合祀墓というものを作った、というご報告を昨年は二回行なったかと思います。
本日よりご紹介するのは、昨年最後に施工した合祀墓の建立工事です。
場所は法華寺町にある寛照寺さんというお寺さんの境内で、弊社が懇意にさせていただいている日蓮宗の寺院さんです。
新たに合祀墓をお作りになるにあたって弊社にご用命いただいたということで、光栄かつありがたいことです。
あらためて合祀墓というものについて、まずご説明しておきましょうか。
一般のお墓というと、正面に「○○家之墓」と刻まれることが多いわけで、ひとつの家族を単位としてそれぞれのお墓を持つという形が基本になっています。
他方、合祀墓というのは、家族を単位とせず、納骨室についても区切りを設けず、まったくお互いに縁のない故人同士でも一箇所のお墓に一緒に入ることになる、という形態のものです。
ある合祀墓に家族揃って入るということももちろん考えられますが、その家族以外にもどなたも一緒に供養されるお墓の形式です。
近年、無縁社会と呼ばれる状況になり、核家族ですら解体しつつある時代を背景に、増えてきているお墓のあり方です。
墓じまいの後、その墓所に入っていたお骨を合祀墓で供養する、ということも少なくありません。
ともあれ、家墓と違う新しいお墓として、需要が伸びつつあるものです。
新しい霊園などでは、合祀形態の供養施設を持たないところの方が珍しいくらいでしょう。
そんな合祀墓の建立をこのほどご用命いただいたということで、その完成までもご報告してまいりたいと思います。
まずは現場ですが、寛照寺さんの境内地の本堂脇、鐘つき堂の隣の次のような場所です。
最初に現場確認にお伺いした際は、写真のように石が組まれた中に植え込みがあるという状態でしたが、工事前にこれは撤去していただくことになりました。
この敷地を使用して、合祀墓を作ることになります。
住職のご意見やご希望などをお聞きし、できるだけご希望に沿う形で完成形を考え、納骨方式などの構造を含めて図面へと落とし込んで提案させていただきます。
住職のご意向としては、いかにも合祀墓っぽい観音開きの納骨用扉などなくて、さりげなく普通の石塔墓所に見えるようなものがよいとのことで、通常の墓所のように巻石を据えた中に石塔を建てるという形で進めていくこととなりました。
なお、お寺の檀家さんの中に、この合祀墓のための石塔を寄付してくださるという方がおられたとのことで、当初の提案図面にその石塔を入れ、たたき台から徐々に完成形まで打ち合わせを進めていきました。
一番最初にご相談のためお寺に伺ったのが昨年の一月ですから、完成までほぼ丸一年ということになりますね。
では実際の建立の様子をご紹介していきましょう、というところですが、今回は仕事の紹介だけで長くなってしまいました。
このあたりで稿を改め、測量から実作業については、次回よりご報告してまいりたいと思います。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
新規墓石建立から墓じまいまで、永代供養墓や合祀墓建立のご相談も承っております。
ホームページはこちら>>