「雨に消えたジョガー」(松任谷由実)

 

 

温かい朝靄が雨になる

眠った通りを響かせ

うつむいたランナーが現れる

 

一昨年の夏休み

あの人のタイムをおどけて測った

彼は今駆けている

シーツの闇を

 

病気の名前はミエロジェイナスロイケミア(白血病)

図書館の椅子はひどく冷たく

できるなら肩を寄せ走りたい

雨に消えて

 

彼だけ知らない

なぜみんなが気遣うか

もうすぐ一人でボートに乗るの

 

去っていくオレンジのトランクス

やっぱり違う人なのね

過ぎた日の幻を見ていたの

 

できるなら肩を寄せ

走りたい

雨に消えて

 

 

+++++++++

 

作家のエリカさんが亡くなられました。

去年の9月から癌の闘病中でした。

病気や闘病のことを詳しくブログに書いていらっしゃいました。

 

この記事、エリカさんがもう長くないのかもしれないと感じて涙が止まらなかった。お会いしたこともないのに。

 

著書を読み、ブログを読むだけだったけれど。

 

 

 

コモンるみさんのブログで他界を知りました。

 

 

エリカさんの最後の記事。

これを投稿された5月24日の二日後に亡くなられたそうです。

 

その一つ前の記事5月4日

 

 

「今までありがとう」

なんてもう会えないのを予感させる題名で

オンラインサロンも閉じられた。

 

 

それから「エリカさん」で検索して

エリカさんが他界されたことを書いていらっしゃる知らない方の記事を探しました。

 

 

だいじなお話、エリカさん、5月26日に旅立たれたとのこと、最後のブログ更新から2日後

 

美しく強く颯爽と生きていたエリカさん

癌の闘病で髪の毛がなくなった姿もUPされて

いつも笑顔で。

 

エリカさんの記事でおしゃれなベレー帽つきのウイッグがあるのを知りました。私がもしもいつか癌の闘病をする時にはこれを買おうと決めました。

 

 

毎回記事の最後には

 

 

がんでも、強く美しく
いつも明るく笑顔でいたい。

闘病中のみなさーん
一緒にがんばろうね!

 

 

 

と必ず書いていらっしゃいました。

 

 

最後の最後の記事には

 

文章の最後には

 

Love, Erica

 

 

と。

 

 

私は闘病してらっしゃるエリカさんに

 

「そんなに頑張らないでくださいーーー。

苦しい闘病されているのにいつも明るく元気になんて

無理ですよーーーー涙」と

 

思っていました。

言いたかった。

苦しいのに痛いのに。悲しいのに。

 

私なら無理だと思ったから。

 

でも、エリカさんはきっとできたのでしょう。

最後まで。

 

そして最後の力を振り絞って

あの記事を書かれてUPされたのでしょう。

だからあの記事を読んで泣けました。

きっともう新しい記事は投稿されない気がしました。

 

 

エリカさんのような闘病は、私にはとてもできない。

きっと挫けそうだと感じてしまいます。

そのくらい、辛そうな描写はありました。

 

 

そんなに頑張らないで〜

きっと神様はエリカさんの味方だから。

きっとまた良くなるからと

祈っていました。

 

 

エリカさんは頑張っても頑張らなくても

きっとまたNYで強く美しくお仕事されるのだと

信じたかった。

復活してさらに輝くのだと思ってました。

 

 

でも病には勝てなかったようです。

いや、病とは勝負するものではないですものね。

 

 

命の長さはその人の人生の価値には関係がないですし。

 

エリカさんの癌がわかったのはわずか去年の8月か9月

 

 

 

 

最後、きっと痛くて苦しくて辛かっただろうなと想像します。どんなにお薬を使ってもとれない痛みがあるんだろうなと。

 

エリカさん、今は痛みがない世界にいらっしゃいますか。

ずっと笑顔なんでしょうね。

 

 

私はお会いしたこともないのに泣けてしまいます。

 

 

エリカさん、ありがとう。

エリカさん、著書は引っ越しの時に処分してしまったのですが、再度また読みます。