【お知らせ】
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こんにちは。血液内科スタッフKです。

 

今回はBMTのCorrespondenceからなのですが、日本造血・免疫細胞療法学会の移植レジストリのデータを利用して、DLBCLに対するASCT前処置別で治療成績をみた後方視的解析をご紹介します。

 

Comparison of MEAM, MCEC and LEED high-dose chemotherapy followed by autologous stem cell transplantation in relapsed/refractory diffuse large B-cell lymphoma: data from the Japan Society for Hematopoietic and Cellular Therapy Registry

Koresawa-Shimizu R et al, Bone Marrow Transplant 2024, doi: 10.1038/s41409-023-02118-w

 

海外でDLBCLに対する高用量化学療法併用自家末梢血幹細胞移植(HDC-ASCT)の前処置としてはBEAM療法などが広く行われているのですが、日本ではcarmusutine(BCNU)が未承認のため、その代替レジメンとしてcarmusutineをranimusutine(MCNU)に置き換えたMEAM療法が行われることがあります。その他、施設や研究グループによるのですが、MCEC療法やLEED療法が日本ではメジャーな前処置だと思います。これら3つの前処置の優劣について検討した大規模な試験はありませんでした。本論文では日本造血・免疫細胞療法学会(JSTCT)レジストリに2004年から2016年に登録されたHDC-ASCT症例2,280人を後方視的に解析したものになります。CAR-T細胞療法がHDC-ASCTを塗り替えてしまうか?という時代に日本国内での一つの区切りとなる報告だと思います。CorrepondenceでAbstractがないため、詳細な内容をこの場でお伝えすることが出来ないのですが、なかなか興味深い結果が出ておりましたので、読める環境の方は是非御一読ください。

 

おまけ

 

 

近年、年末年始はおでんを煮込んで食べることが多いのですが、2023-2024年のおでんになります。練り製品が苦手なので練り製品抜き、牛肉が高かったので豚スペアリブと肩ロースにして好きな材料だけ入れて作ったら、おでんではない何だか美味しい煮込み?になりました。具材のチョイスって大事だなと思った正月でした。