花粉症の季節 | 飯塚病院 漢方診療科のブログ

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花粉症の季節です。

今年は花粉の飛散量が多いようで、困っている方が多いようです。

 

例年なら抗アレルギー薬で対処できているという方も、同じ薬が「今年はなぜか効かない」と。

私もそのような患者の一人で、今年は抗アレルギー薬の効きが悪いです。

そのようなときは漢方薬の併用が良いですね。

 

私は①小青竜湯、②麻黄附子細辛湯、③苓甘姜味辛夏仁湯、④越婢加朮湯

の4つを使うことが多いです。

 

花粉症状といえば鼻炎、結膜炎、皮膚炎の症状がメインですね。

これらのうちの幾つかが同時に起こります。

気道分泌の亢進は漢方では肺中冷(肺の冷え)で起こると言われています。

寒いところにでると鼻水が出ることは誰でも経験があると思います。気道が冷気を知覚して

反応するのです。寒い時期は風邪などのウイルス感染が増えるので、IgAを含む分泌物で

免疫的、物理的にウイルス感染を防ぐという意味では理にかなっています。

目のかゆみや充血、流涙も同様の反応をしているのではないでしょうか。

皮膚炎は目や頬の周囲に起こることが多いと思います。

 

アレルギー症状のときは自律神経のうち、副交感神経が優位になっているのではないでしょうか。

気道分泌物は副交感刺激で亢進しますし、頬周囲には副交感神経刺激により拡張する血管があります。

長くなるので細かいことは記載しませんが、アレルギーと自律神経の関連は色々あるようです。

 

さて、私は鼻水を中心とする気道症状がメインの場合には小青竜湯を使用することが多く、

鼻閉だと麻黄附子細辛湯を用いることもあります。皮膚炎を伴うような気道以外の症状もある場合には

越婢加朮湯を使用します。越婢加朮湯は意外とオールマイティに効いてくれている印象です。

(越婢加朮湯がカラゲニンによる炎症性浮腫を抑制するという古い論文があります。

越婢加朮湯は炎症+浮腫に強いと言えるでしょう。)

苓甘姜味辛夏仁湯は麻黄で胃の不調や動悸が起こる場合や強い不眠症などの麻黄が適さない人に用います。

 

実は私自身が子供のころからアレルギー性鼻炎と鼻閉に悩まされてきたということがあり、

自身でいろいろな漢方薬を試して実感したことがあります。

麻黄湯を含めて、麻黄を含む漢方薬は花粉症にも効く、ということ。

(もちろん、一般的には花粉症で麻黄湯は使用しません。)

 

アレルギー性鼻結膜炎に麻黄剤が効くのは、副交感神経優位性を交感神経刺激作用のあるエフェドリンが

打ち消しているからだと考えます。

また、強い鼻閉のときには「冷え」が絡んでいることがあります。

アレルギーでなくても冷えると一時的に鼻閉が起こることは誰でも経験があるのではないでしょうか。

このような場合には麻黄剤を強化するのではなく、ブシ末を併用すると良いようです。

 

体を温める薬と自律神経の関係はとても面白いのですが、長くなるので、今回はこのあたりで終わりたいと思います。

 

 

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