浦和のホームゲームで、一部のサポーターによって差別的な言葉を含んだ横断幕が掲出された件で、
Jリーグはクラブに対する処分を発表しました。その内容、なんと無観客試合でのホームゲーム開催。
これはJリーグ史上初めてのこと。なんとも重い、厳罰処置です。事態の深刻さを思い知らされました。
無観客試合とは、営業面でのマイナスももちろんですがそれ以上に選手、関係者、サポーターにとって
精神的につらいと思います。選手はお客さんに見せるためのサッカー選手なわけですから、無観客と
なると、これは極端な例えで言えば「川原の草サッカー」と同じということです。これを厳しい思いで
受け止めないプロ選手などいないと思います。クラブスタッフにとっても自分たちの存在を否定されるに
等しいと言えるのではないでしょうか。またサポーターも、週末の楽しみを奪われ、自分たちのチームが
そんな苦しい思いをしているのをただじっと耐えて待つしかないということは、つらく悲しいだろうな、という
風に思います。無観客試合はあえて関係者の心に傷を作る=罰を与える厳罰と捉えています。
この事件は直接的には浦和の問題なのですが、浦和だけの問題とは思えなくて、こういったことはどの
クラブにも起こり得ることだと思います。不特定多数の人間が集うスタジアムは、そのまま社会の縮図的な
場所でもあるからです。誰かが何かを言ったり、掲示したりすれば、同じ結果が待っているのです。
そういう意味で、浦和は運が悪かった、という風にも言えると思います。クラブ発表の経緯を見ると、当該
サポーターに向けて警告もし、受け入れられず、問題の横断幕は掲出されたまま時間だけが経過して
しまったと。結果がこれです。すべてのサッカー関係者は、この事件から学ばないといけないと思います。
我が身のこととして、今後気をつけていきたいです。
また差別の問題ですが、差別はいつもそこらじゅうにあって、だからこそ気をつけないといけないと
思います。差別化、区別、そして差別。言葉は違いますが、そのニュアンスの違いというものは
微妙ですし、明確にこれらの言葉を使い分けて「これは区別」、「これは差別、よくない!」と言うことなど
できるでしょうか。電車に乗っていて中国人の観光客グループが、大声でしゃべりながら乗り込んできたら
どう思うでしょうか。それが日本人、若者、女性ではどうでしょうか。何かを感じた瞬間に差別になるの
でしょうか。そうだと思わなければいいのでしょうか。答えのない、主観にも根ざす難しい問題でしょう。
しかし、まさか日本、Jリーグで無観客試合なんていうことが起こるとは思いませんでした。
Jリーグは世界に誇れる平和なリーグだったのですが…。もっとも、今回の処分はFIFAに対する日本の
サッカー界の意思表示という側面もあるようです。FIFAは人種差別には厳しく方針を打ち出しており、
ヨーロッパではもっとたくさんの差別事案が起こっているのは周知の事実です。ただ日本でこういったことが
表面化して問題となった事案は初めてですから、その分厳しくふれたということはあると思います。
時間が経てば、この件も沈静化して、「一部の人間が起こしたこと」と認識も正常化していくでしょう。
しかしこの週末としばらくの間は、「Say NO to Racism」にしばし思いをめぐらせたいと思います。
サッカー、スタジアムは社会の縮図。人生の縮図。あらゆることが起こると改めて思い知りました。
浦和のサポーター、そして無観客の対象試合となってしまった清水のサポーターには気の毒に思います。
と同時に、いっしょに支えていこう!という風に思います。
You'll never walk alone.すべての人が、一人ではないので。



