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19:45から配信された 星組 愛月ひかるさんのディナーショー
『All for Love』を拝見していたのです。
会場は宝塚ホテル。
私は、今年5月に宝塚を卒業された 星組の男役
隼玲央さんを応援しておりました。
その隼くんが2019年5月に星組全国ツアー『アルジェの男』に出演した際、
専科におられた愛月ひかるさんがジャックとして出演されたのを拝見し、
その堂々とした男役ぶりに強烈な印象を受けました。
その後、愛月さんが星組に配属になったとき、
すごく嬉しかったのですよ。
ということで、この度の星組公演『柳生忍法帖』『モアーダンディズム!!』で
退団される愛月ひかるさんのディナーショーには注目していました。
でもチケットが取れないだろうと諦めていたのに、
ライブ配信で拝見できるなんて!
良い時代に生きていて良かった良かった。
拝見した感想を簡潔にまとめると、
「愛月ひかるさんがいかに宝塚歌劇を愛しているのか、
痛いほどに伝わってきました」
に尽きます。
これまでのタカラジェンヌさんのディナーショーといえば、
ご自分が出演した思い出の宝塚歌劇ナンバーのほか、
ジャズやオールディーズ、スタンダードナンバーなども交えて
編成されていたように思います。
(過去のタカラジェンヌディナーショー
全部のセットリストを確認したわけではありませんので、
間違えていたらごめんなさいね)
ところが、退団を控えた愛月さんのディナーショーは、
宝塚歌劇ナンバーのみ。
しかも、ご自分が出演した思い出の作品だけでなく、
ファン時代、客席で胸ときめかせてみた作品の歌、
感銘を受けた歌を、ぎっしり詰め込んだ、
「100%宝塚」な構成だったのです。
●オープニング
・望もうと望むまいと/『不滅の棘』
真っ白ふわふわファー付きロングコートで登場。
綺麗!
花組の初演も、愛ちゃんの再演でも、
この作品を見ていないことは私にとって大変な損失だったな、
そう思っています。
●宙組メドレー
・Passion 愛の旅/『Passion 愛の旅』
・NICE GUY!!/『NICE GUY!!』
・HOT EYES!!/『HOT EYES!!』
・銀河の覇者/『銀河英雄伝説』
・ダンシング・フォー・ユー/『ダンシング・フォー・ユー』
・エジプトは領地を広げている/『王家に捧ぐ歌』
・幸せの鐘の鳴る日/『誰がために鐘は鳴る』
・美しき人生/『美しき生涯』
・華やかなりし日々/華やかなりし日々』
・手をのばせば/『モンテ・クリスト伯』
・SANCTUARY/『SANCTUARY』
・フリーダ/『不滅の棘』
私は大空祐飛さんがトップの頃の宙組は
結構一生懸命見ていたので、懐かしいナンバーもあり、
とても嬉しかったです。
さて驚いたのは次のコーナー
●星組『花の業平』より
・桜木の歌
・忍の乱れ
・残り香
あれれ?
『花の業平』は2001年の星組公演。
その頃 愛月さんは古巣宙組どころか、
宝塚音楽学校にも入学していないはず。
そう、私はここに至って初めて、
このディナーショーは、よくある選曲ではないのだなと
悟ったのでした。
私は当時、星組にいらした椿火呂花さんが大好きで、
星組には相当熱を入れて見ていました。
しかも『花の業平』は紫田侑宏先生の素晴らしい作品で、
歌も素敵なものばかり。
まさかこの歌を今日聴けるとは!
感動でいっぱいになりました。
愛ちゃん、ありがとうございます!
飾り付きの白い燕尾服の上から、
薄紫色の薄絹を羽織っている愛ちゃんは
それだけで日本物の風情を醸し出していて、美しい!
やりたい役の一つが『花の業平』の藤原基経だったんですって。
渋い!
そしてもし実現していたら似合っていたことでしょう。
●ファンの方からご希望が多かったナンバー
・愛と死の輪舞曲/『エリザベート』
・いつか/『ロミオとジュリエット』
・さよならは夕映えの中で/『風と共に去りぬ』
・朝日の昇る前に/『華麗なるギャツビー』
トート閣下、レット・バトラーは、脳内で勝手に再現できるくらい、
似合うだろうなぁと思います。
華麗なるギャツビーには、ちょっと意表をつかれました。
●愛月さんがファン時代の星組メドレー
・ネオ・エゴイスト!/『魅惑II』
・美麗猫/『美麗猫』
・夢は世界を翔けめぐる/『夢は世界を翔けめぐる』
わーん!
愛ちゃん、何度も言いたい、ありがとう!
美麗猫と書いて、ミラキャット。
この曲を選んでくれるなんて。
嬉しいよう。
●フィナーレ
・愛!
・この愛よ永遠に FOREVER TAKARAZUKA
・愛の旅立ち
フィナーレは愛ちゃんは歌わず、ダンス中心。
黒燕尾に赤いバラ一輪持って踊る愛ちゃん、
もしかしてこれは紫吹淳さんの再現かな?
(違っていたらごめんなさいね)
今日の衣装はどれも素敵でしたが、
男役の基本、黒燕尾姿は私の好みとしては今日一番でした。
綺麗!!
●アンコール
・熱愛のボレロ
シメさん(元星組トップスター 紫苑ゆう)の熱唱に感動した愛ちゃんが
いつか歌いたいと思っていたナンバーなのですって。
壮大な、男役としての大きさを要求される歌で、
宝塚愛がぎっしり詰まったこのディナーショーを締めくくっておられました。
サポートメンバーとして出演している
星組のひろ香祐さん、音咲いつきさん、小桜ほのかさん、蒼舞咲歩さん。
歌にダンスに大活躍でした。
それ以上に面白かったのがトーク。
特に岡田敬二先生の作品『ダンディズム』のある場面の振り付けを
愛華みれさん、紫吹淳さん、真矢みき(当時)それぞれになりきって
ものまねしてくれた ひろ香さん、最高すぎました。
また、フィナーレナンバーでの「僕のこの愛」をソロで歌った音咲さん、
娘役さんの音域から男役の音域まで幅広く、上手い上に男前で、
痺れました。
音咲さんの歌で、舞台中央では愛ちゃんと小桜さんのデュエットダンス。
ラストに、愛ちゃんが小桜さんをリフトしたのだけれど、
その高いこと!
ほとんど肩の上に担ぎ上げていました。
それだけではなく、ぐりんぐりん力強く回る回る(回す回す)。
もしかして小桜さんは花の精か何かで、
全く重さがないんですか?と思うくらい、軽々と、優雅なリフト。
こんな力強くもエレガントなリフトは、
マリコさん(元星組トップスター 麻路さき)以来だと思うわ。
そして蒼舞咲歩さんは、目を潤ませながら
このディナーショーに選抜された経緯を語ったのが印象的。
なんでも、お稽古場での蒼舞さんをご覧になった愛ちゃんが
その溌剌としたアピール力に感心してご指名になったのですって。
アンコールも終わり、ニコニコだったみんなが、
涙ぐみながら愛月さんへの感謝や、
その背中から学んだことなどを語るうち、
愛ちゃんもポロポロ涙、涙。
「(大劇場の)千秋楽でも泣かなかったのにね」と。
きっと、ファンの皆さんも涙だったことでしょうね。
私は宝塚歌劇のファンだけれど、
客席から見て無責任にああだこうだ言っているだけ。
お気楽なものです。
愛月ひかるさんは、本当に宝塚歌劇が大好きで、
愛していて、そしてご自分がその中にいて、
愛する宝塚をもっと良いものにしよう、
愛する男役をもっと高みに登らせようと
今日まで精進してこられたのですね。
素晴らしいわ。
男役に完成形はない、
東京の千秋楽まで磨き続ける、
とおっしゃっていました。
東京の千秋楽もライブ配信があるかな?
見届けたいです。
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