本日ご紹介するのも、お墓の撤去工事、いわゆる墓じまいです。
ここ数年来申し上げていることですが、墓じまいのご相談はコンスタントにお伺いしますね。
これも世のトレンドというものでしょうか。
さて、今回の墓じまいが多くの場合と少し違うのは、表題にあるように巻石のみの撤去であるという点です。
つまり、まだ石塔が立っていない墓所の撤去です。
もちろんまだお骨も入れられておりませんので、純粋な撤去工事と言うこともできそうですね。
現場となるのは奈良市が管理運営する市営墓地のひとつ、寺山霊苑です。
白毫寺町にある大きな墓地です。
ではまず現場をご案内しましょう。
次のような区画です。
ご覧のように、巻石の中に玉砂利が敷かれている、という区画です。
中央にはご家名を彫った石の札が立てられています。
これは石塔に相当するものではありません。
墓地によっては、既に巻石が設置されているという状態で使用に供され、墓じまいに際しても石塔や霊標を撤去すれば巻石はそのままにしておいても構わない、というところもありますが、奈良市の市営墓地は更地の状態で使用者が募集され、墓じまいをする時も更地にして墓所を返還しなければならないと規定されています。
そこでこの巻石も解体撤去する必要がある、ということです。
このように石塔がなく、お骨も入っていないという場合は、手続き面は比較的簡素です。
お骨を別の墓地等に移動させるには、奈良市の改葬許可証が必要になりますが、お骨がなければ必要なのは墓地返還の届出だけです。
石塔がないのでお墓の魂抜きなども不要ですし、届出が済めばあとは我々業者が解体工事を行なうばかりです。
前の記事でご紹介した撤去工事は、場所が随分と難儀なところでしたが、こちらは作業的にも楽です。
石塔がないだけでなく、写真をご覧いただければわかるように、トラックも登れる通路のすぐ脇に当たっています。
搬入・搬出の難易度によって、お墓の作業の手間は大きく変わりますからね。
というわけで実作業です。
巻石のそれぞれの部材を外して、解体していきます。
巻石の形に基礎コンが残っていますね。
もちろんこのコンクリもハツって細かくして持って帰ります。
巻石を撤去すると、石に囲まれていた区画の内側の土が残りますので、これも持ち帰りです。
といってあまり削土し過ぎると、今度は区画が凹んだ見た目になるので、区画が平坦になるバランスで整地します。
こうしてきれいな更地になりました。
これは今後、新たな使用に供されるものと思われます。
お墓の建立をしに来たいものですね。
ともあれ奈良市営の寺山霊苑での墓じまい、巻石の撤去工事、これにて完了です。
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