新規建墓・お墓のリフォーム工事④:平群町久安寺墓地 | 奈良の石屋〜池渕石材のブログ

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どうかよろしくお願いします。

少し前からお伝えしている工事の続きです。

弊社から車で40分ほど、生駒郡平群町の久安寺という地区にある山あいの墓地にて、新規建墓を伴うお墓のリフォーム工事をさせていただいております。

かなり盛り沢山な工事内容の現場だというのは、これまでもご報告している通りなのですが、前回まで書いてきましたところで元の墓石の解体が終わり、巻石の据え直しが完了し、と出来上がりがイメージできる段階まで進んでまいりました。

本日もその続きをご報告してまいりたいと思います。

 

まず、竿石の供養壇作りです。

今回作業をしている墓所には、元々十一基という多くの石塔が並んでいました。

それらをすべて解体し、台石などは撤去して、竿石だけをまとめてお祀りし直すわけで、そのための場所が供養壇です。

簡単に言うと、巻石の内側に古い竿石を乗せるためだけの小巻石をさらに据える、という感じです。

その段取りについては、普通の巻石を巻いたり納骨室を作ったりという場合とほぼ同じなのですが、まず供養壇を据える位置に合わせてクラッシャー(砕石)を敷き、鉄筋をレール状に組み、その上にセメントで延石を四角く巻くということになります。

 

 

 

正面向かって区画内の右端、という位置関係ですね。

もちろん延石同士が外れにくくなるように、こちらも内側からステンレスの金具で補強してあります。

ここは古い竿石を並べるというだけではありません。

竿石をお祀りした手前には、供養塔として一石五輪塔を建てます。

一石五輪塔というのは、文字通りひとつの石から加工された五輪塔ということで、8寸や9寸という標準的な五輪塔より小ぶりなものですが、供養塔としての意味合いは変わりません。

で、一石五輪塔の下には将来的に写経などを納経できるように、納骨室に相当する小さなスペースを組んでおきます。

 

 

この小納骨室の上に一石五輪塔を据え、さらにその奥には竿石が並ぶわけですが、その前に石塔用の納骨室も据えてしまいます。

こちらは供養壇の向かって左手、区画全体からすればほぼ中央ですね。

段取りはこれもいつも通り、まず床掘りをしたところに杭打ちを行ない、やはりクラッシャー(砕石)を敷いてメッシュ筋を施工し、その上に御影石の石棺をセメントで据えます。

 

 

 

一石五輪塔の納骨室も、こちらの納骨室も、写経やお骨といった大切なものをお納めするためのスペースですので、底にはきれいな砂を敷き詰めます。

実際、石塔の納骨室の方には、最初に元の墓石を解体する際に採骨したお骨や、お骨がなかった墓石については土をお納めします。

 

さて、これでいよいよ残る作業は墓石本体を組んだり、竿石を並べたりといった仕上げの部分だけになってきました。

今回は長くなってきたので、この辺りで切り上げますが、次回、完成までご報告したいと思います。

 

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