できるが、なぜがその国の生み出すものを象徴するスタイルになってくる。
日本の場合、役割を決めて正確に緻密にやることには長けているのか、短いパスをつなげて
陣形を作り出す反面、同じようなスペインやメキシコとは色が異なる。遊びがないのである。
サッカーというスポーツは、結果以上にプロセスが重視される。点を取るまでの美しいパス回しやドリブルのうまさが後世語り継がれて、そのイメージがサッカー少年の心に焼きつくのである。
1990年ワールドカップでの当時ユーゴスラビアのストイコビッチの対スペイン戦での
胸トラップから、ボールを地面につける前のキックフェイントでデイフェンダーとキーパーを逆にふってしまうプレーの美しさを見て、同じことができないかと日が暮れるまでサッカー小僧はボールを追いかける。
この種の語り口は、当時より現在でも日本のメジャーである野球とは趣が異なる。
セイバーメトリックスの技法を駆使し、各選手の実績データーを分析し、安い年棒でも結果を出せる選手を集めて、勝利する近代野球に比べて、確かにパス成功率やシュート成功率の数字をもとに選手を評価する動きはあるものの、勝利至上であって、勝てばすべてよしの考えが根底にある。米国で生まれたスポーツである野球、アメリカンフットボールもそうだが、機能をブレークダウンしていき、そのパーツパーツに最高のものを揃えて組み合わせればそれでよし、また
あらかじめ定められた手順通りに遂行していくことが重要視されるが、サッカーの瞬間はその対極にあって、ひとつのプレーのきらめきを見たいがために90分が用意されているのである。
日本人のサッカーはせわしくなく、人が走り回り、ハードワークするが、美しい瞬間が少ない。
ただ、なかなか負けはしないし、90分間機能すれば勝利に値することがある。
何か似ていないだろうか?従来の日本の車とモーターバイクである。まず壊れることはないし、
燃費をすこぶるよい。
だけど、イタリア車の美しさや豪華さに欠ける。
だが、この越南で日々ホンダ製のバイクに乗っていると、ホンダ車のすばらしさがよくわかる。
見た目は決して派手ではないが、無駄のない動きをし、エンジン音がしずかでスムーズに加速し、足回りもしっかりと決して固くもなく、快適に走る。通年4年以上乗っているが、エンジン系統、電気系統のトラブルは一度もない。
先日越南の友人に勧められた8年落ちの台湾SYMの150ccのオートマテック車を2週間試乗してみたが、エンジン音はうるさく、加速はスムーズではなく、足回りもカーブなどではふらつく
有様でとても同じ乗物とは思えない。それくらいの差がある。
派手ではないが、心地よい乗り心地を提供してくれるホンダ製バイク。
そのホンダがメインスポンサーの越南男子サッカー代表監督になられた三浦監督と一献の機会があり、ベトナム代表どうよとの忌憚なき質問をさせていただくと、まったくだめ、j3でも
通用するかしないかのレベルだとおっしゃっていた。プレーの連動性がないというか、まず走らないとのこと。
だからこそ、三浦監督がこの越南チームを日本仕様に仕立てることを期待されて、就任されたのであろうが、是非、メイドインジャパンのチームを作っていただきたい。
明日のコートジボアール戦、正直なところ、あまり勝敗にはこだわっていなく、ドロクバのプレーを堪能したい。