【お知らせ】
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こんにちは。血液内科スタッフKです。

 

2月24日~25日に神戸で開かれた、第38回日本がん看護学会学術集会に参加したので、そのご報告になります・・・と言っても、2月23日が病院の当直だったため、当直明け→帰宅→休息→神戸行きという強行軍で、出席できたのは最終日の一部でした(残念!)。

 

 

今回は当科の患者さんが多く入院されている南3A病棟の看護師による演題発表がありましたので、そのセッションに参加するのが主な目的でした。

 

悪性リンパ腫とともに生きる高齢男性患者の思いを大切にした家族への代理意思決定支援ーエンド・オブ・ライフに焦点をあててー

 

という演題で、悪性リンパ腫の病状が進行してご自身での意思決定が困難になっていく中、ご家族による代理意思決定やアドバンスト・ケア・プランニング(ACP)に看護師目線で多職種と連携してどのように関わったか、という事例報告を行いました。

 

演者の看護師は学会発表自体が初で、しかもオーラルセッションという大役でしたが、発表も堂々としていましたし、質問にも適切に答えられていて、立派な発表になったと思います!お疲れ様でした。

 

看護系の学会に今回はじめて参加したのですが、一般的な医学研究のように数値化や比較が難しい看護という分野で、どのように看護師が研究に取り組んでいるのかの一端を知ることが出来て、大変興味深かったです。医学研究が理系とすると、非常に文系的というか、インタビューやアンケート調査に基づいて課題を可視化・分析していくフィールドワーク的な手法(心理学がベースなんでしょうか)は非常に新鮮に感じられ、自分の今後の取り組みにも活かしていきたいと思いました。

 

さて当院からはもう一つ、外来化学療法室からの発表もありました。演題はこちらです。

 

がん薬物療法を受ける患者・家族に対しての電話相談の実態調査

 

2024年の診療報酬改定で、「外来腫瘍化学療法診療料1」の施設認定に「専任の医師、看護師、または薬剤師が院内に常時1人以上配置され、患者から電話等による緊急相談等に24時間対応できる連絡体制が整備されている」という条件が追加されました。

 

人手不足が叫ばれる昨今、専任スタッフが24時間常駐するというのは、都市部の大病院はともかくとして地域の病院ではなかなかハードルが高いのではないかと推察します。そんな中、当院ではがん集学治療センターが開設された2004年から看護師による24時間体制の電話相談が行われてきました。これは、がん集学治療センターに院内の化学療法を集約し、全科の化学療法に対応出来る看護師が常に病棟にいるという当院の大きな強みだと思います。

 

今回の発表は、その電話相談の実態を調査するという内容で、患者さんの予約外受診減少につながったなどの効果が発表されていました。

 

短時間の参加でしたが、個人的に学びの多い学会出張になりました。これからの診療や研究に役立てていきたいと思います!

 

おまけ

 

 

学会前日に食した、トマトとクリームチーズの前菜的な何かです。