合祀墓の建立工事③:寛照寺 | 奈良の石屋〜池渕石材のブログ

奈良の石屋〜池渕石材のブログ

奈良県奈良市とその近郊を中心に、墓石販売、石碑彫刻、霊園・墓地紹介を行なっております、池渕石材のブログです。
どうかよろしくお願いします。

少し前からご紹介している工事の続きです。

奈良市法華寺町の寛照寺さんというお寺の境内にて、新しい合祀墓を作らせていただいております。

昨年の最後の仕事となったものです。

 

合祀墓というのは、簡単に説明し直しますと、「○○家之墓」といった風に家族や親類縁者単位で使われる墓所ではなく、縁のない方同士でも一箇所で区別なく供養されるお墓の形態、ということです。

近年需要が高まっているお墓の形ですね。

そんな合祀墓を境内地に作られるにあたって、弊社にご用命いただいたのはありがたく光栄なことであります。

 

さて実際の工事ですが、前回の記事では現場にユンボを入れて掘り方を行なった、というところまでお伝えしていたかと存じます。

今回はその続きで、基礎工事から先ということになります。

 

建立する合祀墓は、一般的な墓所と同様に巻石を設置し、その中に石塔を建てるというのが中心で、その限りでの見た目はやはり普通のお墓とそれほど違いはありません。

ただ、多くの方のご遺骨を納められるように、納骨室はかなり深く広く作り、お祀りされている方々のお名前を刻んだプレートを置けるように、銘版台も設置するということで、石塔や巻石にそれらを含めた総重量はかなりのものになります。

そのすべてを支えられるように、基礎がしっかりしていなければなりません。

そこでまず、掘り方を行なったところの底場を整地し、かなり厚めにクラッシャー(砕石)を敷いて転圧をかけ、足元を安定させます。

そこにさらに杭を打ち込み、下を支えられるようにします。

 

 

掘り下げられた部分の底が、周辺の元の土とやや異なった、灰色がかった色合いになっているのがおわかりになるかと思います。

これがクラッシャーの色です。

そこに並べられた杭を、立てて打ち込みます。

もちろんこの段階はまだ序の口で、さらにこの上に鉄筋を組みます。

 

 

基本的にベタ基礎を打つわけですが、パイプが六本置かれているのは、自然の地盤とつながっておくための空気穴です。

下を完全にコンクリで覆ってしまうと、お骨が土に還る先が塞がれてしまうので、時間をかけてでもお骨が最終的に土に還れるようにという配慮です。

ただ、火葬場で焼かれた焼骨は、土葬の場合と違って、土に還るにはかなりの時間を要するようですが。

 

鉄筋が足元に網目状に組まれているだけでなく、垂直方向にも飛び出しているのは、ブロックのためです。

今回は、幅2メートル×奥行1メートル×深さ1メートルほどの納骨室をブロックで作ることになります。

ただ基礎の上にブロックを積むだけでなく、鉄筋で繋げて基礎と一体化し、より強固になるようにしているわけです。

コンクリートブロックに穴が開いているのはどなたもご存知かと思いますが、その穴に要所でこの縦筋を通してブロックを積み上げていくわけです。

 

その前に、基礎コンクリートですね。

鉄筋の上からその場で練ったコンクリートを流し込み、形を整えていきます。

 

 

これが入りきって、よく乾けば鉄筋コンクリートの基礎の出来上がりです。

その上にブロックを組んでいくことになりますが、今回も少し長くなってまいりました。

このあたりで稿を改め、続きはまた次回ご報告したいと思います。

 

奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。

永代供養墓や合祀墓建立のご相談も承っております。

ホームページはこちら>>