先日の記事で、お墓の撤去工事などに伴って引き揚げてきた石材の量が、ものすごいことになっているということをお伝えしました。
かつてはお墓として使われていたものの、処分しなければならない廃材ですね。
こんな風に、山となって積まれています。
随分細かくなっているのは、職人が手すきのときに石を割っているからです。
以前は長い延石、大きな台石など、そのままでも処分業者さんが受け付けてくれたのですが、最近は30センチ角くらいに小割りして持ってくるように言われています。
その分、廃材の処分にも手がかかるようになりました。
なにせ解体撤去してから、石割りという工程が付け加わるわけですから。
で、今少し触れましたように、この小割りにした石をどうするかというと、専門の処分業者さんに持ち込むわけですね。
フォークリフトなどを使って、石の山をダンプカーに移動させます。
ちなみに前回もご説明したことですが、このように小割り処分するのは、延石や台石までで、「南無阿弥陀仏」や「○○家之墓」と刻まれた石塔の竿石だけは割ったりせず、特別の場所に安置して供養します。
お正念も抜かれたとはいえ、元々は魂が入れられていた石ですので、心情的に割ってしまいにくい、ということです。
さて、ダンプに積み込んだ石を持っていきます。
処分業者さんはもちろん法に則ってやっておられるところなので、廃棄物の管理についての書類を提出しなければなりません。
産業廃棄物が適正に処理されたかどうかを追跡し、管理する、産業廃棄物管理票という書類で、「マニフェスト」と呼ばれています。
不法投棄のニュースは、今でもときどきテレビなどで耳にしますが、そういったことが起こらないようにするシステムですね。
ところで廃材の処理については、もちろん費用がかかってきます。
廃棄物の種類によって、計算方法が違います。
一車いくら、つまりダンプ一台にどれだけ積んできても、2t車なら2t車の固定料金、というものもあるのですが、石材の場合は1tいくら、という計算になります。
純粋に持ってきた重量比例で料金を支払うわけです。
そのため、まずカンカンと呼ばれる計量機の上に車を停めます。
この計量機をなぜ「カンカン」というのかはよくわかりませんが、ここで石を積載した状態での重量をはかります。
処分場で石を下ろしてから、再度カンカンに乗り、先ほどとの差分が持ってきた石材の重量ということになります。
ちょっと写真わかりにくいかもしれませんが、こんな風にダンプして、廃材を下ろします。
石は大きなユンボがかき集めていきます。
最初の写真にあった石の山、もちろん2tダンプの一往復や二往復では捌けません。
積み替え用に4tトラックまで動かして、往復すること何回になったでしょうか。
たしか合計で50tくらいにはなったように思います。
50tてひと口に言っても相当な量ですね。。
しかしおかげでまあ、石の山はすっかりきれいになりました。
すがすがしい気分にもなりつつ、こういった整理の仕事はやはりこまめにやらねばならないなあ、と痛感した次第でした。