こんにちは。血液内科スタッフKです。

内科認定医出題予想の2回目になります。今回は過去問研究です。

受験生の皆様はご存知のことと思いますが、内科学会HPにて過去10年の問題(抜粋)が公表されておりますので(要ログイン)、そちらを基に検討いたしました。
http://www.naika.or.jp/nintei/exam/mondai/

受験生の皆様は内科学会員でしょうから、各自ログインしてご覧になってください。会員専用ページですので内容の詳細は控えさせていただきますが、出題された疾患を列挙してみます。赤字はスメアもしくは病理組織像が出題されたものです。

★出題3回
慢性骨髄性白血病(CML)多発性骨髄腫(MM)/MGUS、鉄欠乏性貧血

★出題2回
ホジキンリンパ腫(HL)、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、偽性血小板減少症

★出題1回
無顆粒球症、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病全般、急性前骨髄球性白血病(APL)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(PhALL)、濾胞性リンパ腫(FL)、胃悪性リンパ腫、菌状息肉症(MF)、サラセミア、鉄芽球性貧血、溶血性尿毒症症候群(HUS)、血友病A、第7因子欠乏症、フォン・ビルブランド病(vWD)

★疾患以外に出題されたテーマ(それぞれ1回ずつ)
リツキシマブの適応疾患、急性骨髄性白血病の予後予測因子、末梢血スメアの基礎、ハプトグロビンが低下する疾患、輸血後GVHD

…だいたいこんな感じになりました(分類は若干適当です)。

この過去問抜粋がどの程度本試験の出題分布を反映しているかは分かりませんが、血液疾患の中でも比較的common diseaseが重要視されている傾向のようですね。もう試験直前ですので、稀な疾患を勉強するよりは、出題回数が複数ある疾患を中心に勉強した方が効率がよさそうです。

不思議なことに、スメアや症例問題で出題しやすそうな成人T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)がなかったので、前回記事のモガムリズマブとあわせて、

今年はATLL(とモガムリズマブ)が来る!

と予想させていただきます。下の画像みたいな特徴的なスメアも忘れずにチェックしてください(flower cellですね!)。試験頑張ってください!!