昭和歌謡あれこれ Vol.66 杉山清貴&オメガトライブ『SUMMER SUSPICION』 | 茶々吉24時 ー着物と歌劇とわんにゃんとー

私がパーソナリティを務めさせていただいている

エフエムあまがさきの番組

「昭和通二丁目ラジオ」木曜日。

昭和の歌をお送りする番組です。

 

今この歳になって聞くと面白い「昭和の歌詞」を

番組内で深堀りするコーナ。

時には、この頃めったに聞くことがないけれど、

個人的に大好きな曲、名曲と思っている歌に

スポットを当てる時間です。

 

昨日は、杉山清貴&オメガトライブの『SUMMER SUSPICION』

を深掘りしました。

 

『SUMMER SUSPICION』は1983年4月にリリースされた

杉山清貴&オメガトライブのデビュー曲です。

 

詳しく深掘りする前に、結論から先に言うときます。

「運転中、ごちゃごちゃ話しかけたら危ないで!!」

 

 

では歌詞を見てまいりましょう。

 

『SUMMER SUSPICION』

      作詞:康珍化 作曲:林哲司

 

 なぜ外したのさ 僕があげた 銀の指輪 いつ

 Highway ハンドル持つ 細い肩が 震えてたね

 急に ウィークエンド ドライビング

 

 I can't say 夏が来て 愛は乾くのさ

 僕と誰を くらべてるの

 つのる ジェラシーに 灼かれて

 You can't say 醒めた分 つくる優しさが

 もっと僕を 苦しめるよ

 My Summertime Love Suspicion

 

 ただ 言葉もなく走る都会

 スモールライト だけで 夜に飛び込む

 

 I can't say これ以上 何が 聞けるのさ

 君はまつげ ぬらしながら

 愛の迷路へと アクセル

 You Can't say なにもかも夏の悪戯と

 僕に笑いかけておくれ

 こんな気持ちじゃ 気が狂いそうさ

 "Tell Me Why, Tell Me Why"

 

 I can't say 夏が来て 愛はひびわれる

 僕と誰を くらべてるの

 つのる ジェラシーに 灼かれて 

 You Can't say なにもかも夏の悪戯さ

 君はまつげ ぬらしながら

 愛の迷路へと アクセル

 

 I can't say 夏が来て 愛はひびわれる

 僕と誰を くらべてるの

 つのる ジェラシーに 灼かれて 

 You Can't say なにもかも夏の悪戯さ

 君はまつげ ぬらしながら

 愛の迷路へと アクセル

 

サスピションとは疑惑という意味。

夏の疑惑というタイトルですね。

この歌世界の舞台は車の中。

夜のドライブです。

微妙なのは、女性が運転しているという事実。

 

今は運転免許を取得しない若い人が増えているんですってね。

昭和の時代には免許が取れる年齢になったら、

モテたい男子は何はともあれ免許を取り、

車を手に入れたものなのに。

 

カッコいい車の助手席に彼女を乗っけてデート。

これが王道だった時代に、

彼女が運転して、彼は助手席に乗っているわけです。

 

そして車に乗り込むなり発する言葉が「なぜ」。

いきなり鬱陶しい展開です。

 

おそらく国産車。色は赤かな。

助手席に座って、ふと横を見たら彼女の左手が見える、

細くて綺麗な指に、指輪がない!!

僕のあげたシルバーのリングがない!!

「なぜ?!いつ?!」

質問の連発です。

 

この男性、割と気が短いというのか、

結論を急ぐタイプなのね。

ちょっと落ち着きましょうよ、と言ってあげたい。

 

そもそも週末の夜、急にドライブしましょうと呼び出された、

それ自体が異例のことだったんじゃないの?。

彼女は何か言いたいことがあって呼び出したのよ。

それなのに、乗るなり

「僕のあげた指輪はどうした?!

 なぜ外しているの?!いつ外したの?!」

 

彼女は言おうと思っていたことを飲み込み、

思わず涙ぐんでおります。

肩も震えちゃって、高速道路を走っているのに、

危ないったらありゃしない。

 

彼女が言いたかったのは、きっと別れ話でしょう。

それは彼も、認めたくないけどわかっている。

誰かと比べられていると思うと、

ジリジリ胸を焼かれて、たまらない気持ちになっているのです。

 

そこからは二人に会話がなくなります。

でも彼女はすっかり動揺。

夜なのにスモールライトだけって、危なすぎる。

ちゃんとヘッドライトをつけましょう!!

 

前方をちゃんと照らしていない上に、

彼女は涙目でアクセルを踏み続けております。

 

なんどもいうけど危ない!

視界不良で事故を起こすよ。

 

 

ここまで来て彼は事実と対面したくなくなり、

壊れ始めます。

 

「夏のいたずらだと言ってくれ」から

「これは夏のいたずらだ、そうに決まっている!」と

変化していっております。

 

しかし彼は、彼女の心変わりが ひと夏の過ちだったとしたら

許せるんでしょうか。

もう一度自分のことを好きだと言ってくれたら

以前通り付き合えるんでしょうか。

 

Tell Me Whyと言っていますから、

彼女の心が変わった理由がわかれば、

それを改善したい、そうすれば元に戻れると思っているのかなぁ。

 

もう一度最初に戻りますが、

このドライブ、彼女が運転していて、

彼は助手席でひたすらウジウジいうております。

昭和の時代の価値観でいうと、

かなり情けない状況ですよ。

 

この二人、この後どうなると思いますか?

私はね、彼の熱心さ(しつこさ)に負けて

一旦よりを戻すと思います。

そして冬に再び危機を迎える、

それが『ガラスのPALM TREE』だと思うのです。

同じく康珍化さんの作詞、林哲司さん作曲ですし。

 

『ガラスのPALM TREE』の深掘りはこちら。

  ↓

昭和歌謡あれこれ Vol.36 杉山清貴&オメガトライブ『ガラスのPALM TREE』

 

 

こういうねちっこい男性とは付き合いたくないなーと思いつつ、

杉山清貴さんの素晴らしい声と、内容のギャップが逆に魅力的で、

私はこの歌がかなり好きです。

それではお聞きください。

Youtubeにアップしてくださった方、ありがとうございます。

  ↓

Youtube杉山清貴&オメガトライブ『SUMMER SUSPICION』

 

 

 

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