合祀墓、というのはこのところ増えてきているお墓の形態のひとつです。
いわゆる永代供養墓の一種でもあります。
「合祀」とはどういうことかと言いますと、個人が区別される個別の納骨スペースを設けずに、どなたのお骨も一箇所に納められることを表現します。
最近は個人や家単位でのお墓を作らず、こういった合祀形態での供養を求められる方が増えているということで、お寺さんなどからご相談いただくことも多くなっています。
さて、このほど合祀式の墓所を作ろうということになったのは、弊社のすぐ近く、いつもお世話になっている五条西山共同墓地です。
こちらは地域の方々が墓地管理委員会に相当する墓郷総代会という組織を作り、墓寺である念仏寺さんとともに運営を行なうという、自治的な墓地ですが、そちらでもいよいよ合祀式の墓所を建立しようという気運が高まり、ありがたいことに弊社にお声掛けいただきました。
今回からはその工事についてご報告してまいりたいと思います。
墓地側と相談して合祀墓を作っていくとなると、まず現場を確認し、どういった大きさの構造物を建て、どのような外観にするか、など打ち合わせることが多々あります。
一般的なお墓ですと、巻石の内側に和型石塔や洋型石塔を建てるということになりますが、合祀墓の場合は中心に立つモニュメントが石塔になる場合もあれば、観音様のような仏像を置くこともあります。
今回は納骨のための扉が取り付けられる丘カロート的な形の構造物の上に、笠付きの宝塔を建てさせていただくことになりました。
ではまずは敷地をご案内しましょう。
次のような場所です。
五条西山共同墓地は大きな墓地で、入口も何箇所もあるのですが、こちらは墓寺である念仏寺さんの正面の入口から伸びる参道の脇にあります。
最初の現場写真を撮りに行ったのが夏場でしたので、古い巻石が置かれた内側はかなり雑草が生えていますね。
区画の大きさ的には、2メートル×3メートルくらいはあるかと思います。
実際の工事を行なったのは、10月から12月にかけてでした。
作業としては、まずもちろん現場の草を刈り、古い巻石を撤去し、基礎を打ち、新しい巻石を巻き、納骨室と丘カロート部分を作り、その上に宝塔を据え付け、さらに傍らには個人の名前を刻む銘版を入れるための銘版台を置く、ということになります。
あわせまして、参道側から上に上がりやすいように石段を取り付け、区画の手前や背後のスペースを敷石やコンクリ打ちで整備したり、といった作業も行ないます。
なかなか盛りだくさんの大きな仕事となるわけですが、このような仕事を任せていただけるのも光栄なところです。
今回は仕事の内容と現場のご紹介で長くなってしまいましたが、次回からは実際の建立作業についてご報告していきたいと思います。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お寺の境内墓地や地域の共同墓地に合祀墓、永代供養墓を作りたいといったご相談も承っております。
ホームページはこちら>>