第百五十回記念公演 都をどり 鑑賞@祇園甲部歌舞練場 | 茶々吉24時 ー着物と歌劇とわんにゃんとー

今日は祇園甲部歌舞練場にて、令和六年 第百五十回記念公演「都をどり」を拝見しました。

 

私が「都をどり」を見るのは約50年ぶりの3回目。

 

最初は中学1年生の時。

小学3年生から日本舞踊を習っていたこともあり、勉強になるからと生母が連れて行ってくれました。

 

当時の振り付けは、先代の井上八千代さん。

三味線からお琴、鳴り物、出演者あらゆるものが生で、しかも綺麗な舞妓さん芸妓さんが舞い踊るとあって、私は大感激。帰宅するや即 熱い感想を書き連ね、歌舞練場宛に送ったのでした。

 

なんとその感想が、翌年の「都をどり」のパンフレットに掲載されることになりまして、翌年はご招待いただき、2年連続で拝見したのでした。

 

※思い出したので書き足し。

 私はこの時「舞妓さんになったら ずっと日本舞踊を続けられる!!」と思い立ち、

「舞妓さんになりたい」と言い出したのでした。

 父から「あのな、舞妓さんは日本舞踊だけ踊っていたらいいというもんじゃない。

 いろんな苦労があるんだ」と怒られた上、当時は京都出身の人しか舞妓さんになれなかったので、諦めたのでしたよ。

※書き足しおわり。

 

あれからほぼ半世紀。

今回縁あってお誘いいただき、喜んで伺いました。

 

歌舞練場に到着。

 

 

左奥、建築中の建物は帝国ホテルで、2026年春に完成するそうですよ。

 

都をどりが始まったのは明治5年(1872年)。官業博覧会の催しとして開催されたのが始まりで、以後、毎年4月1日から30日まで、京都祇園甲部歌舞練場で開催されています。

京都に春を告げる行事として定着した「都をどり」の記念すべき150回目を拝見できるとは、嬉しいことです。

 

毎年、オリジナルの公演を開催していまして、今年の演目は『源氏物語』を題材とした「源氏物語舞扇」です。

 

 

今日の京都は最高気温が26℃の予報でした。夏日?!

 

桜はかろうじて残っていて、風が吹くたびに花びらがひらひら。

美しかったです。

 

 

公演が始まるまで、別棟にてお抹茶を接待していただいたり、庭園を拝見したり。

 

 

 

お茶席では写真撮影NGでしたので、映像はありません。

舞妓さんが二人、部屋の中のステージでお茶を立てておられました。

毎日ローテーションで、今日は豆結さんと華奈子さんが担当されていました。

 

和菓子が乗せられていたお皿はお土産として持ち帰らせてもらえます。

 

 

裏に「都をどり」と書かれています。いい思い出になるワ。

 

お茶席のある別棟には、過去の「総をどり」のお衣装が飾られていました。

これは平成元年(1989年)のお衣装。

着物の名前は「蝶舞う」帯は「若松亀甲」。

 

こちらのお衣装は平成31年(2019年)のお衣装。

着物は「瑞雲に雪輪草花文」、帯は「小槌に分銅」ですって。

 

今年の「総をどり」のお衣装はこちら。

着物は「御所車のある景」、おびは「栄雅菱華文」。

裾模様は年によって異なりますが、胸元に桜の柄は毎年同じなのかもしれませんね。

 

変なのが映り込んでいますが気にしないでください。

 

いざ客席へ。

 

おかげさまで大変見やすい前列をご用意いただき、ありがたい限り。

 

 

ここから先は撮影NG。

言葉だけでレポートします。

 

まずは声高らかな「みーやーこをどりはァ よーいやさぁ!」、そこに柝の音(拍子木)がチョーンとなって舞台の照明がパッとつく、いわゆる「チョンパ」での開幕。

 

昔見た時は「よーいやさぁ」の部分の声が高すぎて「よーいやキャー」に聞こえた記憶があるのですが、今日は普通に「よーいやさぁ」に聞こえました。😆

 

『源氏物語舞扇』は全部で八景。

 

第一幕 置歌

第二幕 多賀大社梅花香

第三幕 夕顔垣根納涼

第四幕 葵上

第五幕 須磨明石

第六幕 大原野神社紅葉彩

第七幕 雪景色鷺舞

第八幕 歌舞練場桜揃

(プログラムから引用)

 

都をどりは、踊り手はもちろん、楽器演奏も全て女性が担当します。

第四幕の「葵上」のみ浄瑠璃であとは長唄でした。

女性が浄瑠璃を語るのを聞くのは初めてで、とても新鮮でしたし、三味線、笛、太鼓、鼓などの生演奏を見ることができるのは本当に贅沢。

陰での鉦、お琴の音色にもうっとり。

私は日本舞踊を習わせてもらっていたし(一応名取です〜)、高校大学時代は箏曲部だったので和物が大好きなのですよ。最高の時間でした。

 

舞踊に関していうと、まずは衣装にうっとり。

彩り、意匠、全てが素敵。

総をどりでみなさんが手にしていた桜と柳をあしらった団扇の色合いの美しいこと。

「夕顔垣根納涼」の場面では、着物の裾に夕顔があしらわれ、帯の柄は「源氏香」。洒落てますわぁ。

さすが京都どすえ。

 

また、舞台転換の早さや工夫にも驚きました。

特に須磨明石の場面の雷⚡️には、人工物だと分かっていてもドキドキしてしまいました。

歌舞練場は上手下手両方に花道があり、花道の付け根にはすっぽん(せり)、本舞台上手にも地方さん専用のせりがあり、素晴らしい舞台だなと感心しました。

 

最後に演者さんに関して。

同じようなカツラ、お揃いの衣装を着ていても、可愛い感じの方、クールビューティータイプ、貫禄のある方、いろいろな個性が滲み出ていて、華やかなことこの上なし。

お役がついている方たちも、それぞれ魅力的です。

 

私が特に惹かれたのは、落ち着いた佇まいでいながら舞台をピッと締めているように見えた美帆子さん。可憐な美羽子さん。そして愛らしい まめ樹さん。

あー。私が大金持ちだったら、彼女たちをお座敷に招いて、お座敷遊びがしてみたい。

近くでいつまででも佇まいを拝見していたい〜。

 

50年ぶりに拝見した「都をどり」にすっかりハマりそうな予感。

お誘いいただきまして、ありがとうございました。

本当に楽しかったです。

 

 

おまけ

 

観劇後、祇園やま岸さんに移動して贅沢なランチタイムを過ごしました。

それについてはまた改めて。

 

私はせっかく京都に来たので、その後ちょいとお買い物をしました。

足が疲れたので四条河原町の「雲の茶カフェ」で一休み。

 

 

夫にはお土産としてジュレを買って帰りましたよ。

 

 

フルーツがゴロゴロ。おいしそー。

 

京都を満喫した1日でした。

楽しかったー!!

 

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