本日2回目の更新です。
今日は、宝塚大劇場にて宙組特別公演『Le Grand Escalier』12:30の公演を観劇しました。
私のSNSのフォロワーさんは「あれ?」とお思いかもしれません。
私が宝塚友の会で宙組の宝塚大劇場公演のチケットを入手できなかった代わりに(?)、
東京宝塚劇場の1階1列をゲットしたことをSNSにアップしていたので。
今回宙組の宝塚大劇場公演はたったの10日間しかなく、チケット入手できなかったことには諦めがついていました。
逆に、東京の最前列が手に入ったことを奇跡だと思い喜んでもいたのです。
ところが!!
私が宝塚大劇場では観劇できないと知ったある方が、急遽宝塚大劇場のチケットをお手配してくださり、思いがけず見ることができたのです!!
本当にありがとうございます!!
感謝、感激。
私が宙組を見るのはいつぶりなんだろう?
振り返ってみたら、昨年5月に東京宝塚劇場で『カジノ・ロワイヤル』を見て以来だから、
約1年と1ヶ月ぶりですよ。
茶々吉24時(2023年5月26日)
今回、私は自分がどんな気持ちで舞台を見るのだろうと、自分で自分がよくわからない状態で宝塚大劇場についたのでした。
今回の宙組のポスターは本当に美しい。
自分でも戸惑ったのは、このあとチケット出しの列に並んだ瞬間に涙が込み上げてきたこと。
え?私ってば、特別なご贔屓がいるわけでもないのに、もうここで涙ぐんじゃうの?!
大丈夫かな。
12:30公演でお腹が鳴き出さないよう、客席につく前にアルハンブラをいただきました。
初めて食べたんですけど、レモンティーの風味で美味しかったです。
お席は2階7列下手。
全体がよく見渡せる良席で、本当にありがたいです!!
私の感想の前に、YouTubeで初日の様子をご覧ください。
結論から言いましょう。
私ってば、開演アナウンスから終演まで、ずっと目に涙が溜まった状態で観劇していました。そして何度かは頬に涙が伝ってしまいました。
長い宝塚ファン歴でこんなの初めてです。
何の涙なのか、一言では言い表せません。自分でもちゃんと分析ができない。
理由は一つではない気がします。
明かに人数が少ない宙組に対する涙。(ここにいるはずだった人がいない現実)
だけど舞台に立ってこそのタカラジェンヌであり、今出せる全ての力で舞台を務める宙組生に対する涙。
こんなにも愛がありパワーのある作品で宙組を再出発させてくださった齊藤吉正先生への感謝の涙。
また、公演に散りばめられた過去の主題歌から、初めて宝塚歌劇を見た日々を思い出しての涙。(ああ、今年って宝塚歌劇団110周年だったんだなぁと、思い出させてもらいましたわ)
とにかく、涙なしには見られない舞台で、特定のご贔屓がいるわけでもない私がこれなのですから、初日をご覧になった宙組ファンの皆さんが涙涙だったのはわかる気がします。
SNSで流れてくる初日の感想を拝見し、全編宝塚愛、まるで宝塚スペシャルのような作品なのだとわかっていたつもりでしたが、予想以上でした。
プロローグ、大階段に被せられた真っ白な布の中に一人立つ白い衣装のキキちゃん(芹香斗亜)。
ん?なにやら白い生地がモコモコしているぞ。
と思ったら、さっと布が左右に取り払われ、生地の下にスタンバイしていた組子たちがすっくと立ち上がるではないですか。
大階段はトリコロールに彩られ、立っている生徒さんたちも青、白、赤のお衣装。
ううう、モンパリから始まった宝塚レビューの歴史の回想に、もうすぐ始まるパリオリンピックまでもがリンクして、プロローグからすでに熱量は100%越え。
すごいな、プロローグからこんなに盛り上がって、大丈夫なんだろうかと心配した私。
タカラジェンヌの体力をナメていましたわ。
プロローグ→中詰→中詰→中詰………
とにかく延々と中詰(盛り上がり)が続き、そのまんまフィナーレへ突入なのでした。
息抜きが一つもない!
普通はお芝居でもショーでも、緩急が大切なはず。
亡き落語家 桂枝雀師匠流に言えば「緊張と緩和ですな」。
盛り上がりだけではなく、静かな場面、ちょっと箸休め的な場面がないと一本調子になってしまうはずでしょう?普通は。
でも、この作品は普通じゃなかったです。
過去の宝塚歌劇の名作の主題歌を、新たなダンスで表現しながらの展開。
こうしてみて振り返ると、あの作品もこの作品も良かったなぁ、としみじみ。
作品だけではなく、上演時間1時間20分ずっと盛り上げ続けた宙組生の実力がとんでもないことになっていたのも泣ける原因の一つでした。
これが本当に9ヶ月間、舞台に立っていなかった人たちなのかしらん、と思うパワフルさ。
特筆すべきは、みんなとんでもなく歌が上手くなっていたことでしょうか。
元々宙組はコーラスがとても綺麗で、もしかしたら宝塚歌劇団で一番コーラスが上手いのは宙組かもしれないと思っていました。
が今日は、コーラスはもちろん、ソロで歌う人たちの声量、音程、音色、余韻、どれもがすごくて、こんなに歌うまさんが揃った組だったっけ?と心底びっくりしました。
個別に書いていたら、字数制限に引っかかりそうなので、厳選して感想を。
基本的に芸名には敬称略で失礼します。
⚫︎まことの愛(『ダルレークの恋』より):瑠風輝
プロローグが終わってすぐ、背景にエッフェル塔が見える場面で、黒いタキシードの紳 士・瑠風輝登場。「まことの愛」を歌いながら銀橋を上手から下手に歩いてきます。
「あ、ラッチマンだ」と思うのだけれど、公演名が出てこない。
本舞台で踊っていた黒いドレスの淑女の一人が前に出てきて「あ、これがカマラね」
天彩峰里さん、痩せましたね。ものすごく痩せたものの、綺麗になっていました。
それにしても瑠風さん、声がよく伸びて、こんなに歌が上手い人だったのか、と驚き。
歌い終わってやっと『ダル・レークの恋』だったと思い出しましたわ。
ちなみにこの、若干胸くそ悪いストーリーの作品は、主演に圧倒的な魅力があってこそ成立します。
私は、麻路さき、瀬奈じゅん、月城かなとのラッチマンを拝見しました。
三者三様、色っぽいラッチマンでしたね。
⚫︎夜霧のモンマルトル(『ウィ・ウィ・パリ』より):桜木みなと
桜木さんも、以前以上に歌が上手くなっていました。
⚫︎夢人(『ザ・レビュー』より):芹香斗亜
イントロが流れてきた瞬間から涙ポロリ。
懐かしすぎる!!
初演の雪組では、ぺいさん(髙汐巴)がフルコーラスのソロをもらっていたのに、途中で「下手くそ!!」と叱られ、導入部分だけ歌うことに変更。残りをシビさん(矢代鴻)が歌うことになったのでした。
下手というのは音程などの問題ではなく表現力の問題だったそう。
単に綺麗に歌うだけではダメな歌なんです。キキちゃんの夢人、良かったです。
このシーンで印象的だったのは、蛇役の鷹翔千空。妖しさ満載でステキ!
初演ではヘビではなく、ターコさん(麻実れい)が黒鳥で、白鳥を演じたダンサー 加奈霞を倒したのではなかったかしら?。
新しい解釈の「夢人」は場面もジャングルに変更されていました。(私の記憶が間違っていたらごめんなさい)
⚫︎BLUE ILLUSION(『BLUE・MOON・BLUE』より):嵐之真
ごめんなさい、私はこれまで嵐之さんを認識していませんでした。
とんでもなく歌が上手くてびっくり。ソウルフル、というのかな。
⚫︎シナーマン(『ノバ・ボサ・ノバ』より):芹香斗亜
シナーマンをキキちゃんが歌うことはSNS情報で知っていました。
あの長い曲を?と思ったら、クライマックスのところをピックアップしたんですね。
迫力たっぷりでした。
⚫︎黒き薔薇(『花詩集』より):真名瀬みら
また歌が上手い人が出てきた!!という感じ。
冒頭にも書きましたが、ソロで歌う人が出てくるたびに「この人、歌が上手いな」
「べらぼうに歌が上手いな」と、繰り返し思うんですよ。
真名瀬さんは声に艶があって素敵。
ここからは懐かしくもノリノリな主題歌が続いて、嬉しくて懐かしくてまた涙。
⚫︎幸福を売る男(『華麗なる千拍子』より)
⚫︎CONGA!!(『CONGA!!』より)
⚫︎サザンクロス・レビュー(『サザンクロス・レビュー』より)
の3曲が特に萌えました。
⚫︎グラナダ(『ラ・グラナダ』より):桜木みなと
⚫︎コルドバの光と影(『哀しみのコルドバ』より):桜木みなと
スパニッシュの場面はズンちゃんが担当。ビジュアルもかっこいい。
コルドバ…の歌唱には、亡き峰ちゃん(峰さを理さん)を思い出し、泣けました。
赤い牛?はどなたがなさっていたのかしらん?
とても印象的でした。
⚫︎ザ・レビュー(『ザ・レビュー』より):亜音有星、大路りせ、山吹ひばり
どこかで聞いたジングルというかイントロ。
あ!ザ・レビューだ!
🎵光の中に夢が踊るよ、という懐かしい歌詞にまたも涙腺崩壊。
初演雪組ピーコさん(高宮沙千)の独特な歌声が脳内で再生されます。
印象的な歌姫でした。
⚫︎アイ・ラブ・レビュー(『ザ・レビュー』より)
ラインダンス。
この歌はジュンコさん(汀夏子)で脳内再生されます。懐かしすぎる。
⚫︎愛の旅立ち(『ザ・レビューIII』より):芹香斗亜
峰ちゃんの歌った愛の旅立ちを芹香さんが歌うのだと、色々な方の初日の感想を読んで知っていました。
もう見る前から胸がいっぱいだったのですが、堂々と胸を張って、豊かな声で歌うキキちゃんにまた涙。
フィナーレも過去の名曲メドレーで、気分が上がりましたわ。
⚫︎セ・マニフィーク(『セ・マニフィーク』より)
⚫︎夢を売る妖精(『夢を売る妖精』より)
⚫︎未来へ(『エクスカリバー』より)
宙組の原点。組長 松風輝が歌い始めたことに、意外性を感じました。
組長の歌が意外と(失礼)お上手なことにびっくり。
私は導入部分を組長さんに任せたことが、これからの宙組に対する斎藤先生の愛情だと感じました。
⚫︎世界に求む(『王家に捧ぐ歌」より)
そして最後は
⚫︎FOREVER TAKARAZUKA(『ザ・レビューII』より)
宙組再スタートについて、色々なご意見があるのは知っています。
失った命が帰ってこないのも真実であり、悲しいことです。
ですが、タカラジェンヌは、というより舞台人は、舞台に立ってこそ輝くのだと今日は本当に実感しました。
9ヶ月ぶりの舞台に立ち輝きを放つ宙組生たちを見ると、公演ができて良かったと思いました。
私はこれからも宙組を含む、宝塚歌劇全部を応援し続けたいです。
まぁ、私の力は微力です。
応援しているのは私ではなく、宝塚歌劇が私を支えてくれていると言った方が正しい。
まさに
永遠の願い 永遠の祈り
TAKARAZUKA FOREVER、 FOREVER
です。
最後に。
全編通して輝いていた新トップ娘役 春乃さくらちゃん。
これからキキちゃんとのどんなお芝居を見せてくれるのか、期待しています。
緞帳が降りた後、もう一度サプライズがあった宙組公演でした。
【追記(2024/06/30)】
大切なことを書き忘れていました。
オーケストラが凄かった!
宝塚歌劇公演の魅力は生オケであること。
他の公演を見るにつけ、每公演生の音で(場面によっては録音もあるけど)観劇できることがどれほど幸せかを噛み締めます。
いつも素晴らしいのだけど、今回のオーケストラの迫力は未だかつて味わったことのないものでした。
宙組を応援するぞ、という意思を耳から感じました。
オーケストラのみなさま、ありがとうございました。
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