


いえ、試合は3-3のドローだったんですが、何しろGKのミスからの失点で締まらない内容でしたので。
つい権田の印象が強く残ったというわけでございます。
【前半、ハイプレスで鳥栖が東京を圧倒。】
前半、東京の出来はひどいものでした。それというのも、鳥栖のハイプレス戦術に見事に捉えられて
しまったから。マッシモ(相手の監督)がどう考えてそれを行ったか真意は分かりませんが、未完成な
チームがハイプレスで後手を踏み、押しこまれるという展開は大宮戦と同じでした。その苦しい流れに
拍車をかけたのが、立ち上がりのPK。森重がうかつに相手FWに体を当てにいって、あっさりとPKを
取られてしまったのでした。前半3分の出来事です。時間帯を考えても、慎重に対応するべきでした。
スタメンの用兵で言うと、この日はボランチの高萩が負傷欠場、代わりを務めたのは田邉草民でした。
草民は持ち味の攻撃のリズムを作るパス&ムーブを見せてくれましたが、サイドに運んでも前に入れても
そこから先が鳥栖の封じ込め作戦にやり込められて打開できず。苦しい状況を打開することはできません
でした。大久保に関してはほとんどパスも入らず、シュート以前の問題といった感じ。苦しかったです。
【ウタカで逆転!見せつけた個の力】
ハーフタイムでさっそく選手交代。永井に代えて東慶悟も、うまくいかず。流れを変えたのはやはり、
ピーター・ウタカでした。田邉に代えて58分に出場すると、チームとしても反抗に転じます。同点弾は
70分。阿部が中央から自らサイドに持ち出し折り返したクロスを、待っていたウタカが「首でねじこむ」
ヘッダーで冷静にコースを突いて流し込みました。お見事!同点!!ここから試合が一気に動きました。
【両軍ミス、ミス、ミスのオンパレードで終わってみれば大味3-3】
勢いを増した東京、相手へのプレッシャーも増し、サポーターも元気を取り戻し、一気に鳥栖を飲み込みに
かかるかのようでした。次のゴールはGKのミスから生まれたもの。権田がキャッチミスしてこぼしたボールを
橋本が蹴り込んで東京が逆転に成功します。ゴール裏は権田に「やっちゃった!」の大歓声。相手方に
回った権田に、お決まりの洗礼を浴びせます。
さらに権田の不幸は続き86分。ロングボールを追いかけるウタカ、マークに着いて一緒に自陣に向けて
走った相手DF、権田も前に出てきて…交錯する瞬間、DFがボールをすらすように頭で触ったのでした。
ボールは権田の脇をすり抜け、さらにDFからも遠い位置へ。追走していたウタカが難なく拾い、無人の
ゴールへ流し込んで3-1。試合はここで決まったかと思われました。ゴールの一分前、篠田監督は
中島翔哉に代えて吉本をピッチに送り込んでいます。権田の動揺を誘うためではなかったでしょうが、
結果的に個の守備的な采配が後半の同点劇を呼び込むのだから、ミスと言って差し支えないでしょう。
3点目の直後だった88分、ロングボールの処理で東京GK林がボールをこぼし拾った鎌田に、これまた
空いたゴールに蹴り込まれて一点差。ザワつくスタジアムが鎮まるより早く、鳥栖の変態ゴールが決まる
のでした。チョ・ドンゴンがロングボールから豊田が落としたボールを、ゴールを背中に受けると見せて
フリック&ターン!…の、ターンをするより前にその足先で背面に浮かせたボールが勢いよく、GK林の
頭を越えてそのままゴールに入ったのでした!不思議なゴールでしたがお見事!!かくして、ミス多く
大味なシーソーゲームは、3-3のドローで決着したのでした。
【やはりチームは未完成。攻撃の形が見えるまでは戦術ウタカか】
東京としては、正直勝てる試合を落としたと言えます。最後のカードは吉本だったのか?とやや疑問が
残るところです。また試合運び以外にも、そもそも鳥栖に押し込まれて何もできなかったという点では、
ホーム大宮戦、アウェーガンバ戦と同じで、依然チームが未完成であることを印象付けました。これで
ウタカがいなかったら?と思うと恐ろしいです。しばらくはウタカに頼りながら、やはり本筋である大久保を
軸とした攻撃の形の構築を図っていくというのが当面の目標になりそうです。来週は札幌、そして浦和戦
へと続いていくわけですが、まずは札幌で、良い形で気持ち良く嘉人に点を取ってほしいと思います。
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2017年4月1日(土)16時KO 味の素スタジアム
東京 3-3 鳥栖
【得点】ウタカ(2)、橋本
【東京】林、室屋・森重・丸山・太田、田邉・橋本・永井・阿部・中島、大久保嘉人
交代は永井→東慶悟、田邉→ウタカ、中島→吉本




